【トルコにおけるシリア難民支援】食糧や日用品を自分たちで選び、購入することのできるEバウチャー配布支援を開始
日本紛争予防センター(JCCP:東京都文京区)は、10月20日より、トルコ共和国南部メルスィン市において、過酷な避難生活を余儀なくされているシリア難民家庭を対象に、食糧や日用品を購入することのできるEバウチャー(ICカード)を利用した支援を開始します。
◆メルスィンで生活するシリア難民の様子
メルスィンはトルコ南部に位置する湾岸都市で、陸と海の貿易交差路です。2016年8月現在、未登録の難民達を含めると約30万人のシリア難民が避難生活を送っているとされ、国内の他の都市やヨーロッパへ渡る難民たちの経由地として、多様な目的や背景を持つ難民が多く集う傾向にあります。難民の多くは、親戚や知人を頼りに、仕事や安価な住まいを求めメルスィンに避難してきていますが、彼らの8割は経済的に困窮しているとされ、安定した収入も得られず日々の食糧や衛生用品といった生活必需品を十分購入することができずにいます。またメルスィンで活動する国際機関やNGOがほとんどおらず、難民たちは支援の手から完全に取り残された状況にあります。◆JCCPの支援内容
JCCPは、メルスィンで避難生活を行うシリア難民のうち、特に生活に困窮している700世帯に対し、彼らが必要とする最低限の食糧や衛生に係る生活物資を自ら選択・購入することのできるEバウチャー(ICカード)を配布します。Eバウチャーによる支援は、特定の食糧・物資配布に比べ、家族構成や避難生活の長さ、住居環境といった異なる生活環境に柔軟に対応できることが特徴です。自ら商品を選択する機会を提供することで、彼らの尊厳も守ることができます。
配布の際は、性別と年齢などによって不平等が生じないようしっかりと裨益状況を確認しながら、各家庭の家族構成や都市での生活環境の違いに柔軟に対応していく予定です。当支援を通じて、難民たちの基礎的なニーズが満たされ、生活環境が改善されることを目指します。
【JCCPのこれまでのトルコでの活動】
2015年11月~2016年4月までシャンルウルファ県シヴェレクにおいて、社会的・経済的に弱い立場にある女性の能力向上を目的とした事業(女性のエンパワーメント事業)を実施しました。当事業では、トルコ人とシリア難民女性計150名を主な対象に、①衛生に係る物資の配布、②県が運営する女性文化センター(WCC)の施設改修、③女性達が日々のトラブルを回避しながら人間関係を築く為のコミュニケーション研修・啓発を実施しました。
【シリア難民について】
2011年3月以降に起きたシリア内戦により、22万人以上が死亡。国連難民高等弁務官事務所によると、人口2,200万のうち400万人以上が国外で避難生活を送り、トルコ共和国では270万人以上のシリア難民が避難生活を送っています。
今回の事業は、ジャパン・プラットフォーム(JPF)の助成と皆様からのご寄付により行われています。
【JCCPとは】
活動内容/紛争地の人々を「被害者」ではなく「平和の担い手」にするため、現地の人材育成に特化した支援活動①住民間の対立予防・治安の改善②自立支援(経済的自立・心の回復) ③対立する集団間の信頼醸成を行っています。
現在の活動地域/南スーダン、ケニア、トルコ
▼JCCP公式WEBサイト
http://www.jccp.gr.jp/
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