【セミナーレポート】日本の地方創生の鍵はドイツの『シュタットベルケ』にあり!~市民参加型で行う持続可能なまちづくりの実現に向けて~

 2015年9月8日(火)、一般社団法人 太陽経済の会(所在地:東京都千代田区、代表理事:山﨑養世)は、ドイツ日本研究所(ドイツ連邦共和国政府による現代日本の研究所)所長のフランツ・ヴァルデンベルガー氏と株式会社ウエストホールディングス エグゼクティブオフィサーの荒木健二氏をお招きし、セミナーを開催いたしました。
 

 『シュタットベルケ』とは、ドイツ各地で地域エネルギーと生活インフラの整備・運営を担う小規模の地域密着型事業体のことで、現在ドイツ全体で約900社存在し、ドイツの電力小売市場で約20%のシェアを維持しています。(株式会社ウエストホールディングスWEBサイトより) セミナーには、再生可能エネルギー、金融、不動産、住宅、建設、商社、コンサルティング、サービス、等幅広い分野の方々にお集まりいただき、市民参加型の持続可能なまちづくりについて熱い討論が交わされました。



【主催者挨拶】
山﨑養世 
太陽経済の会 代表理事
 

本日は多くのみなさまにお集まりいただきましてありがとうございます。
今回は、今後の日本の地方創生のあり方をドイツのシュタットベルケから学び、みなさんと考える会でございます。近代文明においてドイツは森林管理が発展し、積極的に社会の中に豊かさを育んでいき、高度成長を遂げた現在でも3~5万人の地方都市が多く形成されています。日本でも江戸時代までは徳川幕府によりドイツ同様に森林管理が発展し、地域内で経済循環が行われ、高い社会生活・文化のレベルを維持してきました。
さて、この2国間では何が異なったのでしょうか。ドイツと日本の共通点、相違点、知恵を理解し、そして新たな知恵の創造の場として、みなさまと討議できましたら幸いです。





【講演内容1】
フランツ・ヴァルデンベルガー氏
『ドイツ シュタットベルケに学ぶ 持続可能なまちづくりへの提案』
 

ドイツで使われる「シュタットベルケ」と「地方・市町村企業団体(VKU)」のより広義な概念での共通点は、地場のサービス業者が公的目的に貢献し、地方自治体がその業者に対してある程度の影響力を持つことです。VKUに組織されている企業は、2012-2013年の統計では1,432社、売上は約15兆円、投資は約11.8兆円規模になります。その大部分がエネルギー分野です。1980-90年代のドイツのエネルギー市場の自由化、2000年以降、エネルギー政策転換に伴い大規模事業者による集中型の地域独占状況から、中小規模の分散型の競争状況に移行しています。自治体が事業体として参入することの期待は消費者のベネフィット、利益よりも、エコロジー・エネルギー政策、地域政策の観点であり、市民の価値選択、自分たちで再生エネルギーの地域を作っていきたいというイデオロギーによるものであります。自治体はエネルギー転換の牽引役になることが可能です。

【再生可能エネルギーで10年以上遅れを取っている日本への提案】

  1. 広義にシュタットベルケを捉え、自治体が主体となって地域に存在する創造的なポテンシャルを認識
  2. 水平展開のネットワーク・情報・連携を持ち、ターゲットと戦略を絞る
  3. 場合によっては法的枠組みを調整
  4. ノウハウの構築と自治体行政での専門有識者の育成に取り組む(最も重要)

プロフィール:
独ケルン大学で経済学博士号を取得。1992年~1997年の間、ドイツ日本研究所の専任研究員として日本に赴任。1997年からミュンヘン大学経済学部教授を務める。2014年、再びドイツ日本研究所に所長として就任。研究テーマは日本経済、コーポレートガバナンス、日本の国際経済、金融・財政政策。


