DTCC が新たに発表したホワイトペーパーを通じ積年のオペレーションにおける課題を解決すべく分散型台帳技術の活用を要請

連絡先:  Mai Higashikawa, Ashton Consulting  +81 (0)3 5425 7220  m.higashikawa@ashton.jp

このホワイトペーパーでは、異なる基準に基づく会社ごと、部門ごとに異なるアプローチを回避するために、業界全体にまたがる参加とコア・プロセスの共同再構築を呼びかけています。

ニューヨーク/ロンドン/香港/シンガポール、2016 年 1 月 25 日–グローバル金融サービス企業向けの主要ポストトレードの市場インフラである米国証券保管振替機構(DTCC)は本日、金融システムインフラにおいてサイロ化している現状を近代化、合理化、単純化し、現在のポストトレード処理における問題に取り組むため、分散型台帳技術を活用するよう業界全体にまたがった協力を呼びかけるホワイトペーパーを発表しました。


DTCC の社長兼 CEO マイケル・ボドソン(Michael Bodson)は、次のように述べています。「金融産業は現在、長年の懸案だったオペレーションにおける課題を解決すべくインフラを再構成し近代化するための、一世代に一度の機会を迎えています。また、責任ある姿勢で分散型台帳技術の潜在力を実現し、ばらばらな現状のソリューションを回避するため、業界は協調的な形で共に取り組む必要があります」。

Embracing Disruption - ポストトレードの現状を改善する分散型台帳の可能性の利用」と題するこのホワイトペーパーは、今日の金融市場インフラは、安定性、信頼性、確実性をもたらした確固たる実績がある一方、極めて複雑かつ個々に構築しており、24 時間 365 日の処理はできないと指摘しています。一連のアセットについて信頼できる当事者間のみで共有やアクセスが可能で、完全かつ追跡可能な取引記録をもたらす安全な分散型台帳 が、更なるリスク軽減やポストトレード費用の減少だけでなく、運営面でも大幅な改善をもたらすと DTCC は確信しています。

DTCC の調査では、自動化が全くされていない、もしくは限定的である特定の限られた領 域において、技術が既存の処理に明確な利益をもたらすような既存インフラについて、改善の機会を検討するよう推奨しています。検討すべきテーマには、マスターデータの管理、アセットや証券の発行と債権回収、約定データの確認、既存の有効なソリューションが存在しないより複雑なタイプの資産の記録と照合、ネッティング、清算、担保管理、そして長期的には決済が含まれます。

しかし、分散型台帳技術はまだ未成熟で実績がなく、現在の形態ではそもそも規模に限界があり、既存の金融市場環境にこの技術を手際よく組み入れる基本的なインフラが欠けていると、本ホワイトペーパーは警告しています。そのため、この技術はあらゆる問題のソリューションにはならない可能性があり、標準化された業界のワークフローとクラウド技術の拡大を通じて、現在のインフラのコストとリスクを下げる機会を評価する中で、代替ソリューションも検討すべきとしています。

業界全体にまたがる協調と連携
このホワイトペーパーは、これまでの研究は全体として協調がとれておらず、そのため業界は過去の失敗を繰り返して、異なった基準に基づく無数の個別のソリューションを生み出すリスクがあるとも指摘しています。最も有効な方法は、既存の規制下にあり信頼されている中央機関が、分散型台帳の実現を支援する基準、ガバナンスそして技術の導入に指導的な役割を果たせるようにすることです。さらに DTCC は、こういった中央機関が業界の幅広い組織と協力して働くことで、このような新しい技術は市場参加者の長年の懸案だったリスク軽減、効率の向上そして費用効率の改善という目標に合致していると考えてい ます。

ボドソンはまた、「透明性を確保するために総意的プロトコルを使用する技術を私的に試みている多くの企業の現在のアプローチは、今日企業が直面しているものと同じ問題を抱えた新たなポストトレード環境を生み出してしまう可能性がある」とした上で、「40年以上にわたってサービスを提供してきた、業界が所有し管理する金融市場における公益企業であるDTCC は、分散型台帳技術が旧態依然のポストトレード・システムをいかに単純化し、また置き換えることを主導できる立場にあります」と述べています。

ポストトレード分野での分散型台帳技術向上への取り組みの一環として、DTCC は最近、金融サービス産業向けの分散型台帳技術の開発者であるDigital Asset Holdings, LLCへの出資を行いました。ボドソンは、同社の取締役会にも参加しています。この出資によりDTCC は、業界全体にまたがる連携を促進し、分散型台帳を支援するための基準、ガバナンス、技術の導入を支援する主導的な役割を果たせる立場になりました。

DTCC は、オープンソースを通して大規模な革新を可能にする非営利組織であるLinux Foundationにも参加して、ブロックチェーン技術を促進する共同取組みであるHyperledgerプロジェクトを支援しています。この関係により、DTCC はこの技術向けのガバナンスと基準を作成する上で指導的な役割を果たすとともに、この技術がオープンソースであり、また協調に基づいて行われることを保証できるようになります。

分散型台帳技術およびこの新技術に関する DTCC の取り組みの最新情報については、www.dtcc.com/blockchain(英語のみ)をご覧ください。

DTCC(米国証券保管振替機構)について
DTCC は 40 年以上にわたり、世界中の金融市場において、金融取引約定後の業務処理を担う主要な金融インフラとして確固たる地位を確立して参りました。世界16 ヶ国にわたり運用施設、データセンター、事業拠点を有しており、それらを通じて数多くの金融機関や運用会社に対し、金融取引処理の自動化、一元化、標準化、リスク軽減、透明性と業務効率の向上を達成するためのサービスを提供しております。米国の金融市場参加者により所 有・運営される組織として、多岐にわたる資産クラスの複雑な清算、決済、資産管理サービス、データ管理や情報サービスを単純化し、金融市場の安全性と健全化を図っています。2014年の実績として、DTCC は約 1600 兆米ドル相当額の証券取引の処理を行いました。更に、証券保管業務では、130カ国を超える国々・地域で発行された約 64 兆米ドル相当額の証券について、保管・資産管理サービスを提供しております。また、DTCC の取引情報蓄積業務(グローバル・トレード・レポジトリー:GTR)は、約4千万件のオープンOTC ポジションを保持し、1週間に約2億8,000万件のメッセージを処理しています。詳しくは、www.dtcc.com にアクセスするか、Twitter@The_DTCC.をフォローしてください。
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