ロシア TENEX社、物流サポートから輸送サービスのグローバルプロバイダーへ

ロスアトム国家原子力公社

 

 ロシアの核燃料輸送企業であるテクスナブエクスポート社(Tekhsnabexport社、モスクワ、以下 TENEX社)は、ウランの転換と濃縮、製品提供などの原子力産業における国内のリーディングカンパニーだけに留まらず、世界市場へ電力および研究炉用濃縮ウランの供給を行っております。
 また、ヨーロッパ、南北アメリカ、アジア、アフリカにある西欧型原子力発電所向けにグローバルマーケティングおよび原子力製品の供給を行うなど、世界15カ国で30の顧客企業に対してロシアの核燃料サイクル関連製品を提供しております。

 TENEX社は、傘下であるロシア国内の物流企業をはじめ、スイス、英国、米国、韓国、日本の取引企業を有しており、物流開発においては市場がこの十年間で大幅に変化したため、世界の核燃料サイクルのサプライヤーは物流管理の再構成を検討するなど新しい試みをする必要があると見ております。
 また、物流管理の視点からバックエンド市場を発展させることを目的として、2015年12月ロスアトム社はバックエンド関連製品およびサービスプロモーション部門での責任者をTENEX社に任命致しました。物流開発については、サプライチェーンの保護、規則や法律の遵守、および経済性の確保に基づき、物流管理の優先課題として納期の短縮、電力供給元である電源の信頼性向上、輸送コスト削減を掲げております。

 今年9月18日~23日に神戸で開かれた「PATRAM2016国際シンポジウム」にTENEX社も参加し、輸送ルートの多様化や輸送用機器管理など、主に物流開発分野についてこれまでの経験などを発表致しました。それに伴い、ウラン製品の出荷場所の多様化は、輸送・物流・インフラを最適化する上で重要な課題の一つと考えております。

 ロシアはウラン材料の輸送用定期港として約40年間サンクトペテルブルクにある商業港を使用しておりましたが、2010年にTENEX社はレニングラード地方にあるウスチルガ港を、2012年にロシア極東地方にあるボストチヌイ港を開港させ、現在はその3つの出荷港を通して定期的なウラン材料の輸送を行っております。
 ボストチヌイ港からの出荷は、環太平洋諸国への通常時における輸送を保証しながらも、西方から東方への通過拠点として使用することができます。

 また、TENEX社は独自に開発・製作した効率性の高い輸送機器を使用しており、2016年6月にはTENEX社とTNEX社の輸送機器を使用している顧客企業に対し、フルメンテナンスを提供する保守管理施設をロシアで設立致しました。


参考:
2016年9月18日~23日に神戸で開かれた「第18回放射性物質の輸送容器と輸送に関するに国際シンポジウム(Packaging and Transportation of Radioactive Materials, PATRAM 2016)」ではTENEX社も参加致しました。同社のコジン物流副社長は「管理システム:輸送リスクの管理、使用済み核燃料の輸送、酸化ウラン(U3O8)輸送の新しいソリューション」という特別セッションの議長として、「TENEX物流の開発:サポート機能からグローバルロジスティクスプロバイダーへ 」という報告書を発表しました。
 PATRAMは、3年に1回米国と米国外で交互に開催され、世界中の放射性物質の輸送関係者が集まり、輸送容器と輸送についての情報交換を行う会合で、この分野における国際協力の深化や発展を促進する上で重要な要素となっております。

 

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会社概要

ロスアトム国家原子力公社

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URL
-
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
RussiaMoscow119017 Bolshaya Ordynka St.24
電話番号
03-5544-8481
代表者名
セルゲイ・ウラジレノヴィチ・キリエンコ
上場
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資本金
-
設立
2007年12月