【フィリピン台風から半年】政府再定住計画に、雇用と生活再建の視点を

オックスファム・ジャパン

魚を売って生活していた、フェリサ・アバス。レイテ島パゴへの再定住が決まり、彼女と4人の子ども達が新しい場所で良い生活を始められるように願っている。魚を売って生活していた、フェリサ・アバス。レイテ島パゴへの再定住が決まり、彼女と4人の子ども達が新しい場所で良い生活を始められるように願っている。

国際NGOオックスファムは、約1400万人の生活に被害をもたらした台風30号の上陸から半年が経つのを前にして、フィリピン政府の再定住計画についての調査報告書「The Right Move? Ensuring durable relocation after typhoon Haiyan(日本語タイトル(仮):復興への一歩 ~生活再建につながる再定住を~)」を発表しました。

当調査報告書は、再定住を余儀なくされた人のうち、約450人の被災者への調査を基に作成されました。

調査によると、政府の再定住計画策定にあたり、行政に意見を述べることができたのは住民のたった7%でした。調査対象の81%の人々は、再定住計画に参加したり、情報を吟味したりする権利があることすら知りませんでした。約半数の人々が事前に再定住先を知らされず、3人に1人が、他に選択肢がないと感じたために再定住を選択したと回答しています。さらに再定住に当たって、約半数の人々は生計手段の確保を最も考慮して欲しいと答えています。

フィリピン政府は、再定住計画に雇用や生活再建の視点を入れるべきです。また、計画策定においては、人々から意見を聴く機会を設け、移住する人々が策定プロセスに関わるようにする必要があります。

昨年11月に台風30号がフィリピンを襲った後、フィリピン政府や国際社会は迅速に緊急支援を被災者へ届けました。しかし、被災から6ヶ月たった今、人々の生活再建のペースは遅れ、特に最貧困層の人々の復興に時間を要しています。多くの人々がいまだに、小さな暴風雨にも耐えられないような脆弱な仮設住宅やテントのような場所に住んでいます。また、漁師やココナッツ農家などは、食料配布が終わったいまでも生計手段を取り戻せず、食料確保に困っている人もいます。

次の台風シーズンは、6月に迫っていますが、多くのコミュニティでは暴風雨への備えが不十分です。オックスファムは、人々が生活手段を確保しながら安全な場所へ移動できるよう、早急な対応をフィリピン政府に求めます。

以上

※調査報告書のダウンロードはこちら:http://oxfam.jp/2014/05/post_609.html

※オックスファムは、レイテ島、セブ島北部、サマール島東部にて、これまでに73万人以上に水、食料、避難所などの支援を届けました。また、被災者の生活を取り戻すために農業や漁業への支援を行っています。
詳細はこちら: http://oxfam.jp/2014/05/30_1.html

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03-3834-1556
代表者名
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上場
未上場
資本金
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設立
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