【新刊】神戸大学出版会より「価値創造の教育」を出版

神⼾⼤学バリュースクールが取り組むVUCA時代を⽣き抜く⼒をつけるための価値創造教育

　神⼾⼤学バリュースクール（V.School）は，わが国で初めて価値創造教育の体系化し，その内容を「価値創造の教育－神⼾⼤学バリュースクールの挑戦－」として刊行しました。
　本書は，神⼾⼤学で価値創造教育に取り組む「神⼾⼤学バリュースクール」の教育体系を始め，アイデアの創出・試作・検証を通じた教育⽅法，価値創造のフロンティアとしての取り組みなど，価値創造⼒を育成するための教育⽅法を，現場に密着した形で，解説しています。

『価値創造の教育－神戸大学バリュースクールの挑戦－』

 

　編者：國部克彦，鶴田宏樹，祗園景子
　仕様：A5版　３０４ページ
　定価：３，５２０円（税込み）
　発行：神戸大学出版会
　発売：神戸新聞総合出版センター
　ISBN：978-4-909364-14-2 C3037
　URL: http://www.org.kobe-u.ac.jp/kupress/

<発行趣旨・内容>
　神⼾⼤学V.Schoolは，価値について互いに教え育む場として，習い学びたい⼈が集い，話をし，考え，何かを⼀緒につくる「思索と創造のワンダーランド」として，価値の創発及び設計に資する⼈材を育成するために，２０２０年４⽉に神⼾⼤学に設置 されました。
　VUCA【Volatility（変動性・不安定さ）、Uncertainty（不確実性・不確定さ）、Complexity（複雑性）、Ambiguity（曖昧性・不明確さ）】が現代社会の世界的なバズワードとなっており，このような時代を⽣き抜く⼒をつけるために，新しい価値を創造する⼒が未来を切り開く⼒として求められています。
　V.Schoolでは，そのような新しい価値を創造する⼒をつけた学⽣を養成するために，全学の様々な分野から教員が集まり議論を⾏ってきました。そして，価値を説明するための出発点として「価値創造＝価値創発×価値設計」の公式を考え，「価値創造スクエア」のモデルを⽣み出しました。
　本書では，新しい価値創造モデルに基づき，V.Schoolの価値創造教育に挑戦し取り組んでいる内容を解説しています。

＜⽬次＞
第１部 価値創造教育の構築 -V.Schoolの教育体系-
　第１章 価値創造教育の意義と体系（國部克彦）
　第２章 価値創発の教育（玉置久・菊池誠）
　第３章 価値設計の教育（忽那憲治）
　第４章 価値創造⼒を引き出す教育（國部克彦）
第２部 アイデアの創出・試作・検証を通じた教育 -Project-Based LearningとField-Based Learning-
　第５章 未来起点で考えるPBL（藤井信忠）
　第６章 アイデアを形にするためのPBL（祗園景⼦・鶴⽥宏樹）
　第７章 経験の場としてのPBL（鶴⽥宏樹・祗園景⼦）
　第８章 神⼾市課題解決プロジェクト（内⽥浩史）
　第９章 ⽇常⽣活における⼼の豊かさプロジェクト（安川幸男・佐藤正和）
　第10章  中⼩企業価値創造⽀援コンソーシアム（One   Hyogo）プロジェクト（坂井貴⾏・祗園景⼦）
第３部 価値創造のフロンティア -討議の場としてのV.Schoolサロン-
　第11章 SDGsと価値（⻄⾕公孝）
　第12章 ダイバーシティの価値（アレキサンダー・ロニー）
　第13章 レジリエンスの価値（鶴⽥宏樹・浜⼝伸明・⿑藤誠⼀・藤井信忠・⾦⼦由芳）
　第14章 医療機器の価値創造（福本巧）
　第15章 学⽣起業による価値創造（熊野正樹）
　第16章 プロフェッショナルの価値創造（上⽥浩史） 資料 神⼾⼤学V.Schoolの活動

＜編者紹介＞
國部克彦（こくぶかつひこ）
神⼾⼤学バリュースクール⻑、経営学研究科教授。博士（経営学）。
主著に『価値創造の考え⽅』（共著、⽇本評論社、2021年）、『創発型責任経営』（共著、⽇本経済新聞出版社、2019年）等がある。V.Schoolでは、「価値創造の考え⽅」、「V.Schoolセミナー」等を担当し、価値創造のプロセスや実践の進め⽅を指導している。

鶴⽥宏樹（つるたひろき）
神⼾⼤学バリュースクール准教授。博⼠（農学）。専⾨は⽣物化学、社会連携。
これまでの経験から、様々な知識を構造化し、課題から提供価値を考える「価値⼯学」の学問分野の形成を⽬指している。V.Schoolでは、「V.Schoolサロン」の企画をはじめ、PBLやFBLなどの新しい教育プログラムの設計に関わっている。

祗園景⼦（ぎおんけいこ）
神⼾⼤学バリュースクール准教授。博⼠（⼯学）。専⾨は遺伝⼦⼯学、科学コミュニケーション。
主著に『美しい未来をつくるひとのための15のはなし』（編著、神⼾⼤学出版会、2021年）等がある。V.Schoolでは、主にデザイン思考やシステム思考に基づくPBLを実施している。

＜神⼾⼤学バリュースクール＞
http://www.value.kobe-u.ac.jp/