estie、シンガポールのVertex Growthおよび日本政策投資銀行を含む既存株主よりシリーズBで28億円を調達
マルチプロダクト戦略を推進し、M&AとAIの活用により不動産業界のDXをさらに加速
不動産業界のDXを推進する株式会社estie(本社:東京都港区、代表取締役:平井 瑛、以下「estie」)は、シリーズBラウンドでの第三者割当増資により、国内外の投資家 計5社を引受先としたエクイティ調達 28億円に関する契約を締結しました。今回のラウンドには、グローバル投資会社テマセクの子会社 Vertex Holdings によりアンカー投資されたグロース投資家であり、世界中で複数のユニコーン企業への投資実績を有するVertex Growthと、日本の政府系金融機関であり、不動産金融市場の牽引者である日本政策投資銀行(DBJ)が主要投資家として参加しました。またestieをシード・アーリー期から支える既存投資家各社も本ラウンドに参加しました。
シリーズB 資金調達の概要
調達金額:28億円
調達方法:第三者割当増資
参加投資家:
新規:Vertex Growth
既存:日本政策投資銀行(DBJ)、グロービス・キャピタル・パートナーズ(GCP)、東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)、グローバル・ブレイン(GB)※順不同
これまでの事業進捗と今後の展望
estieは、2022年1月のシリーズAで10億円を調達して以来、積極的な採用を通じて組織の強化を進めました。その成果として、従前提供していた日本最大級のオフィスビル情報データ分析基盤「estie マーケット調査」に加え、物流不動産に特化した「estie 物流リサーチ」や、各種不動産アセット(※1)の売買業務を支援する「estie 所有者リサーチ」および「estie 案件管理」など、未公表のプロダクトを含め計10個のサービス開発および提供を行っています。その結果、大手不動産デベロッパーやJ-REITにおける導入率は70%以上となりました。また、ARR(年次経常収益)も順調に拡大を続けているほか、NRR(既存顧客の継続性を示すSaaSの重要指標)は130%を上回っています。
設立当初から、国内のオフィス市場に散在する膨大なデータの整備に尽力してまいりました。現在では、オフィス領域で得たナレッジを活用し、他のアセットへの展開およびバーティカルSaaS企業として不動産事業者のコア業務の課題解決を行う各種サービスの開発や提供にも着手しており、今後はさらに注力してまいります。
また、私たちのパーパスである「産業の真価を、さらに拓く。」の実現に向け、パートナーとなる企業のM&Aを通じて事業基盤をさらに強化するとともに、新規投資家として迎えたVertexとの連携を通じ、将来的なグローバル展開の準備も進めます。
加えて、AI技術への積極的な投資を行い、不動産業界におけるデジタルインフラ構築を加速させることで業界のDXを推進し、パーパスの実現に向けてより一層尽力してまいります。
※1 アセット:オフィスビルや住宅、物流施設等の用途種別
資金調達の使途
M&Aの推進
不動産業界における一連の業務課題をまとめて解決するためのデジタルインフラを早期に構築することを目指し、M&Aを推進していきます。これにより、優れた技術を持つエンジニアや、当社のパーパス「産業の真価を、さらに拓く。」に共感いただける人材を積極的に招き入れる予定です。また今回調達したエクイティ資金に加え、金融機関からのデット資金も活用しながら、大型のM&A案件にも対応してまいります。
人材採用によるプロダクト拡張
さらなるプロダクト開発を通じ、estieがカバーする不動産アセットや業務領域を拡大していきます。これまで手掛けてこなかったアセット領域に事業を広げることで、大手顧客のニーズにワンストップで対応し、日本に約38万社あるといわれる不動産事業者に対するサービス提供が可能な体制を構築していきます。
AI技術への積極投資
AI技術への積極投資とその活用により、賃貸・売買・都市開発領域における独自アルゴリズムの開発に挑みます。estieが培ってきたデータ・ソフトウェアにAI技術を掛け合わせることで、従来の方法では達成できなかった賃貸および売買取引の創出に貢献します。
シリーズB資金調達特設サイト : https://www.estie.jp/series-b/
株式会社estie 代表取締役 平井 瑛のコメント
今回の資金調達ラウンドでは、新規投資家としてVertex Growthを迎えるとともに、日本の政府系金融機関である日本政策投資銀行をはじめとした全既存株主からのさらなる投資を預かることができました。
特に「国家・社会・経済の基盤たる不動産業界のデジタルインフラを構築する」という当社の想いに共感いただき、日本とシンガポールの有力な政府系投資会社である2社より事業成長に高い評価をいただいたことは、当社が日本やアジア地域の産業インフラを構築する上で大変心強く思います。
さらにはシード・アーリー期からestieを支えてくださる東京大学エッジキャピタルパートナーズ、グロービス・キャピタル・パートナーズ、グローバル・ブレインの各社からもさらなるご期待をいただいたことにも深く感謝申し上げます。
今後も商業用不動産市場のデジタルトランスフォーメーションを業界の皆様とともに推し進め、データとソフトウェアの力で、日本の都市・地域の発展および日本経済の成長に貢献してまいります。今回調達した資金はM&AやAI技術への投資に活用し、「産業の真価を、さらに拓く。」というパーパスの実現に向けて邁進します。引き続き、皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。
投資家によるコメント
Vertex Growth General Partner TAM Hock Chuan氏
We are privileged to be part of the new investor in the Series B round of estie, a company we have been following with keen interest for a long time. What Bloomberg has done for the financial industry, we believe estie is doing for the Japanese real estate industry. Its strong, industry-savvy management team have created solutions that resolve many of the industry pain points in a market that has a large headroom for growth.As a result, despite the volatility of the SaaS industry, estie has achieved high growth rates, best-in-class efficiency metrics, and amazing customer satisfaction scores. Through this Series B, Vertex Growth will work hand-in-hand with the management and fellow investors to support the company's growth and share our global perspective and best practices.
