「MATHコン2025」の日本数学検定協会賞が決定いたしました。
非周期的な敷き詰め模様の規則性について考察した高校2年生が受賞
算数・数学の実用的な技能を測る、実用数学技能検定「数検」(数学検定・算数検定、以下「数検」)を実施・運営している公益財団法人日本数学検定協会(所在地:東京都台東区、理事長:髙田 忍、以下「当協会」)は、公益財団法人理数教育研究所が主催している「塩野直道記念 第13回『算数・数学の自由研究』作品コンクール」(通称「MATH(マス)コン」)の優秀賞の1つである「日本数学検定協会賞」を決定し、2025年12月21日(日)に東京都内で行われた表彰式で受賞者を表彰いたしました。

受賞したのは、ペンローズパターンとよばれる特殊な敷き詰め模様の規則性に加えて、対称性や別形態についての研究の作品を応募した大阪府在住の高校2年生です。
塩野直道記念「算数・数学の自由研究」作品コンクール公式ホームページ
https://www.rimse.or.jp/research/
「なぜ?」「本当?」「どうなる?」からはじまる算数・数学の自由研究
今年度(2025年度)で第13回の開催となる塩野直道記念「算数・数学の自由研究」作品コンクールは、全国の小学生・中学生・高校生を対象に、日常生活や社会で感じたさまざまな疑問を算数・数学の力を活用して解決する、あるいは、算数・数学の学びを発展させて新たな数理的課題を探究するなかで、気づいたことやわかったこと、自らの解決の方法などをレポートにまとめ、作品として応募するコンクールです。テーマは自由で、毎年さまざまなテーマの自由研究作品が集まります。なお、今年度の応募作品数は、合計13,935件で、海外からも51件の応募が届きました(2024年度は15,570件)。
非周期的な敷き詰め模様の規則性について考察した高校2年生が受賞
本コンクールに2016年度から2024年度まで協賛し、2025年度は後援している当協会は、すべての応募作品のなかから、とくに算数・数学の研究として優れたレポート1作品に優秀賞として「日本数学検定協会賞」を授与しています。
今年度の「日本数学検定協会賞」は、大阪府在住の翟潤奇(てき じゅんき/応募当時17歳、高校2年生)さんが受賞いたしました。
翟さんは、化学の講義で知ったペンローズパターン※について、近くから見ると不規則だが、広く見ると何かしらの規則があるのではないかと考えたそうです。
まず、よく現れるパターンを「星」や「綺麗な星」などとし、その中心をうまく結ぶことで黄金比倍のペンローズパターンが得られることを主張しました。さらに、その他の形状の星の中心による「第二形態」、比率の異なる第二形態を重ねたときにできる点による「第三形態」など、特徴的な模様を見いだしました。また、それらの模様における対称軸に注目することで、ペンローズパターンの対称軸について考察しました。
※ペンローズパターン
2020年にノーベル物理学賞を受賞したロジャー・ペンローズが1970年代に考案した非周期的な敷き詰め。その後、同様の対称性をもつ結晶構造(準結晶)が発見され、結晶学の分野で注目されるようになった。

翟さんは、今後の目標として3次元の準結晶への応用やペンローズパターンのさらなる拡張などを挙げるとともに、これからもたくさんのことに取り組みたいと述べて研究をしめくくっています。
算数・数学の実用的な技能を測る「数検」を実施している当協会は、化学への興味を幾何学分野の探究へつなげていく姿勢と、インフレーションとデフレーションとは異なる方法でペンローズパターンを拡張しようと考察した点を評価して、このたびの「日本数学検定協会賞」の受賞を決定しました。
なお、翟さんの受賞コメントと応募作品への審査委員の講評は以下のとおりです。
<翟潤奇さんの受賞コメント>
このたびは日本数学検定協会賞を受賞することができ、たいへん光栄に思っております。中学2年生のとき、大阪大学の講義ではじめてペンローズパターンを知り、その独特な性質に魅了されたことをきっかけに、研究を重ねてきました。今後は、ペンローズパターンで見つけた法則を、その3次元版である準結晶に対応させ、新しい材料の設計につなげていきたいと考えています。本研究を評価していただいたことに、心から感謝を申し上げます。

