「2013年卒マイナビ大学生就職企業人気ランキング」調査結果発表

マイナビ

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文系総合『JTBグループ』が5年連続、理系総合『明治グループ』が調査開始以来初の首位を獲得
~ 環境や新卒採用市場の変化に伴い、学生は「安定」より「やりがい」を重視する傾向に ~



株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、社長:中川信行)は、1978年以来毎年実施している「マイナビ大学生就職企業人気ランキング」において、2013年卒業予定者の調査結果、文系ランキング(総合・男子・女子)と理系ランキング(総合・男子・女子)各上位100社を発表しました(有効回答数:16,451名)。概況は以下の通りです。

■文系■  総合1位:JTBグループ(5年連続)
男子1位:JTBグループ(2年ぶり)/女子1位:JTBグループ(5年連続)

■理系■  総合1位:明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)(初)
男子1位:東芝(初)/女子1位:明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)(2年連続)

<100位までのランキングおよび詳細はURL : http://saponet.mynavi.jpでご確認いただけます>


調査概要
Ⅰ.調査対象:2013年3月卒業見込みの全国大学3年生、大学院1年生
Ⅱ.調査期間:2011年12月1日~2012年2月29日 
※2012年卒の調査時期:2010年10月1日~2010年12月31日
Ⅲ.調査方法:①就職情報サイト「マイナビ2013」上の入力フォームによる回収
       ②当社発行の就職情報誌にアンケートを同封し、郵送で回収
       ③「マイナビ就職EXPO」等、各イベント会場にてアンケートを配布・回収
       ■ 企業人気ランキングは5社連記方式
       ■ 選社理由は1社につき2項目を選択する複数回答
Ⅳ.有効回答:16,451名



【 全体概況 】

■ 新卒採用市場の変更に伴う企業志向の変化。「安定志向」が減少、「やりがい」が増加

東日本大震災、タイの洪水、円高、欧州の財政不安など、日本企業を取り巻く環境がこの1年で大きく変化した中、大卒の新卒採用では、経団連の倫理憲章の影響により、例年10月から開始していた企業の採用広報が12月から開始に変更となったが、選考開始時期は従来どおりの4月からとなり、広報期間が短縮される形となった。その結果、企業は母集団の減少や学生の業界理解・企業理解の不足など、課題が浮き彫りになってきた。また、急速に進む国際化の流れなど国内外から優秀な人材を獲得しようとする動きも顕著になり、企業の採用環境は厳しさを増している。一方学生は、先日発表した『2013年卒マイナビ大学生就職意識調査』の「企業選択のポイント」において、「安定している会社」が前年比で減少し、「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」が前年比で増加していることからも、年々学生の安定志向が弱まり、やりがいを求める傾向にあった。本調査の企業選社理由でも「安定している」が前年から減少する一方で「仕事のやりがい」を求める声が高まっている傾向が伺えた*1。

このような環境の中、『2013年卒マイナビ大学生就職企業人気ランキング』は、総得票に占める100位以内の割合が前年比で減少し、人気が分散する傾向にあった*2が、文系総合および文系男子・女子で『JTBグループ』がトップとなった。文系総合・女子では5年連続、文系男子では2年ぶりのトップとなった。一方、理系では総合で初、女子では2年連続で『明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)』が、男子では『東芝』が初めてのトップとなった。

*1:全企業の選社理由に占める「安定している」の割合=10.6%(前年比1.1pt減)
  全企業の選社理由に占める「やりたい仕事ができそう」の割合=20.7%(前年比1.6pt増)
*2:ランキング総得票に占める100位以内の割合=41.9%(前年比4.2pt減)


