日本、アフリカの飢餓解消に向け国連WFPの栄養事業を支援
横浜発-日本政府は9日、困難な状況に置かれている人々に対し国連WFPが11カ国で行っている食糧・栄養支援活動に対し、22億2千万円の拠出金を提供しました。そのうち9割は、アフリカ10か国での活動に充てられます。
拠出金のうち相当額は穀物や豆類、栄養強化食品の購入に用いられ、栄養豊富な学校給食の提供や、2才未満の子どもや妊婦・授乳中の母親を対象とする栄養支援活動などに用いられます。
先月、ナイロビ(ケニア)で開催された第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)で共催者を務めた日本は、「保健の基礎」である栄養の重要性をあらためて確認し、アフリカの飢餓と栄養不良を解消すべく、支援を強化しています。国連WFPは、TICAD VIにおいて国際協力機構(JICA)及びアフリカ開発のための新パートナーシップ(NEPAD)が立ち上げた栄養改善の枠組み「食と栄養のアフリカイニシアチブ(IFNA)」に積極的に参加しており、栄養分野において日本との連携を加速させたいと考えています。
国連WFP日本事務所代表のスティーブン・アンダーソンは、「すべての人が食糧と栄養を十分に得られる世界をつくるため、積極的に投資を重ねる日本に対し、心よりお礼申し上げます。栄養不良の解決に取り組むことは、とても意義のある投資活動です。これ以上の投資はないと言っていいかもしれません。研究によれば、実績のある栄養改善策に1米ドル投資するごとに、16米ドル分の成果が出ることがわかっています。今回の日本の支援は、子どもの健全な成長を助け、国の力強い発展を後押ししてくれます」と述べました。
ギニアでは、すでに食糧事情が厳しかったところにエボラ出血熱の流行が拍車をかけましたが、今回の支援により全国15万人の生徒に栄養豊富な温かい給食が提供でき、栄養改善と教育普及の効果が見込まれます。
ウガンダでは今回の支援により、2才未満の子ども3万人および妊婦・授乳中の母親2万人に対し、栄養強化食品が提供されます。母親たちは食糧配給の際、保健、栄養、成長観察の研修を同時に受けることになっています。
アフリカ以外では、スリランカに対し2億3千万円が拠出され、食糧難に苦しむ子どもたち16万人に対し、給食が提供されます。
拠出金の内訳は以下の通りです。
<アフリカ>ギニア(3億9千万円)、ウガンダ(2億6千万円)、リベリア(2億4千万円)、マダガスカル(2億4千万円)、シエラレオネ(2億円)、ジブチ(1億4千万円)、ルワンダ(1億4千万円)、ガンビア(1億3千万円)、ギニアビサウ(1億3千万円)、コンゴ共和国(1億2千万円)
<アジア>スリランカ(2億3千万円)
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