アテント「ダブルブロック」タイプ紙おむつに係る発明の平成２７年度発明表彰受賞について

鳥取大学医学部と共同開発しました大人用紙おむつ「ｱﾃﾝﾄSｹｱ長時間安心ﾊﾟｯﾄﾞﾀﾞﾌﾞﾙﾌﾞﾛｯｸﾀｲﾌﾟ」(業務用)「ｱﾃﾝﾄ男性に1枚安心巻かずに使えるﾊﾟｯﾄﾞ」（市販用）の技術に関する特許第5621066号（鳥取大学と当社が権利を共有)が､平成27年度中国地方発明表彰で｢鳥取県発明協会会長賞｣を受賞することが決定しましたのでお知らせいたします。
大人用紙おむつの市場では、介護負担を軽減するため、1枚で長時間使用でき、紙おむつの交換頻度を少なくできる長時間用尿とりﾊﾟｯﾄﾞが伸長していますが、従来の長時間用ﾊﾟｯﾄﾞは、男性や座位･側臥位の状態で排尿した場合、尿が臀部方向に拡散しにくく、腹側・股間部から、あふれﾓﾚる現象が発生していました。
この課題を解決するため、平成22年10月から鳥取大学医学部と共同開発に取り組み、世界で初めてX線CTｽｷｬﾝを用いて尿の拡散状況を検証した結果、吸収体中央部にｽﾘｯﾄ(拡散ﾎﾟｹｯﾄ)と立体ｷﾞｬｻﾞｰを設ける設計 (特許5621066号)とすることで、ｽﾋﾟｰﾃﾞｨｰに尿を拡散し　股間部からのﾓﾚ及び交換頻度が減少することを実証しました。当社では、この特許技術を取り入れた業務用「ｱﾃﾝﾄSｹｱ長時間安心ﾊﾟｯﾄﾞﾀﾞﾌﾞﾙﾌﾞﾛｯｸﾀｲﾌﾟ」を平成26年3月21日、市販用「ｱﾃﾝﾄ男性に1枚安心巻かずに使えるﾊﾟｯﾄﾞ」を平成26年9月21日より全国で販売しております。

既に「ｱﾃﾝﾄSｹｱ長時間安心ﾊﾟｯﾄﾞﾀﾞﾌﾞﾙﾌﾞﾛｯｸﾀｲﾌﾟ」「ｱﾃﾝﾄ男性に1枚安心巻かずに使えるﾊﾟｯﾄﾞ」をご使用になられている病院･施設のご利用者様、一般生活者様の方からは、「今まではどうしても前からあふれﾓﾚしていたが、しっかり拡散してﾓﾚが減った。」「従来はﾊﾟｯﾄﾞを2枚使用していたが、1枚で済むようになった。」という高い評価を頂いており、発売後は順調に販売を伸ばしております。

今回の受賞者は以下の通りです。

＜受賞者＞
中山　敏(国立大学法人鳥取大学)
陶山淑子(国立大学法人鳥取大学)
藤井香織(国立大学法人鳥取大学)
西浦伸忠(株式会社ﾆｼｳﾗ)
大島   彩(ｴﾘｴｰﾙﾌﾟﾛﾀﾞｸﾄ株式会社)

なお、ｴﾘｴｰﾙﾌﾟﾛﾀﾞｸﾄ㈱ 大島彩は、当社ｸﾞﾙｰﾌﾟで商品開発を担当している女性であり、今回発明者として表彰を受けることになったことは、当社が女性活躍を推進していることの成果のひとつと考えています。当社は、2014年度「なでしこ銘柄」に選出されていますが、今後とも、女性を始めとした多様な人材が活躍し続け、ｲﾉﾍﾞｰｼｮﾝの創造につながる環境・風土作りを推進してまいります。

＜受賞者のｺﾒﾝﾄ＞
1)  陶山淑子助教(国立大学法人鳥取大学)

この度は栄誉ある賞をいただき、大変嬉しく思っております。従来の紙おむつの問題点である尿の前漏れ・横漏れは、尿が紙おむつの前部分に停滞することが原因であることがわかりました。そこで、尿を後ろに効率的に拡散させるという発想の転換で、新しいおむつの開発にいたりました。紙おむつの尿漏れの頻度が減ることでおむつ交換の回数が減り、使用される方、介護する方、双方にとって体力的、精神的そして経済的負担が軽減できると思います。この新しい紙おむつは、業務用「ｱﾃﾝﾄSケｹｱ長時間安心ﾊﾟｯﾄﾞ ﾀﾞﾌﾞﾙﾌﾞﾛｯｸﾀｲﾌﾟ」及び市販用「ｱﾃﾝﾄ男性に１枚安心巻かずに使えるﾊﾟｯﾄﾞ」として発売され、開発の苦労を形にすることができました。発明の中心であった中山敏先生とともに、本発明に関してご協力いただきました関係者の皆様に感謝を申し上げます。

2)大島彩(ｴﾘｴｰﾙﾌﾟﾛﾀﾞｸﾄ株式会社)

この度は栄誉ある賞をいただき、大変光栄に思っております。介護の現場で頑張っていらっしゃる方々とご利用者様に喜んでいただける商品を作りたいと思い、開発に取り組んできました。開発中にもうﾀﾞﾒかもしれないと思う度に、鳥取大学の皆様、西浦社長が様々なｱｲﾃﾞｱを考えて下さり、お互いの考えをぶつけ合うことで、画期的な商品が出来たと思います。本発明に携わった関係者の皆様に感謝し、今後もご利用者様のﾆｰｽﾞにお応えできるような商品開発に取り組んで行きたいと思います。