<審査委員の講評>
化学の講義で知ったペンローズタイリングのいろいろな性質を調べています。ペンローズタイリングは非周期的なタイリングで、化学の観点からは準結晶のモデルです。非周期的ではありますが、そのなかに近似的に対称性、ある模様、規則、法則などが表れており、作者はそれらの一部を発見し、いろいろ考察を加えています。
当協会は、MATHコンのような理数教育の充実に向けた普及推進イベントなどに積極的に関わることで、今後も広く国民のみなさまに算数・数学を学習する大切さや、楽しさを伝える普及啓発事業を充実させてまいります。
開催概要
名 称:塩野直道記念 第13回「算数・数学の自由研究」作品コンクール(2025年度)
主 催:公益財団法人 理数教育研究所
協 賛:株式会社 学研ホールディングス/株式会社 新学社
後 援:文部科学省/国立教育政策研究所/読売新聞社/公益財団法人 文字・活字文化推進機構/公益社団法人 全国珠算教育連盟/各都道府県教育委員会/公益財団法人 日本数学検定協会 他
応募資格:小学生、中学生、高校生
※海外の日本人学校も含む。
※グループで応募する場合は、同じ学校の同学年の応募に限る(1グループ4名まで)。
審 査:
1.小学校の部 … 低学年の部(1~3年)、高学年の部(4~6年)に分けて審査。
2.中学校の部
3.高等学校の部(高等専門学校3年次までを含む)
公式ホームページ:https://www.rimse.or.jp/research/
※くわしくは、公式ホームページをご覧ください。
【「数検」について】
実用数学技能検定「数検」(後援=文部科学省。対象:1〜11級)は、数学・算数の実用的な技能(計算・作図・表現・測定・整理・統計・証明)を測り、論理構成力をみる記述式の検定で、公益財団法人日本数学検定協会が実施している全国レベルの実力・絶対評価システムです。おもに、数学領域である1級から5級までを「数学検定」と呼び、算数領域である6級から11級、かず・かたち検定までを「算数検定」と呼びます。第1回を実施した1992年には5,500人だった年間志願者数は、累計志願者数が700万人を突破しており、いまや数学・算数に関する検定のスタンダードとして進学・就職に必須の検定となっています。日本国内はもちろん、フィリピンやカンボジア、インドネシア、タイなどでも実施され(累計志願者数は50,000人以上)、海外でも高い評価を得ています。※志願者数・実施校数はのべ数です。
【ビジネス数学検定について】(当協会の行うその他のおもな公益事業)
「ビジネス数学検定」は、ビジネスの現場で必要となる実用的な数学力・数学技能を測定する検定です。実務に即した数学力を5つの力(把握力・分析力・選択力・予測力・表現力)に分類し、ビジネスのシチュエーションを想定した問題で、これらの力の習熟度を測定します。インターネット上で受検できるIBT(Internet Based Testing)方式を採用。2006年に第1回を実施し、現在では企業の採用試験や新人研修、管理職登用試験などに活用する事例も増加しています。
【データサイエンス数学ストラテジストについて】(当協会の行うその他のおもな公益事業)
「データサイエンス数学ストラテジスト」は、データサイエンスの基盤となる数学力とコンサルティング力を兼ね備えた専門家として認定する資格制度で、2021年9月に新設しました。資格試験は、中級と上級の2つの階級があり、5肢択一のIBT(Internet Based Testing)形式で行います。データサイエンスの基盤となる基礎的な数学(確率統計・線形代数・微分積分)と実践的な数学(機械学習系・アルゴリズム系・ビジネス系数学)の理解度・習熟度を測定します。
【法人概要】
法人名: 公益財団法人 日本数学検定協会
所在地: 〒110-0005 東京都台東区上野5-1-1 文昌堂ビル6階
理事長: 髙田 忍
会長: 若山正人(九州大学 名誉教授、ZEN大学 学長)
設立: 1999年7月15日
事業内容:
(1)数学に関する技能検定の実施、技能度の顕彰及びその証明書の発行
(2)ビジネスにおける数学の検定及び研修等の実施
(3)数学に関する出版物の刊行及び情報の提供
(4)数学の普及啓発に関する事業
(5)数学や学習数学に関する学術研究
(6)その他この法人の目的を達成するために必要な事業
公式サイト :https://www.su-gaku.net/
公式Instagram :https://www.instagram.com/sugaku_kentei/
公式YouTube :https://www.youtube.com/c/sugakunetch
※「数検」「数検/数学検定」「数検/Suken」は当協会の登録商標です。
※「ビジネス数学検定」は当協会の登録商標です。
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