【講演内容2】
荒木健二氏
『日本版シュタットベルケの展望と実践』
 

ウエストホールディングスはJASDAQ上場企業で、現在、1-2MWのメガソーラーを全国147か所に建設しました。発電施設数では日本一であり、発電所経営サポートが強みです。各自治体の地方創生の担当者からの多様なお悩みを伺い、未活用不動産、公共施設の屋根、LEDライト等を活用することで、自治体の資産、エネルギー活用の効率化、産業・雇用の創出を提案しています。日本版シュタットベルケとして自治体だけでなく、地元企業、地域金融機関の合意形成を行って地域新電力を立ち上げています。長期説得、交渉、事業化等に苦労することも多いですが、地域内循環を増やすことで所得を1%でも増加させるという視点を大切にし、地域の生活サービスの向上に取り組んでいます。



【日本版シュタットベルケの展望の実践のまとめ】

  1. 住民参加型で地域のエネルギーマインドを醸成する
  2. 継続的なインフラサービスを提供することによる「一過性」からの脱皮
  3. 地域電力で利益を生み、「住民サービス」の向上。「目に見える地域創生」
  4. 今からできる事業を開始する。アクションしないと始まらない
  5. 設備交換による歳出の低減。目に見える歳入増を
  6. 再生可能エネルギーとLEDでCO2削減。エネルギーで大事な地域を守る

プロフィール:
株式会社ウエストホールディングス エグゼクティブオフィサー。ウエストホールディングスの(株)ウエストエネルギーソリューション 取締役、(株)シュタットベルケジャパン 代表取締役、(株)ウエスト電力 代表取締役を兼務。よりよい暮らし・地域社会のための大型提携によるリフォーム・メンテナンスの業務、太陽光発電システムの商品調達等を経て、再生可能エネルギーを中心とした地域創生の提案、新電力事業の立ち上げ支援、エスコの提案などに従事。


【開催概要】
会期:  2015年9月8日(火)18:30~20:30(開場:17:45~)
場所:  ベクトルラウンジ (東京都港区赤坂4-15-1 赤坂ガーデンシティ18階)
主催:  一般社団法人 太陽経済の会
プログラム:
■    太陽経済の会 代表理事 山﨑養世挨拶、講師紹介
■    講演1:  『ドイツ シュタットベルケに学ぶ 持続可能なまちづくりへの提案』
     ドイツ日本研究所 所長 フランツ・ヴァルデンベルガー氏
■    講演2:  『日本版シュタットベルケの展望と実践』
      株式会社ウエストホールディングス エグゼクティブオフィサー 荒木健二氏
■    代表理事・講師・参加者の討議 (質疑応答を含む)
■    懇親会・名刺交換(軽食・ドリンク)
 











写真:質疑応答の様子


【太陽経済の会について】
「太陽経済」とは、太陽から得られるエネルギーを活用し、技術・英知によって、人類の生存に必要なエネルギー・食糧・水を全人類に行きわたらせることを可能にした新しい経済を意味し、代表理事を務める山﨑養世が提唱した言葉です。
太陽経済の会は、「太陽経済」実現のため、理念を普及させるための活動を行う会です。活動内容としては、政策提言、セミナー開催、会員交流、趣旨に合致する研究・企業活動への支援等を行っています。2009 年に太陽経済の会を設立した後、その活動の中から生まれた再生可能エネルギー関連プロジェクトの事業化を目的として、山﨑養世を代表取締役として2012 年、くにうみアセットマネジメント株式会社が設立されました。

一般社団法人 太陽経済の会 概要
(1) 法人名: 一般社団法人 太陽経済の会
(2) 所在地: 東京都千代田区丸の内3 丁目4 番2 号 新日石ビル3 階
(3) 代表者: 代表理事 山﨑 養世
(4) 目的: 太陽経済実現のための政策提言・啓蒙・広報・会員交流・研究企業活動支援事業など
(5) 社設立年月日: 2009 年2 月
(6) 関連グループ: くにうみアセットマネジメント、株式会社株式会社成長戦略総合研究所
(7) ホームページ: www.taiyo-keizai.com
(8) お問い合わせ: 一般社団法人 太陽経済の会 事務局 電話番号:03-6212-1919
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