くるみを豊富に使った食事が肥満女性の減量とコレステロール値の改善に役立つと判明
くるみを豊富に使った高脂肪の食事に、低脂肪・高炭水化物の食事に匹敵する減量効果
『Journal of the American Heart Association』に発表された最新の研究によれば、不飽和脂肪酸(くるみやオリーブ油等に含まれる)を含む食事が、低脂肪・高炭水化物の食事と同じような減量効果を持つといいます※1 。カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部のCheryl Rock博士の研究では、多価不飽和脂肪酸を豊富に含むくるみが、コレステロール等、心臓の健康度を表す指標に良い影響を及ぼすこともわかりました。
「この研究で得られた驚くべき発見の1つは、くるみは高脂肪・高カロリーであるにもかかわらず、低脂肪の食事と同じレベルの減量効果があるとわかったことです」とRock博士は話しています。「今回の研究結果や、これまでのくるみ研究で心臓の健康や体重に関して得られた成果を考えると、1日にたったひとつかみのくるみを食べるのは健康に役立つと言えます」。
研究チームは245名の肥満女性(年齢22~72歳)に対して、1年間にわたって減量するための行動を指示し、今回の結果を得ました。無作為に選んだ参加者に、次のような3種類の食事をするよう指示しました。1) 低脂肪・高炭水化物の食事、2) 低炭水化物・高脂肪の食事、3) くるみを豊富に使った高脂肪・低炭水化物の食事です。くるみを豊富に使うよう定められた食事では、1日1.5オンス(約42.5グラム)のくるみを食べたことになります。この研究が始まってから6カ月間のデータによれば、すべてのグループで当初の体重よりも平均8%弱の減量が見られました。
くるみを豊富に使った食事をとった参加者は、他のグループと同じ程度の減量が見られました。中でも、最も改善が見られたのは脂質レベルで、特にインスリンに耐性のある被験者に高い効果が見られました。LDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)の値が大幅に低下したばかりか、くるみを使った食事をとったグループは、他のグループに比べてHDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)の値が大幅に上昇しました。
低炭水化物・高脂肪の食事をとったグループは、一価不飽和脂肪酸を多く含む食品をとるよう勧められましたが、それらの食品に対して、くるみを使った食事には、より多くの多価不飽和脂肪酸が含まれています。くるみはナッツ類の中で唯一、主として多価不飽和脂肪酸を含んでおり(1オンス=約28g当たり13グラム)、中でも植物性のオメガ3脂肪酸であるαリノレン酸(ALA)を多量に含んでいます(1オンス=約28g当たり2.5グラム)。日本では、厚生労働省が、「日本人の食事摂取基準(2015年版)」で、1日に必要なオメガ3脂肪酸を1.6-2.4g (成人男女の目安量)としていますが、ひとつかみのくるみで、一日の摂取量に十分なオメガ3脂肪酸を摂ることができます。
ハーバード大学で行われた最近の研究でも、多価不飽和脂肪酸をとると健康に効果があることが示されています※2。飽和脂肪酸中心の食事から多価不飽和脂肪酸中心の食事に代えた人の方が、寿命が延びており、心臓疾患のリスクも低下していることが、この研究で示唆されています。
ただし、これらの研究に限界があることも、考慮しなければなりません。被験者は女性だけだったため、男性では、こうした結果が得られない可能性もあります。また、実験への参加者として登録されたのは245名でしたが、サブグループに分けられたため、比較のためのサンプル規模が小さくなっています。また、食事をとるべき量、食事に関する指示などが、どこまで忠実に守られていたかについても、詳細な情報が不足しています。参加者に体重の減少が見られたことを考えると、大半の参加者がカロリーを控えた食事をとっていたように思われます。
「こうした結果に加えて、くるみが満腹感に対してどのような効果があるのかについても、探求したいと思っています。減量を続けるには、満腹感が重要な要素だと考えているためです」とRock博士は話しています。
その他の共同執筆者には、Tran Le、Shirley W. Flatt、Loki Natarajan、Bilge Pakiz、Elizabeth L. Quintana、Dennis D. Heath、Brinda K. Ranaがいます。
この研究は、アメリカ国立衛生研究所(CA155435)とカリフォルニアくるみ協会から、一部、資金提供を受けて行われました。
カリフォルニアくるみ協会のホームページでは、くるみのレシピ、栄養や健康効果を紹介しています。
http://www.californiakurumi.jp/
地中海風ウォルドルフサラダ
http://californiakurumi.jp/recipe/recipe_detail?recipe_id=335
『Journal of the American Heart Association』に発表された最新の研究によれば、不飽和脂肪酸(くるみやオリーブ油等に含まれる)を含む食事が、低脂肪・高炭水化物の食事と同じような減量効果を持つといいます※1 。カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部のCheryl Rock博士の研究では、多価不飽和脂肪酸を豊富に含むくるみが、コレステロール等、心臓の健康度を表す指標に良い影響を及ぼすこともわかりました。
