【大崎電気】オセアニア地域で稼働するスマートメーターが500万台を突破

大崎電気工業株式会社

2025年12月23日 08時45分

大崎電気工業株式会社（以下、「当社」）の100%子会社であるEDMI Limited（以下、「EDMI」）は、オセアニア地域でEDMIが提供するデータ管理システム（ヘッドエンドシステム＝図１）に接続して稼働する同社製スマートメーターが累計500万台［※1］を突破したと発表しました。

これは、ニュージーランドおよびオーストラリア東部5州［※2］に設置されているスマートメーターの約70%に相当し、オセアニア市場でのEDMIの存在感を示すものです。

ニュージーランドとオーストラリアでは、いずれもスマートメーターの需要が堅調に拡大することが見込まれるため、EDMIはこの高いシェアを背景に、今後の市場拡大をとらえたさらなる事業成長を目指します。

・大崎電気工業株式会社（本社：東京都品川区、取締役社長執行役員COO：渡辺光康）

・ EDMI Limited （本社：シンガポール、Group CEO：Roy Kirsopp）

Ⅰ．オセアニアのスマートメーター市場

ニュージーランドでは2008年からスマートメーターの本格導入が始まり、現在では住宅への導入率がほぼ100%に達しています。
オーストラリアでは、スマートメーターが再生可能エネルギーや分散型電源に対応した次世代電力網を支える重要なインフラとして位置付けられており、オーストラリア・エネルギー市場委員会（AEMC）が、2030年までに主要地域でのスマートメーター導入を強力に推進することを決定しました。［※3］

（オーストラリア東部５州でのスマートメーターの導入率は約43%＝2024年11月時点）
この結果、ニュージーランドではスマートメーターの継続的な更新需要が、オーストラリアでは導入拡大に伴う新規需要がそれぞれ見込まれます。
また、オセアニア市場は、日本と違い、電力会社や電力使用量の計測事業者に対し、スマートメーター本体に加えて電力量の計測・監視・制御を可能にする包括的な「ソリューション」を提供できるため、EDMIはこうしたソリューションビジネスの拡販強化を進めています。

EDMIはオーストラリアで創業した企業です。本社をシンガポールに移した後もオーストラリアとニュージーランドに開発拠点を有しています。高い技術力を持つだけでなく、市場を深く理解し、お客様のニーズに合った製品をお客様とともに開発してきたことが、同地域での高いシェアにつながっています。
オセアニア市場では、再生可能エネルギーや分散型電源の普及拡大を見据え、電力供給網の柔軟な制御が今まで以上に求められています。
EDMIはこうしたニーズに対応するため、次世代スマートメーター「NEOS」（ネオス）を軸とした電力の計測・監視・制御を行うソリューション「NEOS Solution」（ネオスソリューション）を開発し、2025年7月から受注を開始しました。
「NEOS Solution」は、スマートメーター本体の高機能化により、電力量の計測に加え、大量のデータを収集・処理し、監視・制御まで行うことが特長です。
EDMIは、強固な市場基盤と次世代スマートメーターソリューションを強みに、オセアニア地域のエネルギー課題の解決に貢献し、さらなる成長を目指します。

図１＜EDMIの「NEOS Solution」（ネオスソリューション）のシステム概念図＞

当社の海外事業は、連結売上高の約41％、営業利益の約26％を占めています（2025年度通期見通し［※4］ベース）。
現在は3カ年の中期経営計画に基づき、スマートメーターとシステムを一体としたソリューションビジネスを拡大することで、収益性の向上に取り組んでいます。
2026年度は、海外売上高360億円（対2025年度［※4］▲40億円＝オセアニア以外の地域での売上減が影響）、営業利益33億円（対2025年度［※4］＋18億円）とする計画です。2026年度の海外営業利益は、連結営業利益の約37％に達する見込みです。

※１ 2015年以降に稼働したスマートメーターの累計台数

※2 オーストラリアにおけるEDMIの中核市場であるオーストラリア首都特別地域、ニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州、南オーストラリア州、タスマニア州

※3 オーストラリア・エネルギー市場委員会「Accelerating smart meter deployment rule change project」（2024年11月28日）

※4 2025年11月4日に公表した2025年度通期見通し