小糸製作所とデンソー、「夜間走行時の安全性向上」に向け協業を開始

　株式会社小糸製作所(本社：東京都品川区、社長：加藤 充明、以下、小糸製作所)と株式会社デンソー　(本社：愛知県刈谷市、社長：林 新之助、以下、デンソー)は、「夜間走行時の安全性向上」を目指し、車両のランプと画像センサーを協調させることによる、画像センサーの物体認識率向上に向けたシステム開発検討の協業を開始しました。

　両社は自動車業界の課題の一つである「交通事故死亡者ゼロ社会」の実現を目指し、車両の安全性能向上に取り組んでおり、「夜間走行時の安全性向上」は重要な開発テーマとなっています。

　小糸製作所は、自動車照明器において、ハイビームの配光を制御し、対向車などに眩しさを与えることなく夜間走行時の良好な視界を保つADB(Adaptive Driving Beam)を開発するなど、高機能・高性能なライティング技術で夜間の視認性向上に取り組み、安全に貢献しています。またデンソーは、安全運転支援システムにおいて「目」の役割を担う車両周辺を認識するセンサーに強みを持っており、夜間を含めた様々な交通シーンにおける画像センサーの物体認識率向上に取り組んでいます。

　本協業では、小糸製作所の強みであるハイビームの配光制御技術と、デンソーの強みである画像センサーの物体認識技術を協調させることで、「夜間走行時の安全性向上」に貢献できるシステムの開発検討を進めます。昼間に比べ約2倍多い夜間の歩行者死亡事故*を低減するために、画像センサーが歩行者を従来以上に早く認識できるライティングが実現可能かなど、具体的な開発テーマを探索・設定していきます。　

　今後両社は、本協業を通じてさらなる車両の安全性能の向上を目指していきます。

*ITARDA(公益財団法人交通事故総合分析センター)による統計データから算出

＜各社コメント＞

■株式会社小糸製作所 専務執行役員 技術本部長 勝田 隆之

　自動車部品のトップサプライヤーであるデンソーとライティングのリーディングカンパニーである　小糸製作所の協業は、次世代モビリティの実現に大きく貢献できると考えています。

　小糸製作所は今後とも、「KOITO VISION～人と地球の未来を照らす～」の達成に向け次世代のモビリティ社会においても安全・安心に貢献する製品を開発、市場に投入してまいります。

■株式会社デンソー モビリティエレクトロニクス事業グループ長 近藤 浩

　長年にわたり、ライティング性能を向上し世界中の自動車の安全に寄与している小糸製作所との協業は、デンソーのモビリティエレクトロニクス事業にとって大変意義深いものです。ライティングのプロである小糸製作所とパートナーシップを組むことで、デンソーは今後も交通事故死亡者ゼロという目標達成に向けて力強く取り組んでいきます。