日本初、「瞑想習慣がある人ほど仕事のパフォーマンスが高いと自覚している」ことを実証

・瞑想頻度の高さは、ワーク・エンゲイジメント*1と関連があることが科学的に明らかに (図2)
・瞑想習慣のある人のほうが、やせていて、社会経済的状況が良い(図1)

*1…働く人がどれだけ活き活きと働けているかを測定する概念

企業、組織の健康づくり・生産性向上に関する調査研究、サービスの開発を行う株式会社Campus for H(本社:東京都渋谷区、代表取締役:米倉章夫、以下キャンパスフォーエイチ)の西本真寛、石川善樹らは、日本で初めて、瞑想習慣のある人ほど仕事のパフォーマンスが高いことを実証いたしました。本研究は、米国科学誌「PLOS ONE」5月29日付にも掲載されています。

http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0128287

近年、改正労働安全衛生法によるストレスチェック導入の義務化の流れの中で、企業でも、働く人の健康、特に“メンタルヘルス”に注目が集まっています。また、メンタルヘルス研究の分野では、ポジティブメンタルヘルス(個人や組織の精神的コンディションを最高の状態に保つための取り組み)が注目を浴び、働く人のパフォーマンスの向上について、これまで以上に関心が高まっています。

いっぽう、仕事のパフォーマンスを向上する要素のひとつとして、瞑想(マインドフルネストレーニング)も注目を集めていますが、これまでの学術研究の多くは、瞑想とストレスや、気分の落ち込みとの関係について論じており、瞑想と仕事のパフォーマンスの関係について調査したものはあまりありませんでした。また、日本で瞑想を行う人の割合とその特性についてもまだほとんど明らかになっていません。

そこで今回の調査では、日本で初めて、ビジネスパーソンを対象に瞑想を行う習慣のある人の割合やその特徴を調べ、瞑想習慣のある人の特性と、瞑想と仕事のパフォーマンスの関連性について調査しました。

当調査結果について、 グローバル企業にてマインドフルネスとリーダーシップの研修プログラムを実施するなど、世界各地で評価の高いマインドフルネスプログラムを展開しているSIYLI(Search Inside Yourself Leadership Institute)のCEO、マーク・レッサーは以下のように述べています。
「この研究は瞑想を行う人々と、その人々が自分の仕事のパフォーマンスをどう評価しているかについての関連性を調べており、価値のあるものだと思います。この研究は重要な分野であり、今後ももっと注目を集めることを期待しています。」

また、キャンパスフォーエイチのイノベーション・ディレクターである石川善樹は、「今回の調査では、瞑想を日常的に行う人がどのような属性を持っているのかを明らかにしましたが、瞑想による効果はまだ検証できていません。今後は、瞑想を行うことでどういった変化が起きるのかも探っていきたいと考えています」と語っています。

今回の調査結果のおもな内容は以下の通りです。

■瞑想習慣のある人の属性

日本で瞑想習慣のある人は3.9%。瞑想習慣のない人たちに比べて、若く(図1-1)、女性が多かった。(図1-2)、また、高い教育水準を持ち(図1-3)、世帯収入も高い傾向であった(図1-4) 

図1-1:【年代別】瞑想経験者、瞑想未経験者の属性
*左が瞑想経験者、右が瞑想未経験者。以下同

図1-1:【年代別】瞑想経験者、瞑想未経験者の属性

図1-2:【性別】瞑想経験者、瞑想未経験者の属性

 

図1-2:【性別】瞑想経験者、瞑想未経験者の属性

 

図1-3:【最終学歴】瞑想経験者、瞑想未経験者の属性

図1-3:【最終学歴】瞑想経験者、瞑想未経験者の属性

 

図1-4:【世帯収入別】瞑想経験者、瞑想未経験者の属性
 

図1-4:【世帯収入別】瞑想経験者、瞑想未経験者の属性

 

■瞑想習慣のある人と仕事のパフォーマンスとの関係

瞑想習慣のある人はない人に比べて、「ワーク・エンゲイジメント(働く人がどれだけ活き活きとしているかを測定する概念)」、「自分で自覚する仕事のパフォーマンス」、「仕事の満足度」が高かった。しかも、「ワーク・エンゲイジメント」「仕事のパフォーマンス」については、「睡眠時間」や「睡眠満足度」よりも関連度が高かった。 

図2:ワーク・エンゲイジメントと健康行動の関連

「ワーク・エンゲイジメント」と「瞑想の頻度」は、「ワーク・エンゲイジメント」と「睡眠時間」そして「睡眠満足度」よりも正の関連性が高かった。つまり、瞑想の頻度が高い人は、ワーク・エンゲイジメントも高い傾向だった。

図2:ワーク・エンゲイジメントと健康行動の関連

 

 注)0.1%水準で有意とは、研究でみられた関連性が偶然に過ぎない可能性が0.1%あるということです。同様に、5%水準で有意であれば、研究でみられた関連性が偶然に過ぎない可能性が5%ということをいます。つまり、有意水準の値が小さいほど、関連性のある可能性がより高いことを意味します。

棒グラフの横の数値は、関連度を示し、その値が大きいほど、関連性が強いことを表しています。ここで気を付けなければいけないのが、例えば、「睡眠時間」の結果と「睡眠満足度」の結果を比べる場合です。関連度の数値を比べると、「睡眠時間」の関連度の値の方が大きく、「睡眠満足度」よりも「睡眠時間」の方が、関連が大きいように見えます。しかし、これら2つの項目は共に有意性を示す*がひとつもありません。したがって、「睡眠時間」と「睡眠満足度」は共に、ワーク・エンゲイジメントと有意な関連を有さなかった、ということが読み取れます。

図3:自分で自覚している仕事のパフォーマンスと健康行動の関連

図3:自分で自覚している仕事のパフォーマンスと健康行動の関連

 

「仕事のパフォーマンス」と「瞑想の頻度」は、「仕事のパフォーマンス」と「仕事時間の身体活動」・「睡眠満足度」よりも正の関連性が高かった。つまり、瞑想の頻度が高い人は、仕事のパフォーマンスが高いと自認している傾向であった。なお、「仕事のパフォーマンス」と「睡眠時間(の長さ)」の間には、睡眠時間が短いほど本人の自覚するパフォーマンスが高くなるという負の関連性の傾向があった。


 【調査概要】

 

【株式会社Campus for Hについて】
Campus for Hは、公衆衛生や医学のプロフェッショナルとビジネスの専門家が、企業、組織の健康づくり・生産性向上に関する調査研究や、サービスの開発を行う会社です。 「休む」「食べる」「動く」という3分野で、最先端の知見にもとづいた企業研修やアプリなどのサービスを提供し、社会人の生活習慣を根本から変えることを目指します。

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