株式会社ウィザスに対する株主提案について
Press Release
Global ESG Strategy
2025年5月20日
プレスリリース全文
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GESは株式会社ウィザスの変革をもたらす株主提案を提出
Swiss-Asia Financial Services Pte Ltd(以下「SAFS」)の運営ファンドであるGlobal ESG Strategy(以下「GES」)は、ESG(Environment(環境), Social(社会)及びGovernance(ガバナンス))の視点から中長期的な投資を行う投資ファンドであり、責任ある投資家として、建設的な対話等を通じ、日本の上場会社の中長期的な企業価値・株主価値の向上を実現することを後押ししていくことを運用方針としています。
GESは2023年より東証スタンダード上場の株式会社ウィザス(証券コード:9696以下「ウィザス」)に対する投資を開始し、同社へのエンゲージメントを継続してまいりました。現在、SAFSの運営ファンドにてウィザスの株式を議決権にて約20%保有しています。ウィザスは長年に亘るガバナンス上の問題を抱え、上場企業として求められる資本効率に対して無自覚な経営を続けており、経営に関する抜本的な変革が必要です。GESはこのようなウィザスの経営上の問題を解決し、株主価値の向上をもたらす株主提案を提出しました。
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ウィザスが抱える問題-不十分なガバナンス、現取締役の資本効率に関する無理解による成長戦略の欠如-
昨年の株主総会でGESが指摘した、創業家に対する過剰な配慮や利益誘導等のガバナンス問題について、その後、ウィザスが創業家のガバナンス問題の改善に着手し、わずかに改善が見られたことは一定の評価に値するものの、未だ形式的な改革に過ぎず、引き続き創業家である堀川家の特定の地位及び報酬の供与、優遇措置の提供、創業家を実質的に保護する買収防衛策の導入・維持等が行われています。
また、ウィザスは、長年にわたり企業価値及び株式価値の最大化よりも創業家に忖度した「番頭経営」を継続してきた結果、資本コスト及び資本収益性を無視した経営を行い、十分な成長戦略を示すことが出来ていません。2025年5月13日に開示された新中期経営計画は、営業利益がFY2025の実績値16.8億円からFY2025目標で20.7億円に増えるだけの著しく不十分と見なさざるを得ない計画となっています。さらに、本来上場会社に求められる適切な財務方針もないだけでなく、経営陣は上場会社を経営するに必要なファイナンスリテラシーを持ち合わせていないこともこれまでの対話を通じて明らかになっています。その結果、上場企業として目指すべき株主共同の利益の実現を十分に果たすことが出来ていません。
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GESの提案する取締役候補はウィザスのガバナンス改革を行い、資本効率の改善と株主還元策の拡充の実施を着実に実行するために必要なスキルと経験を有する
GESの提案する取締役候補は企業経営、戦略立案、財務戦略等の経営課題を実際に解決してきた経営人材であり、且つ、ウィザスやその創業家から真に独立した取締役候補です。GESの提案する取締役候補によってウィザスに欠けていた、上場企業として企業価値及び株主価値を最大化する成長戦略・財務戦略の立案及び実行が可能になります。
具体的には、若林勇人氏、西立野竜史氏、門田泰人氏は企業経営・経営管理・戦略立案及びガバナンスの専門家として、ウィザスの強力な企業価値向上策の策定、そこに含まれるべき競争環境が激化している通信制高校事業における成長戦略や収益性改善が急務である学習塾事業の抜本的改革の具現化、経営管理体制の強化、現在のウィザスの財務基盤に照らして適切な株主還元の実施を行います。
また、伊勢谷直樹氏、黒田淳氏は財務戦略の専門家として、内部管理体制の再構築という観点からも現在ウィザスに不足していると考えられる全社的な経営実態の数値化や経営目標の設定、グループ内の効率的な資金管理や予実管理、それを支えるITシステム整備など、ウィザスの経営体制の進化に必要な知見をもたらします。
さらに、星友啓氏、森山真有氏は、教育業界において卓越した功績を上げてきた経営人材であり、教育業界を取り巻く事業環境の変化に則して通信制高校・大学事業の強化、グローバルスタンダードの教育の提供、将来的なグローバル展開などの道筋を示すことに貢献します。
GESが取締役候補者として提案する、若林勇人氏、伊勢谷直樹氏、西立野竜史氏、星友啓氏、門田泰人氏、黒田淳氏及び森山真有氏の略歴は以下のとおりです。

(注)若林勇人氏、伊勢谷直樹氏、西立野竜史氏、星友啓氏、黒田淳氏並びに森山真有氏は社外取締役候補です。門田泰人氏は常勤取締役候補者です。但し、議題2が承認され、門田泰人氏が取締役会議長となる場合には社外取締役となる予定です。なお、門田泰人氏は提案株主の運用者であるSwiss-Asia Financial Services Pte. Ltd.の最高投資責任者であることから、株主と取締役間の実質的な利益相反を避けるため、当社取締役に選任された場合であっても、当社からの役員報酬は一切辞退致します。
