「木製浮き基礎工法」が建設技術審査証明(住宅関連技術)を取得

コンクリートを使わない木構造の直接基礎工法が確立、建築基準法への適合性を証明

越井木材工業株式会社

木材加工技術を軸とした幅広い事業を展開し、ウッドエンジニアリングを通じて持続可能な社会の実現を目指す越井木材工業株式会社(所在地:大阪府大阪市、代表取締役社長:越井潤、以下「当社」)は、この度新たな基礎工法「木製浮き基礎工法」(丸太材を直接基礎として用いる工法)を開発し、2024年1月29日に一般財団法人ベターリビングの建設技術審査証明(住宅関連技術)を取得し、4月25日にベターリビングのホームページ内にて概要書が公開されました。
また4月18日から5月19日まで、GOOD DESIGN Marunouchiを中心に全5会場で開催されている企画展「TOKYO WOOD TOWN 2040 山と木と東京」にて、木製浮き基礎工法の接合部モデルを展示しています。


建設技術審査証明とは、研究・開発された新しい技術を第三者機関が客観的に評価し、その技術が持つ性能や関係法令・技術指針と照らし合わせて適切か審査し、証明書を発行するものです。

木製浮き基礎工法は一般財団法人ベターリビングが実施する建設技術審査証明事業において、技術分野ごとに権威ある学識経験者で構成された技術審査委員会による審査を受け、適切な新規技術であると証明頂きました。


このことにより、従来の鉄筋コンクリート造の直接基礎工法だけではなく建築基準法に適合した新たな直接基礎工法の選択肢ができました。現状は、新築される小規模な建築物(4号建築物に該当する規模)や仮設建築物への適用が可能で、建築許可を受けられる可能性が示されました。


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【木製浮き基礎工法の概要書は下記「一般財団法人ベターリビング」HPから】

証明技術⼀覧(概要書はこちら):https://www.cbl.or.jp/tbtl/gijutsu/ichiran.html

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■ 木製浮き基礎工法とは


木製浮き基礎工法は、既存工法の鉄筋コンクリートを丸太材に置き換えて基礎部分を築造することにより、材料製造時のCO2放出量を削減するだけでなく炭素が固定された木材の利用拡大などカーボンニュートラルの実現に貢献できる直接基礎工法です。

防腐防蟻処理を施した丸太材を井桁状に組み、土中に埋設する組立式の基礎工法となっています。

詳しくは下記Webサイトをご覧ください。


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【「木製浮き基礎工法」がウッドデザイン賞2022にて優秀賞(林野庁長官賞)を受賞】

URL:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000107271.html

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■ 基礎に木材を使用してもいいの?


これまで建築物を支える基盤となる基礎構造は、鉄筋コンクリート造を対象とし建築基準法などの関係法令や技術指針で規定され、主たる基礎工法として扱われてきました。

関係法令に準拠して考えると、直接基礎は鉄筋コンクリート造以外の選択肢はないとされてきましたが、国交省関係機関に問い合わせた所「建築基準法上、木材を直接基礎に使用する事は問題ない。」との回答があり、実用化に向けて検討を進めてきました。一方で、建築物を建てるにあたっては建築確認申請が必要ですが、建築基準法には新しい基礎工法(木材を用いた直接基礎工法)の規定・基準がないため、だれも判断する事が出来ないというのが現状でした。そこで、建設技術審査証明の取得により当社開発の「木製浮き基礎工法」が建築基準法に適合した技術である事を証明しました。



■ 建設技術審査証明(住宅関連技術)の取得について


木製浮き基礎工法は、従来のコンクリート基礎(布基礎/べた基礎)から形状や使用する材料が大きく異なるため(下記イメージ図参照)、下記の3項目を中心に審査頂きました。審査は、建築基準法関係法令や技術指針などに照らし合わせることで、当社が設定する新規工法の規定や基準、設計施工方法が必要十分(妥当)か客観的に評価されました。


  1. 使用する材料の強度、製造品質(木材の耐久性)

  2. 基礎の構造計算方法、設計基準

  3. 施工管理方法、維持管理方法

審査項目が多岐にわたるため、各分野(基礎構造・地盤工学・木質構造・木質材料・木材保存など)の学識経験者によって構成された技術審査委員会(委員長:五十田博/京都大学生存圏研究所教授)を設けられ、3度の審査会・施工試験にて横断的な議論がなされました。


左:施工試験、右:審査委員会左:施工試験、右:審査委員会


■ 持続可能な基礎工法を目指して


木製浮き基礎工法は、材料製造時・施工時の環境性能が優れるだけでなく、組立工法のため解体が容易に行えます。そこで、現在は比較的移転や解体の周期が短い小規模な店舗建築や、一定期間後の撤去(移築・解体)が前提となる仮設建築物を主な対象としています。ユーザーや設計士の皆様からは、小規模な宿泊施設や平屋の住宅などにも適用したいというお声を頂いております。

現在、様々な用途への適用を目指して日々改良をしております。今後は、小規模建築物だけでなく倉庫・畜舎などの木造化の可能性を持つ中規模建築物にも展開していきたいと考えております。本工法の適用範囲に興味がある方やこんな建築にも使ってみたいという方、ぜひお声がけ下さい。


普及先イメージ(コンビニ・仮設建築のイメージ)普及先イメージ(コンビニ・仮設建築のイメージ)

建築物の基礎に木材を使用する新たな試みです。木材の新たな価値の創出やこれまでにない領域・分野での木材利用の拡大により、脱炭素社会・サーキュラーエコノミーの実現に貢献し、森林資源を次世代へと繋げていく事を目指します。



■ 「TOKYO WOOD TOWN 2040 山と木と東京」展示のご案内


山と木と都市の現状に着目し、山と都市をつなぎ循環をもたらすデザインを通じて、東京を「WOOD TOWN」に変えてゆく方策を展望する企画展「TOKYO WOOD TOWN 2040 山と木と東京」にて、木製浮き基礎工法の接合部モデルを展示しています。無料配布のパンフレットも設置していますので、ぜひこの機会にご覧ください。


GOOD DESIGN Marunouchi企画展 「TOKYO WOOD TOWN 2040 山と木と東京」

□期間:2024年4月18日(木) - 5月12日(日) 11:00-20:00 

□会場:第2会場「TOKYO WOOD TOWN 2040 都市木造スタジオ」

東京都千代田区丸の内3-4-2 新日石ビル1F ※その他会場の期間は5月19日まで

□入場料:無料

□主催:公益財団法人日本デザイン振興会+NPO法人 team Timberize

※詳細は、主催者ホームページ(https://www.jidp.or.jp/)をご覧下さい。



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【越井木材工業「木製浮き基礎工法」公式サイト】

URL:https://www.koshii.co.jp/products/ukikiso/

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会社概要

越井木材工業株式会社

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URL
https://www.koshii.co.jp/
業種
製造業
本社所在地
大阪府大阪市住之江区平林北1-2-158
電話番号
06-6685-2061
代表者名
越井 潤
上場
未上場
資本金
3億円
設立
1948年06月