TICAD VIに向けてプロジェクト実施中!
TICADへの市民社会参加、サイドイベントの実施に向けて
アフリカ日本協議会はTICADに向けたNGOネットワーク「市民ネットワーク for TICAD」の事務局として、TICADへの参加、サイドイベントの実施に向けたプロジェクトを実施しています。
今年8月27-28日にケニアのナイロビで開催される第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)。
1 TICADへの市民社会参加に向けて
初めてアフリカで開催されるTICAD。
ケニアを中心にアフリカ側の市民社会が盛り上がりを見せるなか、日本の市民社会の参加に向けて、稲場雅紀ディレクターがクラウドファンディングを実施しています。
プロジェクトページ:https://readyfor.jp/projects/ticad_africa
稲場ディレクター
稲場ディレクターは15年前より「市民外交」でアフリカに関わり始めました。当時の東部・南部アフリカでは人口の5%~20%がHIVに感染していました。アフリカのHIV陽性者の「生きたい」という当事者の声を伝えるために、日本に招いてシンポジウムを開いたのが、稲場ディレクターの「市民外交」の始まりです。
現在は当会の国際保健部門ディレクターのほか、TICADに向けたNGOネットワーク「市民ネットワーク for TICAD」の共同代表(世話人)、持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けたNGOネットワーク「動く→動かす」事務局長等、日本の国際会議への参加、政策提言に関してNGO界をリードし、政府や国際機関との交渉を最前線で行っています。
これまでTICADには8年前のTICAD IVからすべての関連会合に参加してきたほか、最近は2016年5月のG7伊勢志摩サミット、2015年9月の国連総会、2015年7月の国連開発資金会合等、数々の会議に参加し、NGOの立場から専門的知見や当事者の声を発信したり、国際機関や政府と数々の交渉を行い、より良い政策ができるよう、政策提言をしています。
TICADは日本政府や国際機関が主導するアフリカ開発のための国際会議ですが、その23年の歴史の中で、アフリカや日本のNGOも参加できるようになりました。TICADにアフリカの「現場の声」を届けるには、アフリカの大地で人々の健康や教育、環境問題などに取り組む現地のNGOが参加する必要があります。
そのための航空運賃や宿泊費の大部分は国連機関が支出しますが、一部は私たちNGO側の負担となります。また、普段から日本政府と対話をし、TICADについて経験のある日本のNGOがガイド役として参加する必要もあります。これらの費用を確保して、「TICADに人々の声を届ける」という大事な役割を果たしたい。その一心で、私たちはプロジェクトに取り組んでいます。
TICAD Vでは、「市民外交」の結果、アフリカのNGOが会議の中でポジションペーパーを発言しました。
「事件は会議室で起こってるんじゃない。現場で起こってるんだ」
これはその通りです。でも、なぜ、まじめな顔で、こんなことを叫ばないといけないのでしょうか。それは、事件を「解決」するための「政策」が、実は、現場ではなく、<会議室で決められている>からなのです。ならば、「現場の空気」を、現場に生きる人々の気持ちを、だれかが「会議室」に持ち込むことが必要です。
政府や国際機関の役割は、「政策」を決め、人とお金を大きく動かすことです。しかし、政府や国際機関は、必ずしも十分に「現場」を知っているわけではありません。現場で活動し、人々の気持ちや願いをもっともよく知るNGOが、その役割を果たす必要があります。現場の声、人々の願いを持ち込み、それを政府や国際機関が受け入れられるような「提言」にまとめ、組織の垣根を超えて、問題解決に向けた人々のうねりを作り出す。それが「会議」でのNGOの役割です。私が「市民外交」にこだわるもう一つの理由が、ここにあります。
Facebook: https://www.facebook.com/africanticad/
ホームページ:http://afri-can-ticad.org/
2 TICAD VI NGOサイドイベント
TICAD VIでは、メイン会場となるケニヤッタ国際会議場(KICC)周辺で日本企業がジャパンフェアを開催するほか、国際機関や援助機関を中心に、数々のサイドイベントが予定されています。
日本のNGOやアフリカのNGOも、ナイロビにてサイドイベントの実施を計画しています。
TICAD Vでのサイドイベントの様子。モザンビークの農民の声を届けました。
保健や水と衛生、難民問題、持続可能な開発目標(SDGs)、農業等、政策提言に関わる企画や、アフリカの現場で活動するNGOの紹介等が行われる予定です。
サイドイベントのスケジュールや場所等は、近日中にお知らせいたします。
皆さまのご参加をお待ちしております。
日本のNGOのTICADへの取組みは、以下のサイトより発信しています。
ホームページ:http://afri-can-ticad.org/
Facebook: https://www.facebook.com/africanticad/
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