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国連大学の最新報告書:『相互に関連する災害リスク』2023年版

2023年版では「臨界点」に焦点を当て、人間や地球にとって壊滅的で不可逆的な影響が起こることを防ぐために、どうすればこうした臨界点を回避できるかについて詳説しています。

国際連合大学

本日、国連大学環境・人間の安全保障研究所(UNU-EHS)が旗艦報告書『相互に関連する災害リスク(Interconnected Disaster Risks)』の2023年版を発表しました。

2023年版では「臨界点(tipping points)」に焦点を当てています。臨界点は超えてしまうと止めようのない変化が次々と起こる特定領域を指し、そうした変化には、人間や地球にとって壊滅的で不可逆的な影響が伴う可能性があります。本報告書の分析は、単なる物理的な臨界点にとどまらず、私たちの物理的世界ないし自然界が人間社会と相互につながることで生じる多数の新たなリスクについて明らかにしています。


報告書では、近い将来に到達しうる6つの特定の臨界点について警鐘を鳴らします。これらの臨界点を超えれば、生命を維持するさまざまなシステムで急激な変化が生じ、私たちの社会の基盤を揺るがしかねません。また、人間や地球への影響を解説し、そうした影響を避け、あるいは軽減するための選択肢を分析します。


「私たちが水資源を見境なく採取し、自然と生物多様性を傷つけ、地球と宇宙を汚染するにつれ、複数のリスク臨界点に危険なほど近いています。私たちの生命が依存するシステムそのものを破壊しかねません」と本報告書の共同筆頭著者であるジータ・セベスバリUNU-EHS副所長は述べます。「さらに、将来の災害リスクに対処するためのツールや選択肢も失われます」

© UNICEF Juan Haro© UNICEF Juan Haro

共同筆頭著者のジャック・オコナーUNU-EHS上級専門家も次のように述べています。「こうした臨界点に近づくにつれ、その影響はすでに感じられています。一度超えれば戻ることは困難です。我々の報告書を通じ、将来のリスクやその背景、リスクを避けるために早急に必要な変化について理解することができます」


本報告書は第28回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP28)の約1カ月前に発表され、気候変動が上述の臨界点へと私たちを押しやる大きな要素であること、そして、その影響は世界中の国々で既に見られることを示しています。

Piyush Priyank (Unsplash)Piyush Priyank (Unsplash)

『相互に関連する災害リスク』はドイツのボンに所在するUNU-EHSが出す科学に基づいた年次報告書です。同報告書では、世界中で起こる災害や災害同士の相互関連性、災害と人間活動との相互関連性を詳しく分析し、解決策を導きます。 



【関連情報】
報告書全文(英語):https://interconnectedrisks.org/

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教育・学習支援業
本社所在地
東京都渋谷区神宮前5-53-70 国際連合大学 広報部 11F
電話番号
03-5467-1212
代表者名
Tshilidzi Marwala
上場
未上場
資本金
-
設立
1975年09月
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