「この研究で得られた驚くべき発見の1つは、くるみは高脂肪・高カロリーであるにもかかわらず、低脂肪の食事と同じレベルの減量効果があるとわかったことです」とRock博士は話しています。「今回の研究結果や、これまでのくるみ研究で心臓の健康や体重に関して得られた成果を考えると、1日にたったひとつかみのくるみを食べるのは健康に役立つと言えます」。
研究チームは245名の肥満女性(年齢22~72歳)に対して、1年間にわたって減量するための行動を指示し、今回の結果を得ました。無作為に選んだ参加者に、次のような3種類の食事をするよう指示しました。1) 低脂肪・高炭水化物の食事、2) 低炭水化物・高脂肪の食事、3) くるみを豊富に使った高脂肪・低炭水化物の食事です。くるみを豊富に使うよう定められた食事では、1日1.5オンス(約42.5グラム)のくるみを食べたことになります。この研究が始まってから6カ月間のデータによれば、すべてのグループで当初の体重よりも平均8%弱の減量が見られました。
くるみを豊富に使った食事をとった参加者は、他のグループと同じ程度の減量が見られました。中でも、最も改善が見られたのは脂質レベルで、特にインスリンに耐性のある被験者に高い効果が見られました。LDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)の値が大幅に低下したばかりか、くるみを使った食事をとったグループは、他のグループに比べてHDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)の値が大幅に上昇しました。
低炭水化物・高脂肪の食事をとったグループは、一価不飽和脂肪酸を多く含む食品をとるよう勧められましたが、それらの食品に対して、くるみを使った食事には、より多くの多価不飽和脂肪酸が含まれています。くるみはナッツ類の中で唯一、主として多価不飽和脂肪酸を含んでおり(1オンス=約28g当たり13グラム)、中でも植物性のオメガ3脂肪酸であるαリノレン酸(ALA)を多量に含んでいます(1オンス=約28g当たり2.5グラム)。日本では、厚生労働省が、「日本人の食事摂取基準(2015年版)」で、1日に必要なオメガ3脂肪酸を1.6-2.4g (成人男女の目安量)としていますが、ひとつかみのくるみで、一日の摂取量に十分なオメガ3脂肪酸を摂ることができます。
ハーバード大学で行われた最近の研究でも、多価不飽和脂肪酸をとると健康に効果があることが示されています※2。飽和脂肪酸中心の食事から多価不飽和脂肪酸中心の食事に代えた人の方が、寿命が延びており、心臓疾患のリスクも低下していることが、この研究で示唆されています。
ただし、これらの研究に限界があることも、考慮しなければなりません。被験者は女性だけだったため、男性では、こうした結果が得られない可能性もあります。また、実験への参加者として登録されたのは245名でしたが、サブグループに分けられたため、比較のためのサンプル規模が小さくなっています。また、食事をとるべき量、食事に関する指示などが、どこまで忠実に守られていたかについても、詳細な情報が不足しています。参加者に体重の減少が見られたことを考えると、大半の参加者がカロリーを控えた食事をとっていたように思われます。
「こうした結果に加えて、くるみが満腹感に対してどのような効果があるのかについても、探求したいと思っています。減量を続けるには、満腹感が重要な要素だと考えているためです」とRock博士は話しています。
その他の共同執筆者には、Tran Le、Shirley W. Flatt、Loki Natarajan、Bilge Pakiz、Elizabeth L. Quintana、Dennis D. Heath、Brinda K. Ranaがいます。
この研究は、アメリカ国立衛生研究所(CA155435)とカリフォルニアくるみ協会から、一部、資金提供を受けて行われました。
カリフォルニアくるみ協会のホームページでは、くるみのレシピ、栄養や健康効果を紹介しています。
http://www.californiakurumi.jp/
地中海風ウォルドルフサラダ
http://californiakurumi.jp/recipe/recipe_detail?recipe_id=335
魚介と豆のトマト煮込み
http://californiakurumi.jp/recipe/recipe_detail?recipe_id=339
※1 Le T, Flatt SW, Rock CL, et al. Effects of Diet Composition and Insulin Resistance Status on Plasma Lipid Levels in a Weight Loss Intervention in Women [published online ahead of print January 25, 2016]. J Am Heart Assoc. doi: 10.1161/JAHA.115.002771.
※2 Li Y, Hruby A, Bernstein AM, Hu FB, et al. Saturated fat as compared to unsaturated fats and sources of carbohydrates in relation to risk of coronary heart disease: A prospective cohort study. J Am Coll Cardiol. 2015;66(14):1538–1548. doi: 10.1016/j.jacc.2015.07.055.
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