Airbnb、「HOUSE VISION 2016 TOKYO EXHIBITION」で建築家　長谷川豪氏とのコラボレートを発表

～奈良県吉野町の「吉野杉の家」で新しい地域ストーリーを～

世界最大手のコミュニティ主導型マーケットプレイスのAirbnb（本社：米国カリフォルニア州サンフランシスコ、日本語名：エアビーアンドビー、以下：Airbnb）は6月24日、日本の著名なデザイナーである原研哉氏がディレクターを務める、第2回目となる展覧会「HOUSE VISION 2016 TOKYO EXHIBITION」に参加することを発表しました。House Visionは未来の家を探求するプロジェクトです。Airbnbは、この展覧会を通じて、未来の暮らし、ゲストとホストの関係の進化、そして個人だけでなく、コミュニティ全体がその関係からプラスの効果を得るための方法について探っていく予定です。

 

創業以来Airbnbは、人々が単に新たな地を探索するだけでなく、その世界の中での新たな暮らし方を想像できるよう、新しい旅の形を探求し続けています。今回の展覧会では、東京を拠点に活動する建築家の長谷川豪氏とのコラボレーションのもと、人と人との絆を追及した「吉野杉の家」を展示する予定です。コンセプトとネーミングは原研哉氏の考案によるものです。この家は、ホストとゲストの関係を考察し、コミュニティスペースとオーナーシップについての従来の考え方に疑問を投げかける設計となっています。Airbnbのチームは、従来のモデルの範囲を超え、ホスト1人だけではなく、コミュニティ全体にプラスの効果をもたらすメカニズムを生む方法を模索し、この家を完成させました。

Airbnbの共同創業者でCPOのジョー・ゲビア（Joe Gebbia）は、次のように述べています。

「Airbnbは、常に未来に目を向けており、暮らしに関する現在の考え方にあえて疑問を投げかけるようにしています。長谷川氏とのコラボレーションにより、これらのアイデアを現実のものにする契機となり、設計とコミュニティという両者の価値がまったく新しい方法で1つにつながることとなりました。」

高齢化と都市化の拡大に伴い、地方の村々で過疎化が進み、地域コミュニティが財政的に困難な状態に追いやられるだけでなく、伝統や職が失われる結果となっています。この問題に対処するために、今回、地元の林業従事者が伐採した吉野杉を用いて、吉野町の大工さんたちに家を建ててもらうことにしました。地元の人たちの間で代々受け継がれてきた知識が活かされ、全体として伝統を大切にした造りになっている一方で、革新的な空間との関わり方を見てとることもできます。

長谷川豪氏は次のように語ります。「昔ながらの日本家屋の質素さとシンプルさを取り入れることで、吉野の町並みとの調和を保つだけでなく、ここを訪れる外国人旅行者に日本の住空間を体験してもらうための場所になればと考えています。」

吉野杉の家は展示のためだけに建てられるわけではありません。東京での展示が終了した後は、奈良県吉野町へと移設される予定です。地域のコミュニティ全体に共有・経験してもらうための建物である吉野杉の家。最終的な目的は、このビジョンを現実のものにすることにあります。家の中心には縦長のダイニングテーブルが置かれ、そこでコミュニティグループ、地元の人々、ゲストが食事をしたり、互いを知るための学習の場として利用できるようになっています。吉野杉の家への宿泊予約を通じて、ゲストは長谷川豪氏設計の家に滞在できるだけでなく、吉野町のコミュニティの未来に金銭的な面でも貢献する予定です。

＜House Vision 概要＞
● 日時：2016年7月30日（土）～8月28日（日）11:00-20:00
● 会場：お台場・青海駅前 特設会場（臨海副都心 J区／東京都江東区青海2-1）
● アクセス：JR東海道線・山手線・京浜東北線・横須賀線、東京メトロ銀座線、都営地下鉄浅草線「新橋」駅より、ゆりかもめにて「青海（あおみ）駅下車：徒歩2分
● URL: http://house-vision.jp


＜Airbnb（エアビーアンドビー）について＞
2008年8月創業のAirbnbは、世界中のユニークなお部屋をネットや携帯で掲載・検索・予約できる信頼のコミュニティ主導型マーケットプレイスです。アパートを1泊でも、お城を1週間でも、ヴィラを1ヶ月でも、Airbnbはあらゆる価格帯で世界190ヶ国以上34,000以上の都市で人と人とをつなぎ、ユニークな旅行体験を叶えます。世界一流のカスタマーサービス、成長中のユーザーコミュニティを抱えるAirbnbは、簡単に空き部屋を世界数百万人と結びつけるプラットフォームです。https://airbnb.com/

＜長谷川豪氏について＞
1977年 埼玉県生まれ／2002年 東京工業大学大学院修士課程修了／02～04年 西沢大良建築設計事務所／05年 長谷川豪建築設計事務所設立

2009〜11年　東京工業大学非常勤講師／2012〜14年　スイス・メンドリジオ建築アカデミー客員教授／2014年　ノルウェー・オスロ建築大学客員教授／2015年　東京工業大学大学院博士課程修了 ・博士号(工学)取得／2016年　アメリカ・カルフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)客員教授

主な受賞＝2005年　SDレビュー2005鹿島賞／2007年　東京建築士会住宅建築賞金賞／2007年　第9回東京ガス住空間コンペグランプリ／2007年　第28回INAXデザインコンテスト金賞／2008年　第24回新建築賞／2014年　AR Design Vanguard 2014

＜House Vision （ハウスビジョン）について＞
HOUSE VISIONは、日本デザインセンター代表取締役である原研哉氏によって2011年の3月より始動された、「家」を未来産業の交差点と見立てていくプロジェクトです。HOUSE VISIONは、「家」が未来の産業のヴィジョンとなりうるもの、未来を投影する理想的なプラットフォームであるという考えのもと、セミナー、展覧会や書籍などを通じて「暮らしの新しい感覚」を発信しながら、より活発な意見交換や議論をすすめていきます。 HOUSE VISION2016 TOKYOのテーマは「CO-DICIDUAL 分かれてつながる／離れてあつまる」。集団の中の個、あるいは個の集合のかたちが問い直されていく今、暮らしに合致した充足感を実現するための「家」の実現に向けて、15社の企業と13人・ユニットの建築家・クリエイターと共に、技術と創造性を掛け合わせた新しい可能性を13のエキシビションハウスによって可視化してご提案します。