【全国初】水質汚染の原因物質を迅速に特定する専用カートリッジを開発
分析時間の大幅短縮により、水質汚染事故の被害拡大防止に貢献
広島県総合技術研究所保健環境センターでは、河川や海域の水質汚染事故が発生した際に原因物質を特定するための分析作業を8時間から最短で3時間に短縮できる「迅速前処理カートリッジ」を開発しました。
広島県では、油や有害物質などが河川や海域に流出する水質汚染事案が年間160~200件程度発生しています。被害が甚大になると、私たちの生活に欠かせない水道用水や農業用水が利用できなくなったり、漁業・産業・観光などに大きな被害をもたらします。被害を最小限に留めるには、早急に汚染物質を測定し、その拡散状況を把握して迅速な措置を講じることが必要ですが、現在の分析法では原因物質を特定するまで、最短でも8時間を要しており、その短縮が望まれていました。
現在、この技術の普及に向け、水質汚染事故時に分析を実施する公設試験検査機関に向けて情報発信を行うと同時に、製品化する企業を探しています。
広島県では、油や有害物質などが河川や海域に流出する水質汚染事案が年間160~200件程度発生しています。被害が甚大になると、私たちの生活に欠かせない水道用水や農業用水が利用できなくなったり、漁業・産業・観光などに大きな被害をもたらします。被害を最小限に留めるには、早急に汚染物質を測定し、その拡散状況を把握して迅速な措置を講じることが必要ですが、現在の分析法では原因物質を特定するまで、最短でも8時間を要しており、その短縮が望まれていました。
現在、この技術の普及に向け、水質汚染事故時に分析を実施する公設試験検査機関に向けて情報発信を行うと同時に、製品化する企業を探しています。
【開発技術の特徴】
現状の分析においては、現場から採取した汚染水を分析機器で測定できる状態にするまでの「前処理」に5時間以上と特に時間を要しています。また、「前処理」を行うには専門的な技術も必要です。
開発した技術は、専用器具「迅速前処理カートリッジ」を用いることで、前処理を10分程度と大幅に短縮できます。また、処理方法も簡単で高度な技術は不要です(技術の概要は添付ファイルをご覧ください)。
この技術は、同センターで平成22~24年度に取り組んだ研究で得られた成果です。
現在、保健所等と連携して、コンビナートなどの事故発生時の分析に即応する体制づくりを進めており、まずはその中において活用を目指しています。
【今後の展開】
この技術は平成25年1月に特許出願しています。現在、特許技術を活用して迅速前処理カートリッジを製品化する企業を探しています。製品化により、将来この技術が広島県に限らず全国の水質汚染を分析している公的機関や民間企業で活用され、水質汚染の被害防止に貢献できることを目指しています。
<本件に関するお問い合わせ>
広島県立保健環境センター 担当:木村、大原 TEL:082-255-7145
広島県立総合技術研究所 企画部 担当:伊藤 TEL:082-223-1200
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