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生駒富男氏、赤川琢志氏、阿野孝氏、大澤純子氏、鷹野正明氏、大山真未氏の6名は再任されるべきではない
ウィザスの現任の取締役は、GESが昨年から指摘しているウィザスの経営課題について、この1年十分に具体的な対策を打ち出すことが出来ていないのみならず、現任取締役7名のうち生駒富男氏、赤川琢志氏、阿野孝氏、大澤純子氏、鷹野正明氏、大山真未氏の6名は、当社からの面談依頼を拒絶するなど株主に対する説明責任を果たす姿勢も見られません。したがって、同氏6名らは上場企業である当社の経営を取締役として委任するに足る経営能力を有していないと言わざるを得ず、取締役として再任されるべきではありません。
とりわけ代表取締役社長の生駒氏については、取締役を30年間、社長を15年間勤めるなど創業者の右腕として働いた期間が長いがゆえに、創業家に忖度した「番頭経営」から脱却することは不可能と考えられるため退任頂くことが望ましいと考えます。他方、現任の業務執行取締役である竹下氏においては引き続き業務執行取締役として経営と現場の橋渡しを担い、これまで当社の事業運営を担ってきた赤川氏、阿野氏については取締役としての経営監督の任から解放され、その専門領域に注力していただくことが望ましいと考えます。
現任取締役の今後の管掌(案)

(注)但し、議題2が承認されなかった場合には、門田泰人氏が代表取締役社長兼取締役会議長となる予定です。
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株主提案にかかる議案
GESは取締役7名選任の議案に加えて、取締役会が適切に経営を監視・監督するために取締役会議長を社外取締役が務められるよう変更する定款変更議案、創業者関係者らの既得権益を守るための買収防衛策の廃止を実現するための2議案を含む、合計4つの議案を株主提案として提出しています。詳細は別紙をご覧ください。
議題1: 取締役7名選任の件
議題2: 定款の一部変更の件(取締役会議長について)
議題3: 買収防衛策の廃止の件
議題4: 定款第18条の削除の件(買収防衛策の導入等の条文削除について)
GESは、これらの株主提案の実現及びウィザス株主の皆様への情報公開により、ウィザスのガバナンス上の深刻な問題点の解消と真に資本効率を追求する経営の実現を図り、株主共同の利益の最大化を目指してまいります。
本件に関するお問い合わせ先: globalesg@swissasia-group.com
Global ESG Strategyについて
GESは、ESG(Environment(環境)、Social(社会)及びGovernance(ガバナンス))の視点から中長期的な投資を行う投資ファンドであり、投資先との建設的な対話等を通じ、投資先の企業価値・株主価値の向上を実現することを後押ししていくことを方針としています。
Swiss-Asia Financial Services Pte Ltdについて
SAFSは、2004年設立、シンガポールを拠点とし、シンガポール証券先物法に基づく資本市場サービスライセンス(Capital Markets Services License)を保有する投資運用会社です。
免責事項
本資料は、SAFSの運営ファンドであるGESによるウィザスに対する株主提案に係る情報提供を目的としており、それ以外の用途に用いられてはなりません。
本資料に記載された情報は、SAFS による独自の調査及び分析並びに一般に入手可能な公開情報に基づいています。SAFS、GES又はSAFSのその他の関係者 (以下「SAFSら」といいます。)は、その正確性、完全性、適切性、網羅性等について何ら保証するものではありません。
本資料は、SAFSらの独自の見解、予想、意見を示すものであり、これらは今後変わることがあり得ます。いかなる目的においても本資料に依拠してはならず、また、本資料を投資、金融、法律、税務その他の助言であると理解してはなりません。
本資料に含まれる情報又は意見には将来に関する記述が含まれています。これらの将来に関する記述や予測、予想は、説明のみのために記載されているものであり、もとより不確実、かつ、重大な不測の事態により実際の結果がこれら将来に関する記述と大きく異なることがあります。SAFSらは、かかる将来に関する記述や予測、意見、本資料に含まれる記載に関連して発生する直接的又は間接的なものを含む何らの損害について、一切の責任を負いません。
本資料に含まれるいかなる情報ないし内容も、いかなる意味においても、募集、推奨、サービスや商品の販促、広告、勧誘若しくは表明と解釈してはならず、また、いかなる投資商品の売買若しくは証券へのいかなる投資に関する助言若しくは推奨であるとも解釈してはなりません。
本資料は、株主総会における議案に関し、SAFSらが、ウィザスの株主を代理して議決権を行使する権限をSAFSら又はその他の第三者に対して付与することを要請するものではなく、そのように解釈されてはなりません。また、ウィザスの株主に対して、SAFSら又はその他の第三者を自らの代理人と定め自らに代わってその議決権を行使する権利を付与することを提案し、奨励し、勧誘し又はこれを目指すものではなく、そのように理解されてはなりません。
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