スリランカにて学習塾「Surala JUKU」が10校を突破　１校目の開校から約1年半で12校開校

人工知能✕アダプティブ・ラーニング！クラウド型学習システム「すらら」

株式会社すららネット（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：湯野川孝彦）は、独立行政法人国際協力機構（JICA）による民間連携事業協力準備調査 BOPビジネス連携促進の採択を受け、スリランカのBOP層（※1）の子どもたちに、教師のレベルに左右されずに効果性の高い算数教育を低価格で提供するeラーニング塾のビジネスモデルの構築を目指しています。この度、新たに3校の「Surala JUKU」が開校することとなり、スリランカにおける塾は1校目の開校から1年半足らずで10校を突破し、計12校となります。スリランカでは受験戦争が過熱し、有名学習塾は多数あるものの、チェーン展開をする学習塾はほとんど見られず、Surala JUKUは非常に稀有な存在になっています。

今回新たに開校する3校のうち、「Surala JUKU マーラべ（Malambe）校」（8月11日開校予定）と「Surala JUKU ホーカンダラ（Hokandara）校」（8月末～9月上旬開校予定）は、女性銀行（※2）が運営を行います。女性銀行は既に「Surala JUKU」を8校運営しています。スリランカにこれまで無かった「各児童の能力に合わせて個別に学べる教育」として、その意義や価値が各支部にさらに広まったことから、Surala JUKUの開校希望が多くの支部からあがり、開校が加速しています。

たとえば、昨年9月に開校したタラヘナ校のファシリテーター（生徒の指導役）が所属しているマーラベ支部では、「自分のエリアでも広めたい」という支部スタッフの熱意によりマーラベ校の開校に至りました。開校前の段階で既に50名の定員を超える68名の申し込みがあります。

ホーカンダラ校は、同じく昨年開校したタラヘナ校に通う児童の保護者達から、「家からもっと近い地域に開校して欲しい」という要望が出て、今回の開校に繋がりました。

「Surala JUKUボルパナ（Borupana）校」（8月15日開校予定）はFoundation for Health Promotion（FHP）（※3）が運営パートナーとなる塾です。FHP としては、JICA採択の本プロジェクトのトライアル校として昨年5月に開校した校舎に続く2校目となります。既存のトライアル校で働いていたファシリテーターが経営する幼稚園内に併設する形で、パソコン3台のみの小規模校ですが、既に50名以上の申込みがあります。

「Surala JUKU」は、Grade1からGrade4（日本の幼稚園年長～小学3年生相当）の児童を対象とし、スリランカの主要言語であるシンハラ語版にカスタマイズしたクラウド型学習システム「Surala Ninja!」を用いて日本の算数技能を学ぶことができます。同時にパソコンの使い方が身につくこと、日本流の「しつけ」（規律や自立学習）も教えることなどが生徒や保護者より高評価を受けています。

スリランカは識字率が高いものの、“教えることは教師の仕事だが理解するのは生徒の役目”といった認識を持つ教師が比較的多く、教育格差が生じやすい状況にあります。「Surala JUKU」では、「すらら」を活用することで、教師のレベルに左右されることなく、生徒たちは各々のペースで計算の基礎を効率よく学ぶことができます。一方、ファシリテーターは、日本流の「しつけ」を教えたり、学習管理やモチベーションを上げる役割に集中することができます。

すららネットでは、「世界中の教育格差の根絶」を理念としており、今後も品質の良い教育を低価格で提供することで、教育格差を解決していきたいと考えています。

 
（※1）「Base of the Pyramid」の略。世界の所得ピラミッドの中で最も収入が低い所得層を指す言葉。約40億人と言われている。
（※2）女性銀行：BOP層の女性を対象としたスリランカのマイクロファイナンス組織。今回のプロジェクトを通じて、BOP層へのファイナンス支援だけでなく、教育支援と雇用創出も行っていく計画。
 （※3）Foundation for Health Promotion（FHP）：BOP層を対象に親の健全な生活習慣を根付かせることにより子どもの生活・教育レベルを引き上げるなどの活動を行う組織。