「全国100駅300地点スマートフォン電波状況実測調査」

■ au AndroidがLTE比率、下り速度、上り速度と全ての調査項目でトップ。
■ ドコモXiは改札内通路でLTE比率が低いことが響き、特に上り速度で弱点を見せる。
■ ソフトバンクAndroidは下り速度で強さを見せるも、駅前広場以外のLTE比率で弱み。
■ au iPhone5は課題とされるLTE比率で善戦も、下り速度、上り速度ともに低調。
■ ソフトバンクiPhone5は上り速度で安定したスコアも、改札内通路のLTE比率で苦戦。

 株式会社 ICT総研 (東京都千代田区)は8月27日、全国100駅300地点スマートフォン電波状況実測調査の結果をまとめた。当社では過去に、さまざまなシーンでスマートフォンでの通信速度調査、つながりやすさ調査を実施してきたが、今回の調査では鉄道の「駅」に焦点を当て、全国のJR・私鉄・地下鉄の乗降客数上位100駅でのLTE(4G)エリア比率、通信速度の実態を把握することを目的とした。「駅」でユーザーがスマートフォンを利用するシーンをできるだけ多角的に把握するために、ホームのみでの測定数値をその駅の測定結果とするのではなく、ホーム、改札内通路、駅前広場の3地点を1駅あたりの測定地点とした。よって、調査地点は全国100駅300地点となる。
 調査手法は、通信速度測定アプリ「RBB TODAY スピードテスト」を利用して、1地点あたり下り通信速度、上り通信速度を各3回ずつ測定し、その平均値を採用する形を採った。調査期間は8月5日から8月20日まで。測定の際は、繁忙時間帯(7~9時、12~13時、17~20時)を除いた。これにより、地点ごとの現実的なベストエフォート値に近い数値を示すことができたと考えられる。

 

 

 

■ au AndroidがLTE比率、下り速度、上り速度と全ての調査項目でトップ。
 実測の結果、LTEエリア比率、下り通信速度、上り通信速度の3つの調査項目全てで、au Androidがトップとなった。LTE比率は脅威の99.3%。300地点中298地点でLTEを受信できた。中でも「駅ホーム」と「駅前広場」ではLTE比率100%を記録。最も端末ごとの差が付いた「駅改札内通路」でも98.0%と安定した結果を見せた。参考までに、同社の公表しているAndroid LTEの全国の実人口カバー率は96%(※1)だが、今回の調査である「駅」ではそれを上回るカバー率を見せたことになる。下り通信速度(21.23Mbps)、上り通信速度(8.90Mbps)についても、他端末の測定結果を上回った。特に、「駅改札内通路」の下り通信速度(19.35Mbps)については、次点のソフトバンクAndroid(12.90Mbps)を大きく引き離した。

 

■ ドコモXiは改札内通路でLTE比率が低いことが響き、特に上り速度で弱点を見せる。
 NTTドコモの「Xi」(クロッシィ)は、LTEエリア比率が93.0%で5端末中4位、下り通信速度が13.50Mbpsで3位、上り通信速度が3.58Mbpsで4位という結果となった。「駅前広場」や「地上駅」など、視界が広がっている場所ではLTEエリアの広さを見せ、40Mbps超の測定地点も散見された。一方で「駅改札内通路」ではLTEエリア比率が85.0%と低く、ここでの通信速度の遅さが響いたことで、全体としては通信速度で他端末を下回った。特に上り通信速度(3.58Mbps)の遅さは、SNSやクラウドで写真など大容量データをアップロードするにはもの足りないものと見られる。

 

