「なんとなく」な意思決定の背後にある心理とは?--行動経済学と社会心理学(2)【大阪ガス行動観察研究所のコラム】
■行動観察と社会心理学 第38回/九州大学大学院 人間環境学研究院教授 山口 裕幸
「「なんとなく」な意思決定の背後にある心理:行動経済学と社会心理学(2)」
人間の直感が論理的には不可解であるという現象をモンティ・ホール問題を題材に、社会心理学の立場から解説します。
http://www.kansatsu.jp/column/yamaguchi/vo1/1205225_6022.html?=prt13000913
【第1回~第37回までのコラムはこちら】
http://www.kansatsu.jp/column/yamaguchi/index.html?=prt1300913
■「大阪ガス行動観察研究所」では、行動観察に関わるさまざまな学術的知見や理論を、専門家によるコラム形式で紹介しています。ぜひご覧ください。
●観察工学の概念と方法
和歌山大学システム工学部教授 山岡 俊樹
行動観察の理論的な枠組みとなる、観察工学の基本的な考え方とその方法について解説します。
http://www.kansatsu.jp/column/yamaoka/index.html?=prt1300913
●環境心理学で考える
日本大学文理学部教授 羽生 和紀
環境心理学からみた、モノ、空間のデザインと、人間の行動の関わりについて、事例を交えて解説します。
http://www.kansatsu.jp/column/hanyu/index.html?=prt1300913
●行動観察と社会心理学
九州大学大学院 人間環境学研究院教授 山口 裕幸
行動が人の意思決定に与える影響など、社会心理学からみた行動と人間心理との関係を解説します。
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■「行動観察」とは・・・
「行動観察」は、一見難しそうに思える名称ですが、読んで字のごとく、人が何をどのように使って、あるいはどのような姿勢で、様々なことを行っているのかを見て、その結果を分析することを言います。学問の世界ではかなり以前から取り組まれてきたものですが、近年提唱されている「サービスサイエンス」への取り組みの中で、マーケティングリサーチに取り入れられ始めた手法です。
顧客は自身の何気ない行動を全て把握しているわけではありません。言い換えれば、アンケートで記入されたり、インタビューで答えられた、“言語化された” 回答は、顧客の持っている希望や不満の一部に過ぎません。行動観察では、“言語化されていない” 潜在ニーズなどを浮き彫りにします。
行動観察からは、従来の手法では導き出せなかった潜在ニーズやリスク、暗黙知などが抽出できます。それは、顕在ニーズのようにある程度想像できるものではなく、まったく新しいイノベーションを起こす可能性を秘めており、ここに行動観察の価値があるのです。
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