NTT東日本関東病院とUBICが人工知能を活用した転倒・転落防止システムの共同研究を実施

~医療における予測困難な有害事象の防止を目指して~

NTT東日本関東病院(所在地:東京都品川区、院長:亀山周二)と、株式会社UBIC(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本正宏)は、医療における予測困難な有害事象の防止を目指して、転倒・転落防止システムの共同研究を実施したことをお知らせいたします。本システムは、人工知能が電子カルテを解析することにより、入院患者の転倒・転落の予兆を察知し、患者が受傷する件数を減少させるという先進的な取り組みです。この取り組みを通じて、対応する医師や看護師の負担を大幅に軽減し、病院の安全管理に寄与することを目指しています。
院内で起こる予測困難な有害事象の中でも、高齢化が進む入院患者の転倒・転落を防止することは、かねてより病院の喫緊の課題となっています。今までも、アセスメントツールに事故の原因と考えうる症状等を入力して患者ごとに点数化し、リスクを予測する対策をはじめ、ベッドや足元にセンサーを設置するなど様々な対策が講じられていますが、転倒の発生を十分に低減できていないのが現状です。また、一般病床の平均在院日数はNTT東日本関東病院で10.6日であり、そのおよそ半数が6日以内*1という短期間で退院されるため、個々の患者の転倒・転落リスクを迅速に察知することに優れたソリューションが必要とされていました。 *1 2013年10月~2014年9月

このたびの共同研究は、膨大なテキストデータから見つけたいデータを的確に発見するUBICの人工知能を使用し、入院患者の転倒・転落の予兆を察知しようとするものです。2015年2月、同病院において共同研究を行い、転倒・転落の前兆行動が記載された患者の電子カルテを教師データとして用い、大量のカルテに対して、患者ごとのリスクをスコア表示することを可能としました。これは、転倒・転落のリスクが高いと思われる患者のカルテを、短時間でリスクが高い順に確認できることを示しています(詳細は次ページ)。
NTT東日本関東病院の医療安全管理室では、この結果について、「医療スタッフが転倒・転落につながると経験則で感じているような症状を、診療記録などの大量のテキスト情報から見つけられるため、従来の対策よりも効率的に患者ケアに活かせる可能性が高い」と評価しております。

今回の成果をもとに、院内で日々の実務により近いデータ解析による運用実験を経て、2015年度内の導入を目指しています。

■共同研究の概要
対象:NTT東日本関東病院内の電子カルテ(16,749件)
※患者が特定される個人情報は含まれない
時期:2015年2月
概要:電子カルテ内の患者の状態を記述した自由記載のテキストデータを人工知能で解析し、院内患者の転倒・転落リスクを算出。転倒につながる可能性の高い症状としてあげられる意識障害(せん妄を含む注意力低下)の症状が記された1,000件の電子カルテを16,749件の膨大な電子カルテから人工知能を使って抽出。これにより転倒・転落のリスクの高い、注意して看護する必要のある患者を特定し、転倒・転落発生の確率軽減に寄与することが期待される。

本研究に使用されたUBICの人工知能「バーチャルデータサイエンティスト(VDS)」は、専門家の判断、すなわち卓越した暗黙知を、暗黙知のまま学び、ビッグデータ解析を可能にします。特定のビジネスドメインにおける優秀な専門家の判断や、実調査で蓄積されたノウハウを学習して解析に応用することが可能です。今回の共同研究では、医療スタッフの知見を学び、電子カルテから院内の予測困難な有害事象を予見することで、より質の高い患者ケア実現を支援するシステム開発を理念においています。

NTT東日本関東病院とUBICは、NTTグループと連携して、患者の安全向上と医療関係者の負担軽減に向けた人工知能による新しいソリューションの提供を通じて、医療界に貢献することを目指します。

【NTT東日本関東病院について】
URL: https://www.ntt-east.co.jp/kmc/
「NTT東日本の社会的貢献の象徴として、医療の提供を通して病院を利用される全ての人々、そして病院で働く全ての人々の幸せに尽くします。」を理念に掲げるNTT東日本の直営病院。国際的医療機能評価の一つであるJCI(Joint Commission International)で求められている医療安全と医療の質の改善を実行。特に6つの国際患者安全目標(患者確認、良好なコミュニケーション、薬剤の安全投与、手術の安全な実施、感染対策、転倒・転落対策)に注力している。
1952年に関東逓信病院として開設、86年に保険医療機関の指定を受け、一般に開放。99年にNTT再編成の実施に伴い、病院名をNTT東日本関東病院と改称。
(2014年12月1日現在)
稼動病床 592床
外来患者 2,117人/日、入院患者 452人/日 ※いずれも2013年度
平均在院日数10.6日(一般病床)、
医師数 189(常勤・研修医含む)、看護師数 702(常勤)

【UBICについて】
URL: http://www.ubic.co.jp/
株式会社UBICは、独自開発の人工知能「バーチャルデータサイエンティスト(VDS)」の活用により、ビッグデータを含む情報解析を支援する行動情報データ解析企業。2003年に、国際訴訟などに必要な電子データの証拠保全と調査・分析を行うeディスカバリ(電子証拠開示)支援や、コンピュータフォレンジック調査サービスを提供する国際訴訟対策支援企業として創業。自社開発のデータ解析プラットフォーム「Lit i View®(リット・アイ・ビュー)」、アジア言語に対応した「Predictive Coding®(プレディクティブ・コーディング)」技術などを駆使して企業の訴訟対策支援を実施。訴訟対策支援で培った人工知能「VDS」は専門家の経験や勘などの「暗黙知」を学び、ビッグデータ解析を実現。近年はVDSを医療やマーケティングなどの領域に適用して事業を拡大している。2003年8月8日設立。2007年6月26日東証マザーズ上場。2013年5月16日NASDAQ上場。資本金1,673,158千円(2014年9月30日現在)。
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