■ ソフトバンク Androidは下り速度で強さを見せるも、駅前広場以外のLTE比率で弱み。
ソフトバンクAndroidは、LTE(4G)エリア比率が78.7%で5端末中最下位、下り通信速度が17.02Mbpsで2位、上り通信速度が3.43Mbpsで最下位という結果となった。LTE(4G)エリア比率が他端末に大きく離されており、これが弱みとなっている。一方で、下り通信速度60Mbps超の地点が見られるなど、電波感度が良好な地点では、いわゆる「爆速」を記録。これが全体の下り通信速度を押し上げた。LTE(4G)エリア比率は、「駅前広場」で100%を記録するものの、「駅ホーム」では75.0%、「駅改札内通路」では61.0%と地点ごとの差が極端に出た。また、上り通信速度については「駅改札内通路」で1.88Mbpsと芳しくないことが影響し、全体としても他端末に差を付けられた。


■ au iPhone5は課題とされるLTE比率で善戦も、下り速度、上り速度ともに低調。
 au iPhone5は、LTEエリア比率が97.0%で5端末中2位、下り通信速度が10.22Mbpsで最下位、上り通信速度が4.63Mbpsで3位という結果となった。課題とされていたLTEエリア比率だが、300地点中291地点でLTEを受信でき、善戦した。ユーザーの利用頻度が高い「駅」だけに、優先してLTEエリア化している様子。一方で、通信速度では下り、上りともに同社のAndroid端末に差を付けられた。著しく速度が遅い地点も少ないものの、20Mbps超の地点が少ないことが、全体の通信速度が低調に終わった要因である。

 

■ ソフトバンク iPhone5は上り速度で安定したスコアも、改札内通路のLTE比率で苦戦。
ソフトバンクiPhone5は、LTEエリア比率が95.7%で5端末中3位、下り通信速度が13.18Mbpsで4位、上り通信速度が7.35Mbpsで2位という結果となった。他端末がスコアを落とした「駅改札内通路」でも落ち込みを最小限に防いだことで、同社のAndroid端末と比べて比較的安定した結果を残した。auとのiPhone対決という視点で見ると、通信速度では勝ったものの、LTEカバー比率で敗れた格好だ。


 NTTドコモはLTEサービス「Xi」を2010年より開始しているものの、auとソフトバンクのLTEサービス「4G LTE」は2012年9月スタートと、まだ開始から1年も経過していない。それにもかかわらず、現時点でのこのエリアカバー率は驚かされる。各キャリアのエリア拡大の取り組みの成果が、日々実感できる状況だ。各社の公表するエリアカバー率やベストエフォート値自体に大きな違いはないが、実測調査してみると、やはりLTEエリア比率にも、通信速度にも、特性の違いが明確になってくる。
 近日中に、新iPhoneの発表が期待されている。このiPhoneは結局NTTドコモからも発売されるのか、auの新iPhoneは本当に800MHz帯のLTE網に対応するのかなど、さまざまな憶測(および期待)が飛び交っている。これらが実現された場合の電波状況の指標としても、この調査データは参考にしてもらえるはずだ。
 ICT総研では今後も、「つながりやすさ」や「通信速度」について、ユーザーが利用するさまざまなシーンを想定し、ユーザーにとって指標となる実測データを定期的に提供していく方針である。


※1 地上エリアが対象。今回調査対象とした「駅」のうち、「改札内」や地下部分は対象としていない。
* 本資料における全ての文章、数値、表、データは、調査実施時点のものである。

 

*測定端末は、NTTドコモ 「Xperia A (SO-04E)」、au android 「HTC J One (HTL22)」、
ソフトバンク android 「AQUOS PHONE Xx (206SH)」、au 「iPhone5」、ソフトバンク 「iPhone5」。
*速度測定アプリ「RBB TODAY スピードテスト」を利用して測定。1駅あたり3地点(駅ホーム、駅改札内通路、
駅前広場)で測定した。1地点あたり下り速度、上り速度を3回ずつ測定し、平均値をその地点の速度とした。
*繁忙時間帯を除いた閑散時間帯に測定した。
*測定対象の100駅は、JR、私鉄、地下鉄の全国乗降客数上位100駅(各社公開資料を参照)とした。

 

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