「伊能図」がGISを駆使して、ついにデジタル化!現代と江戸──200年間の時空を繋ぐ画期的データが堂々誕生
『デジタル伊能図』(プロフェショナル版・スタンダード版)11月30日発売
伊能図の基本図である「大図」214枚と「江戸府内図」を、現代の地理院地図とリンクさせた画期的なデータベース。測量線、地名、測量日記などをGISソフトで自在に見ることができる。
「伊能図」、GISを駆使しついにデジタル化
「伊能図」は江戸後期1821年に完成され、明治大正期の焼失等により部分的にしか確認ができなかったが、2001年にワシントンのアメリカ議会図書館で大図全214枚のうち207枚が発見され、約200年の時を経て全容が明らかになった。当企画はその「伊能図」をデジタル化しGIS(地理情報システム※)を駆使して製作、江戸後期の日本の国土を現代の地理院地図と重ねることにより、200年間の変化が検証できる。また、来る2018年は伊能忠敬没後200年にあたる。
※地理情報システム(GIS=Geographic Information System) 地理情報及び情報をコンピュータ上で作成・保存利用・管理・表示・検索するシステム。
200年間で海岸線や街道は、こんなに変わっていたのか!
本格的に近代技術が導入される以前の日本があざやかに蘇る──
海岸線などをはじめとする地形や内陸の街道は、土木技術や自然現象などによりどのように変化したのか、江戸後期の地名(町村・自然地名・寺社など約3万5千件)がどうなっていたのかなど、全国規模で容易に比較できるデータになっている。また、「伊能図」の完成まで約20年かけて記録された測量日記(国宝/全28巻)を原書から初めてテキストデータ化し、宿泊地のポイントデータと合わせて参照でき時間軸も加味した。
世界に先駆けた国土全体のデジタルデータ
「伊能図」は幕末に一部が海外に流失、それがロシアや欧米で関係者の目に留まりその精緻さゆえに高く評価された。2015年現在、19世紀初頭の国土全体を精密にデジタル化した地図は世界的にも例がなく、当企画は海外の研究者からも注目を集めるはずである。また科学的実測図としてはこれ以前には遡ることが出来ない国土の基本データである。
多方面の研究などに活用が可能
前述のとおり「伊能図」は今世紀になって全容が明らかになったばかり。地理・歴史はもちろんのこと、理系の社会基盤・土木工学、都市計画、防災、環境、観光および、地方創生や学校教育分野など広範な関係者からも注目が集まっており、さらなる広がりが期待できる。
共同企画編集・地図データ製作は東京カートグラフィック、販売は紀伊國屋書店
共同企画編集・データ制作は地図作製において長年の実績がある東京カートグラフィック、また企画立案から市場調査など紀伊國屋書店学術情報商品部の協力を得て実現した。販売については紀伊國屋書店が担い、他書店等からの注文についてはホールセール部で受ける。
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【商品情報】
1.『デジタル伊能図 プロフェッショナル版』
ISBN978-4-309-81221-2
※―研究・解析用 汎用のGISソフトで自在に分析できるシェープファイル
DVD2枚(約5GB) 価格:本体280,000円(税別)
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309812212/
2.『デジタル伊能図 スタンダード版』
ISBN978-4-309-81222-9
※―専用ビューアで簡単に閲覧・検索が可能
DVD1枚(約4GB) 価格:本体120,000円(税別)
http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309812229/
〈1.2.共通〉
発売 2015年11月30日
監修=村山祐司(筑波大学教授)
共同企画編集・データ制作=東京カートグラフィック
発行=河出書房新社
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