【東洋大学】生命科学部 伊藤政博教授の研究グループ、神経科学の分野で注目される新規のイオンチャネルを発見
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東洋大学 生命科学部の伊藤政博 教授の研究グループ
神経科学の分野で注目される新規のイオンチャネルを発見
●好アルカリ性細菌から新規の非選択性陽イオンチャネルを発見
●電依存性チャネルの新たなイオン選択フィルターを発見
●神経情報伝達や遺伝的疾患を引き起こす原因解明にもつながる、
電位依存性ナトリウムチャネルの理解に貢献する発見
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東洋大学 生命科学部の伊藤政博 教授の研究グループ
神経科学の分野で注目される新規のイオンチャネルを発見
●好アルカリ性細菌から新規の非選択性陽イオンチャネルを発見
●電依存性チャネルの新たなイオン選択フィルターを発見
●神経情報伝達や遺伝的疾患を引き起こす原因解明にもつながる、
電位依存性ナトリウムチャネルの理解に貢献する発見
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東洋大学生命科学部(群馬県邑楽郡板倉町)の伊藤政博教授の研究グループは、ハーバード大学及びマウントサイナイ医科大学との共同研究により、神経科学の分野で注目される電位依存性ナトリウムチャネルファミリーから、ナトリウムイオン以外が流れる新規のイオンチャネルを発見しました。
●好アルカリ性細菌から新規の非選択性陽イオンチャネルを発見
●電依存性チャネルの新たなイオン選択フィルターを発見
●神経情報伝達や遺伝的疾患を引き起こす原因解明にもつながる、
電位依存性ナトリウムチャネルの理解に貢献する発見
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研究成果概要
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東洋大学生命科学部生命科学科の伊藤政博教授の研究グループは、ハーバード大学医学部・ボストン小児病院のDavid Clapahm教授のグループ、およびマウントサイナイ医科大学のTerry Krulwich教授と共同で、極限環境微生物の好アルカリ性細菌Bacillus alcalophilus(バチルス・アルカロフィラス)からNaChBacファミリーに属する新規な電位駆動非選択性陽イオンチャネル(Voltage-gated non-selective Cation channel、NsVBa)を発見しました。
今回のタンパク質は、結果としてナトリウムイオン(Na+)、リチウムイオン(Li +)以外にカリウムイオン(K+)、ルビジウムイオン(Rb + )、 カルシウムイオン(Ca2+)、ストロンチウムイオン(Sr2+)、バリウムイオン(Ba2+)といった陽イオンを輸送することができる新規な非選択性陽イオンチャネルであることがわかりました。
今回の発見は、これまでの未解明な点が多かった電位依存性ナトリウムチャネルの選択的イオン透過機構の常識を覆す研究報告で、神経情報伝達や電位依存性ナトリウムチャネルに起因する遺伝的疾患を引き起こす原因の解明にもつながるものです。東洋大学生命科学部とバイオ・ナノエレクトロニクス研究センターでは、これまで極限環境微生物の生態および分子生物学的解析とその利用を他の大学に先駆けて積極的に展開してきました。今回の成果はその現れといえます。
※本研究の一部は、文部科学省科学研究費補助金・新学術領域研究「運動超分子マシナリーが織りなす調和と多様性」研究No. 24117005によってサポートを受けました。
論文発表の概要
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■研究論文:
Ionic selectivity and thermal adaptations within the voltage-gated sodium channel family of alkaliphilic Bacillus
(好アルカリ性バチルス属細菌の電位依存性ナトリウムチャネルファミリーのイオン選択性および温度適応性)
■論文著者:
Paul G. DeCaen(1), Yuka Takahashi(2,3), Terry A. Krulwich(4), Masahiro Ito(2,3), David E. Clapham(1,5✝)
1) Howard Hughes Medical Institute, Department of Cardiology, Boston Children‘s Hospital,
320 Longwood Avenue, Boston, MA 02115, USA
2) Graduate School of Life Sciences, Toyo University, Oura-gun, Gunma 374-0193, Japan
3) Bionano Electronics Research Center, Toyo University, Kawagoe, Saitama,
350-8585, Japan
4) Department of Pharmacology & Systems Therapeutics, Icahn School of Medicine at Mount Sinai,
One Gustave L. Levy Place, New York, NY 10029
5) Department of Neurobiology, Harvard Medical School, Boston, MA 02115, USA
■公表雑誌:オンラインジャーナル『eLife』2014年11月11日公開
※『eLife』は2012年の10月に創刊された比較的新しいJournalであり、編集委員長をノーベル医学生理学賞者が務めるなど、生命科学分野での注目度が高い
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東洋大学生命科学部