長らく強い関心を持って注視していたestieのシリーズBラウンドに投資でき、誠に光栄です。
Bloombergが金融業界に成し遂げたことを、estieは日本の不動産業界で成し遂げようとしています。業界に精通した強力な経営陣が、成長余地の大きい市場において、業界が抱える多くの課題を解決するソリューションを生み出しました。その結果として、SaaS業界全体が不安定な中でも、estieは、高い成長率、グローバルでも best-in-class の効率性指標、驚くべき顧客満足度を達成しています。
今回のSeries Bを通じて、Vertex Growth は、経営陣や投資家陣と手を携えて会社の成長を支援し、グローバルな知見とベストプラクティスを共有していきます。
株式会社日本政策投資銀行 企業投資第2部担当部長 関 啓介氏(写真左)
株式会社日本政策投資銀行 アセットファイナンス部長 辻 早人氏(写真右)
この度、不動産業界を代表するスタートアップであるestie様へご出資が実現したことを嬉しく思っております。
estie様とは、前回ご出資時より資本業務提携をさせて頂いており、不動産領域において協業してまいりました。estie様の業界への深い知見や優れたテクノロジーを、DBJの不動産金融領域の取り組みと掛け合わせることで、不動産業界に新たな価値を創造できる可能性を強く感じており、今回のご出資を通じてその価値創造をより一層加速していけることを楽しみにしております。
DBJは、不動産業界が抱える課題の解決という大きな挑戦を行うestie様の成長を株主としてご支援させていただくとともに、estie様との協業を通じて、不動産業界のイノベーション促進に貢献してまいりたいと考えています。
グロービス・キャピタル・パートナーズ株式会社 パートナー 湯浅 エムレ秀和氏
2020年7月のPre A、2022年1月のSeries Aに続いて、3回目の出資をさせていただきました。
前回ラウンドから比較して、プロダクトは片手に収まらない数を新たにローンチし、組織も3倍強に進化し、その結果として事業は急成長を遂げています。約5年前に初めてお会いした際に思い描いたデータプラットフォーマーというビジョンに向けて着々と歩みを進める姿が大変頼もしく、ここまでそしてこれからの道のりをご一緒できることを大変嬉しく感じています。
商業用不動産業界と真摯に向き合い、その更なる発展に向けて邁進し続けるestieを全力で応援しています。
株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ 取締役COO
パートナー/マネージングディレクター 坂本 教晃氏
estieに創業直後から全てのラウンドに参加させていただいております。今回ラウンドには、新規投資家として海外の大きなファンドや事業上強力なシナジーを生み出していただける投資家が参加し、ますます強力な布陣になりました。
マルチプロダクト戦略の下、会社自体は非常に力強く成長を続けており、成長率だけでなく売上の絶対額についても相当程度の規模になってきました。
足もとでも驚くような優秀な方が仲間に入ってきていただいておりますが、estieが目指す「産業の真価を、さらに拓く。」という世界からみると、まだまだ創業期の入口に入ったかどうかぐらいの段階です。引き続き力強い成長を続けていければと思っております。
グローバル・ブレイン株式会社 Investment Group General Partner 梶井 健氏(写真左)
グローバル・ブレイン株式会社 Investment Group Partner 田﨑 茉莉花氏(写真右)
2022年1月のシリーズAラウンドでの投資に続き、estie社がこの2年半で組織を大幅に強化し、複数の新サービスを成功裏にリリースしたことを受け、シリーズBラウンドでの追加出資を決定いたしました。
estie社は、日本最大級のオフィスビル情報データ分析基盤に加え、物流や不動産売買に特化した新しいプロダクトを次々と展開し、その結果、ARRも順調に成長しています。
また、強い個とチーム、トップクラスのエンジニアリングによる先進的なプロダクト、AI技術の活用などにより、日本の不動産業界においてデジタル変革をリードすることを目指しています。今回のシリーズBラウンドを通じ、estie社が目指す「産業の真価を、さらに拓く。」というパーパスの実現に向け、グローバル・ブレインとして全力でサポートしてまいります。
株式会社estie
estie(エスティ)は、「産業の真価を、さらに拓く。」をパーパスに掲げ、商業用不動産業界が抱えるデータ流通の課題をデジタル化により解決し、業界の取引を円滑にするサービスを不動産デベロッパーや機関投資家などに提供しています。相互運用が可能な複数サービスを同時提供することで、一連の業務課題を解決するコンパウンドスタートアップとして、日本最大級の商業用不動産データ分析基盤「estie マーケット調査」を中心に不動産業界のDXを推進しています。
【会社名】株式会社estie
【所在地】東京都港区赤坂9-7-2 東京ミッドタウン・イースト4F
【代表者】代表取締役 平井 瑛
【設立】2018年12月
【コーポレートサイト】https://www.estie.jp/
【公式X】https://x.com/estie_corp
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