<保育業界に関する2022年総括と2023年展望>急速に進む少子化と影響受ける保育業界 「選ばれる保育園」づくりという施設間競争が進んだ1年に
〜2023年は、施設・事業者同士や自治体との共創による保育の質向上がカギ〜
子どもと未来、そしてすべての人がConnect(繋がり、結びつき)する保育研究プロジェクト「子ねくとラボ(https://konnect-labo.jp/)」を運営する株式会社明日香(本社:東京都文京区、代表取締役:萩野 吉俗、https://www.g-asuka.co.jp/index.htm)は、「2022年の総括と2023年の展望」について発表いたしましたので、お知らせいたします。
- 政府は子どものヒヤリ・ハット事例の実態調査に乗り出す方針を発表
政府は、子どものヒヤリ・ハット事例の実態調査に初めて乗り出すという方針を11/27に発表しました。事故に至らなかった事象の履歴を残し、安全管理に繋げる目的がありますが、この実態調査を実施するということは、チェック体制がより強まることも意味しています。つまり、保育士への目線が、より厳しくなるということです。子どもの命が脅かされることに対しては早急に対応が必要であり、最優先事項であるのはもちろんですが、保育士の処遇が十分に改善されない中で、このような動きだけが強まると、人材不足という大きな課題解消が遠のいてしまい、当然ながら保育の質の低下にも直結してしまいます。
- 強まる保育士への風当たり、求められる処遇改善
保育士の賃金については、国から支払われる「公定価格」がベースとなっています。また、公定価格で換算される人件費は、国が定める保育士の配置基準によって決定します。配置基準については、実際の保育現場との乖離について昨今議論が強まっていますが、この公定価格や配置基準が上昇もしくは改善されない限り、事業者側が処遇改善に踏み切れないというのも課題の一つです。保育士に対する分配の仕方に関しては、事業者がモラルを問われる部分もありますが、その部分を差し引いたとしても、原資となっている公定価格や補助金の仕組みを改善していくことが、処遇改善の第一歩です。
- 物価高や円安の波は、保育士・利用者・質の偏在に繋がる
実際に、保育士107名を対象に実施したアンケート(※)でも、55.1%の保育士が「円安や物価高騰による保育の質への影響」を実感しており、「教材や・制作物素材の買い控え」などにおいて影響を感じているようです。
なお、同調査内では、円安や物価高騰により「保育士自身の生活」も困窮しているという悲痛な声も多数挙がっており、保育士としての仕事の継続に対する不安も浮き彫りとなりました。
※調査概要:物高騰・円安に伴う保育への影響に関する実態調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2022年12月5日〜同年12月9日
有効回答:保育士107名
調査機関:子ねくとラボ(株式会社明日香)
- 歯止めが効かない少子化は、ポジティブな競争で乗り越える
保育業界にとって、これは「自施設が選ばれなければ、運営ができない」状況であり、競争が激しくなったと言えます。ただ、嘆いていても前に進めません。「この状況によって保育業界で競争が生まれるかもしれない」と、ポジティブに捉えることが大切です。保育施設というのは社会の基盤になるものなので、政府のサポートは不可欠ではありますが、ポジティブな競争により、その中から新たな価値やアイデアが生まれ、業界全体で乗り越えていくことを期待しています。
事業者間の統廃合も活発化することが予想されます。交渉は不成立に終わったようですが、2022年の初めには、上場企業同士の統合に関する話題が挙がり業界の注目が集まりました。賛否両論はあるものの、こういった活動によってアイデアを生み、新しい価値を創造できれば、多様性の実現にも繋がるはずです。
ただし、ポジティブな競争が良い起爆剤になるためには、あくまでも政府の適切なサポートが基盤にあることが前提です。政府と事業者が連携して、この状況を乗り越えていかなければなりません。
- 2023年は事業者同士の情報共有、そして、自治体との共創がカギ
文科省では、「幼保小架け橋プログラム」の開発・推進に向け、官民問わず様々な機関との連携強化が進められています。また、各自治体においても、官民共創をテーマに民間事業者の事業ノウハウを活用する動きも活発化しています。喫緊の課題解決に向けては、事業者間のみでの取り組みではなく、行政・自治体と民間事業者との”実質的な共創”が大切だと考えています。
- 「子ねくとラボ」について
事業名 :子ねくとラボ
事業責任者 :末廣 剛
URL :https://konnect-labo.jp/
サービス内容:・選ばれる園づくりコンサルティングサービス
・保育施設向け研修&巡回サービス
・保育専門実証実験 コーディネートサービス
・スタートアップ支援サービス
- 会社概要
設立 :1994年8月30日
代表取締役:萩野 吉俗
所在地 :東京都文京区小石川5丁目2番2号 明日香ビル3F
事業内容 :■保育室の設置・運営(院内保育室、企業内保育室、認可保育所)
■自治体と連携した子育て支援事業
(児童館、放課後児童クラブ、子育て支援拠点、こども広場等の運営)
■保育に関わる人材の派遣・紹介(保育士・幼稚園教諭・看護師・栄養士など)
■居宅訪問型子育て支援
(ベビー・キッズシッターサービス、家事代行サービス、自治体の委託業務)
■臨時保育室の設置・運営(イベント時保育サービス)
■保育に関わる人材の教育(研修会、講演会、各種セミナーの開催)
■新規保育事業の開発及びコンサルティング
URL :https://www.g-asuka.co.jp/
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像