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遺伝子操作や細胞融合などから開発され、大きな技術革新を起こしたバイオテクノロジー。これまでは医療・食糧・環境など、それぞれの分野で行われていたバイオテクノロジーの技術を統合したのが「生命科学」です。東洋大学は平成9年4月、他校に先駆けてこの領域の重要性に着目し、生命科学部を設立しました。以降、「いのち」を分子レベルでとらえ、微生物からヒトにいたるまでの生命現象を探究。中でも「極限環境下」で生きる微生物の研究分野は、国内有数の実績があります。
●好アルカリ性細菌から新規の非選択性陽イオンチャネルを発見
●電依存性チャネルの新たなイオン選択フィルターを発見
●神経情報伝達や遺伝的疾患を引き起こす原因解明にもつながる、
電位依存性ナトリウムチャネルの理解に貢献する発見
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研究成果概要
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東洋大学生命科学部生命科学科の伊藤政博教授の研究グループは、ハーバード大学医学部・ボストン小児病院のDavid Clapahm教授のグループ、およびマウントサイナイ医科大学のTerry Krulwich教授と共同で、極限環境微生物の好アルカリ性細菌Bacillus alcalophilus(バチルス・アルカロフィラス)からNaChBacファミリーに属する新規な電位駆動非選択性陽イオンチャネル(Voltage-gated non-selective Cation channel、NsVBa)を発見しました。
今回のタンパク質は、結果としてナトリウムイオン(Na+)、リチウムイオン(Li +)以外にカリウムイオン(K+)、ルビジウムイオン(Rb + )、 カルシウムイオン(Ca2+)、ストロンチウムイオン(Sr2+)、バリウムイオン(Ba2+)といった陽イオンを輸送することができる新規な非選択性陽イオンチャネルであることがわかりました。
今回の発見は、これまでの未解明な点が多かった電位依存性ナトリウムチャネルの選択的イオン透過機構の常識を覆す研究報告で、神経情報伝達や電位依存性ナトリウムチャネルに起因する遺伝的疾患を引き起こす原因の解明にもつながるものです。東洋大学生命科学部とバイオ・ナノエレクトロニクス研究センターでは、これまで極限環境微生物の生態および分子生物学的解析とその利用を他の大学に先駆けて積極的に展開してきました。今回の成果はその現れといえます。
※本研究の一部は、文部科学省科学研究費補助金・新学術領域研究「運動超分子マシナリーが織りなす調和と多様性」研究No. 24117005によってサポートを受けました。
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論文発表の概要
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■研究論文:
Ionic selectivity and thermal adaptations within the voltage-gated sodium channel family of alkaliphilic Bacillus
(好アルカリ性バチルス属細菌の電位依存性ナトリウムチャネルファミリーのイオン選択性および温度適応性)
■論文著者:
Paul G. DeCaen(1), Yuka Takahashi(2,3), Terry A. Krulwich(4), Masahiro Ito(2,3), David E. Clapham(1,5✝)
1) Howard Hughes Medical Institute, Department of Cardiology, Boston Children‘s Hospital,
320 Longwood Avenue, Boston, MA 02115, USA
2) Graduate School of Life Sciences, Toyo University, Oura-gun, Gunma 374-0193, Japan
3) Bionano Electronics Research Center, Toyo University, Kawagoe, Saitama,
350-8585, Japan
4) Department of Pharmacology & Systems Therapeutics, Icahn School of Medicine at Mount Sinai,
One Gustave L. Levy Place, New York, NY 10029
5) Department of Neurobiology, Harvard Medical School, Boston, MA 02115, USA
■公表雑誌:オンラインジャーナル『eLife』2014年11月11日公開
※『eLife』は2012年の10月に創刊された比較的新しいJournalであり、編集委員長をノーベル医学生理学賞者が務めるなど、生命科学分野での注目度が高い
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東洋大学生命科学部
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遺伝子操作や細胞融合などから開発され、大きな技術革新を起こしたバイオテクノロジー。これまでは医療・食糧・環境など、それぞれの分野で行われていたバイオテクノロジーの技術を統合したのが「生命科学」です。東洋大学は平成9年4月、他校に先駆けてこの領域の重要性に着目し、生命科学部を設立しました。以降、「いのち」を分子レベルでとらえ、微生物からヒトにいたるまでの生命現象を探究。中でも「極限環境下」で生きる微生物の研究分野は、国内有数の実績があります。
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