スパークリングワインとの違いは?意外と知られていないシャンパーニュの常識
「これ1冊でシャンパーニュ地方を1~2週間旅しても充分なぐらいの情報量を盛り込んだ」というシャンパーニュマスターこと大谷訓之さんがナビゲーターとなり、シャンパーニュづくしのトークイベントが開催されました。
『シャンパーニュ・ガイド 本場を味わい尽くすメゾンと食を巡る旅』書籍出版を記念して開催されたこのイベント。著者大谷さんのトークでは、現地取材時の裏話のほか、知っているようで知らなかったシャンパーニュにまつわる常識が次々と語られました。本場仕込みのシャンパーニュ・トリビアで、いつものシャンパーニュがもっと美味しく飲めるかも!?
●シャンパーニュの定義とは?
僕は以前、フランスのマダムにお会いしたとき「シャンパン」と言ってしまって「これはシャンパーニュよ」ってすごい怒られた経験がありまして…。人によるのかもしれませんがフランス人は「シャンパーニュ」という言い方に誇りを持っているように感じました。
シャンパーニュは、多くのルールに基づいて作られたシャンパーニュ地方産の発泡性ワインのことを指します。原料となるブドウ品種は主要3品種を含み全部で7種類で、栽培方法、仕立て(枝の張らせ方)まで規定があり、収穫は手摘みのみ。畑の広さに対しての収量制限や、収穫したブドウから絞っていい量も決まっています。さらに、シャンパーニュはアルコール発酵させたベースワインに酵母と糖分を入れて瓶に詰め、いわゆる瓶内二次発酵をさせていくわけですが、ノン・ヴィンテージでも15ヶ月以上寝かせないと出荷できない。これらを全てクリアしてからようやくシャンパーニュだと認められます。
●シャンパーニュはなぜ高い?
例えば極端に言うと、スパークリングワインは絞って濃縮した果汁を輸入して水でうすめてガスを入れればできてしまう。もちろん、真面目に造っているところも多いですけどね。シャンパーニュは規定が厳しいうえに長く寝かす必要があり、とても大変なんですね。あとは、畑の地価が高く、ぶどう自体が高くなるという事情もあるし、そもそもシャンパーニュはブランディングされていて高く売れるから高い、というのもあります。たとえば化粧品で言うと、30代向け、40代向け、50代向けは、値段が全然違いますよね。けれども、その中味は実はそんなに違わないと聞いたことがあります。そういう構図はシャンパーニュにもあって、1本10万20万するものでも、物によっては原価はそんなにかかっておらず、価格戦略のような側面のものもあります。高くても売れる、高いほうがよさそう、みたいな。実際に、安くても美味しいシャンパーニュはたくさんありますから。
●近い!安い!美味い!シャンパーニュ地方
シャンパーニュ地方はパリから約140㎞、日本で言うと東京から那須高原や伊香保温泉ぐらいの距離感。パリの東駅からTGVに乗ってビューンと行くと最短45分でチケットもわずか15ユーロ程と、滅茶苦茶アクセスが楽。今日飲んでいるこの美味しいシャンパーニュ、日本では約3500円ですが、現地では15ユーロ。お宝があるわけです。さらに現地の高級シャンパーニュは、「頭が変になるわ~!」と思わず叫んでしまったぐらい美味しい(笑)。シャンパーニュ地方は内陸に位置しますが、お店によっては生牡蠣なんかパリの専門店より美味いかもしれないほど。産地までいって生牡蠣食べましたがそれに匹敵します。牛肉の赤ワイン煮込みや、お魚のポワレなどのソースにシャンパーニュが使われているものも、びっくりする程美味い。牛のタルタルもいいし、それからすごい状態のいいフロマージュ(チーズ)が山ほど…夢の国です。
●シャンパーニュと料理の関係
シャンパーニュを口に含んだときのボリューム感と料理のスケール感を合わせることが一番大事です。その上で、酸味、塩気などの味わいを合わせていく。和食、チャイニーズ、エスニックとなんでも合いますが、それさえ守れば大丈夫。シャンパーニュというと、どうしても乾杯のお酒というイメージがありますけれど、前菜からメイン、デザートまでなんでもいけちゃいます。繊細なだしの旨味とかふくよかさが重要な和食には、ふくよかな味が潰れていない保存状態のよいシャンパーニュをぜひ合わせてください。熱劣化などで果実味が潰れて口当たりがえぐいシャンパーニュだと合いません。そのためにもこだわりを持った、シャンパーニュの保存状態の良いお店と仲良くなって欲しいですね。あとはフレッシュな料理には若くてフレッシュなシャンパーニュ、奥深い味わいの料理には複雑で上質なシャンパーニュとか、格もあわせたほうがいいでしょうね。例えば、高級シャンパーニュにシンプルな料理やフルーツは厳しいかな。シンプルな料理やおつまみにはカジュアルなシャンパーニュがオススメです。
シャンパーニュ地方での取材期間中だけでも、朝6時から夜12時まで、のべ400杯ほどのシャンパーニュを飲み続けた大谷さんは、今や飲んだだけで製造された村や造り手があらかたわかるとか。大谷さんがまさに足で掴んできたシャンパーニュのレアな情報満載の、ちょっと他では読むことのできない一冊です。
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『シャンパーニュ・ガイド 本場を味わい尽くすメゾンと食を巡る旅』特設サイト
イベントレポート全文もこちらでご覧いただけます。
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