米国コーブポイントLNGプロジェクトとの天然ガス液化加工契約締結ならびに液化天然ガスの売買に関する基本合意書の締結について
住友商事は、100パーセント子会社であるパシフィック・サミット・エナジー社(以下「PSE社」)を通じてドミニオン社と本プロジェクトにおける年間約230万トン分の天然ガス液化加工契約(以下「本液化加工契約」)を締結いたしました。
東京ガスは2013年2月28日に、100パーセント子会社であるティージープラス株式会社(以下「ティージープラス」)を設立し、ティージープラスは住友商事との間で、本プロジェクトのLNGを年間140万トン売買する基本合意書(以下「本合意書」)を締結いたしました。東京ガスは、ティージープラスを通じ、本プロジェクトのLNGを日本に持ち込むことを予定しております。
あわせて、住友商事と東京ガスは、本液化加工契約を承継することを目的とした共同事業会社の設立による、本プロジェクトにおける協業についても今後協議してまいります。
なお、住友商事は、本液化加工契約のほぼ全量(年間約230万トン)のLNG販売先を決定しております。
本プロジェクトは、現在LNG受入基地として稼働中のコーブポイントLNG基地に新たに天然ガス液化プラントを建設し、シェールガスをはじめとする米国産天然ガスを液化してLNGとして輸出するものです。年間約460万トンの液化加工契約を予定しており、米国エネルギー省による自由貿易協定(FTA)未締結国向けのLNG輸出許可発行等を経て、2017年の稼働開始を目指しております。
住友商事は、米国内に3つのシェールガス・タイトオイル権益を保有するとともに、PSE社を通じて米国内で天然ガストレード事業も手掛けており、本プロジェクトで液化加工する年間約230万トン分の天然ガスの調達もPSE社が行います。本プロジェクトは、シェール開発周辺事業への多面展開を目指す住友商事の戦略に合致するものであり、また、ガス上流開発から流通、液化、LNG輸出まで、米国における天然ガス及びLNGのバリューチェーンの構築が可能となる住友商事ならではの事業です。住友商事は、このバリューチェーンを用いて世界最大の天然ガス生産国である米国で生産されるLNGを日本向けに供給する事で、日本のエネルギー安全保障に貢献してまいります。
東京ガスは、「チャレンジ2020ビジョン」の中で、原料価格の低減に向け、非在来型LNGを含む原料調達先の多様化・拡大、また海外でのLNGバリューチェーンの拡大を推進しております。本合意書に基づき購入するLNGの価格指標には、東京ガスのLNG長期契約として初めて天然ガス市場価格(ヘンリーハブ価格)が適用されます。また、LNGの売買やLNG基地運営に関する長年の経験を活かし、本プロジェクトに深く関与していくことで、出荷されるLNGのより高い価格透明性を確保するとともに、安定的なLNG調達を実現してまいります。
<天然ガス液化加工契約について>
【概要】
委託者: パシフィック・サミット・エナジー社
事業者: ドミニオンコーブポイントLNG社※
契約期間: プロジェクト稼働開始時期から約20年間
契約数量: 約230万トン/年(LNG換算)
※ドミニオンコーブポイントLNG社:米国北東部において15州6百万件の顧客に天然ガスや電力などのエネルギー供給を行っているユーティリティ事業者であるDominion Resources 社の100%子会社。
<基本合意書について>
【概要】
売主 :住友商事株式会社
買主 :ティージープラス株式会社※
売買期間 :プロジェクト稼働開始時期から約20年間
契約数量 :140万トン/年
売買価格 :ヘンリーハブ価格連動
受渡条件 :全量FOB(本船渡し)
※ティージープラス株式会社について
会社名: ティージープラス株式会社
資本金 :6,000万円(東京ガス100%子会社)
事業内容 :LNGの売買
設立場所 :東京都港区海岸1-5-20
設立日 :2013年2月28日
【住友商事と東京ガスの協業スキーム概要図】
■本日時点(実線が契約締結済):図1参照
■今後、住友商事と東京ガスが協議して目指す姿 :図2参照
【地図】(画像参照)
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