【 文系概況 】

■ 『JTBグループ』が5年連続で総合トップ。男子・女子でもトップと根強い人気

5年連続1位となった『JTBグループ』は、文系男子・女子でも首位と根強い人気を誇った。選社理由では、「やりたい仕事ができそう」が最も多く、次いで「業界上位である」「国際的な仕事ができる」などの理由で支持を得た*3。毎年、東京・大阪で大規模なセミナーを実施しており、セミナーに参加した学生からは「少人数で懇談会があり、より個人的な質問を社員にする機会があった」など、学生とのコミュニケーションを重視する姿勢が支持されている。また、2012年3月で創立100周年を迎え、採用を通じてグループの魅力を学生に伝えることに成功している。
2位の『ANA(全日本空輸)』は、特に文系女子から高い支持を得た。職種別にセミナーを開催するなど、幅広い層の学生と接触の機会を設けており、学生からは「国際的な仕事ができる」「やりたい仕事ができそう」など仕事を軸にした選社理由があがった*4。
3位の『オリエンタルランド』も、文系女子からの人気が高い。選社理由では「やりたい仕事ができそう」「企業イメージが良い」「商品企画力がある」が上位を占めた*5。
4位の『電通』は、7年ぶりにトップ10入りを果たした。「DENTSU GREETING EVENT」では学生とイベントを通じて対話を行う機会を設けた。また、学生の中で“印象の良かったDM”として上位にあげられ、「エントリー者全員に仕事の事例、部署説明、若手社員の活躍を紹介するなどの“新卒採用パンフレット”が送られてくる」など丁寧な対応が好印象を得ている。選社理由では「やりたい仕事ができそう」「業界上位である」が上位を占めた*6。
メガバンクで唯一トップ10入りしたのが、5位の『三菱東京UFJ銀行』である。「業界上位である」「安定している」などの選社理由から支持された*7。

*3:JTBグループの選社理由:やりたい仕事ができそう=27.1%、業界上位である=16.2%、国際的な仕事ができる=10.3%
*4:ANA(全日本空輸)の選社理由:国際的な仕事ができる=25.4%、やりたい仕事ができそう=24.1%
*5:オリエンタルランドの選社理由:やりたい仕事ができそう=23.7%、企業イメージが良い=15.9%、商品企画力がある=15.1%
*6:電通の選社理由:やりたい仕事ができそう=29.3%、業界上位である=19.5%
*7:三菱東京UFJ銀行の選社理由:業界上位である=25.6%、安定している=20.9%

■ 文系トップ100は「印刷・事務機器関連」「スポーツ・玩具」がランクアップ

文系トップ100を俯瞰すると、採用スケジュールが短期化したことによる、業界理解・企業理解の不足からか、学生に身近な商品・サービスを持つ企業が支持される傾向であった。その中でも特に、印刷・事務機器関連、スポーツ・玩具メーカーの躍進が目立った。
事務機器関連では、『コクヨ』が28位(前年164位)、印刷では、ICカードや包装の印刷など高い技術力と企画力を活かし、『凸版印刷』が29位(前年66位)、『大日本印刷』が31位(前年80位)とランクアップした。スポーツ・玩具メーカーでは、エンターテイメント分野を中心に学生から人気を集めた『バンダイ』が13位(前年53位)、『タカラトミー』が15位(前年83位)、スポーツ用品の『アシックス』が42位(前年72位)とランクアップした。
選社理由ではいずれの企業も「商品企画力がある」「企業イメージが良い」が支持される傾向にあった。


【 理系概況 】

■ 『明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)』が総合で初めてのトップ。2位は『東芝』

『明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)』が、理系総合で調査以来初めてトップに立った。2011年4月に食品事業領域を担う「株式会社 明治」と薬品事業領域を担う「Meiji Seika ファルマ株式会社」に再編した。各分野の商品を通じて高い研究開発力と技術力を特徴に、学生からは、「やりたい仕事ができそう」「商品企画力がある」などの選社理由から支持を得ている*8。
『東芝』は理系総合2位、男子では初めてトップとなった。12月には学生とのイベントをWEBでも同時中継する試みを実施。また、年明け以降はグループセミナーを実施するなど学生との対話を重視している。選社理由では、「技術力が高い」が最も多く、次いで「業界上位である」「安定している」と続いた*9。
3位には、理系女子で2位にランクインした『カゴメ』が入った。セミナーに参加した学生からは「参加して会社の雰囲気が良く伝わった」という声があがった。選社理由でも「やりたい仕事ができそう」「商品企画力がある」に加え、「社風が良い」が上位を占める結果となった*10。
4位の『ソニー』は、理系男子から支持を集めた。選社理由では「技術力が高い」や電子・電気機器業界の中では「国際的な仕事ができる」が目立つ結果になった*11。
5位の『資生堂』は、理系女子から支持を集めた。今年初めてトップ10入りを果たしたのは『ロッテ』。また、前年からランクアップして3年ぶりに『トヨタ自動車』、『旭化成グループ』が、2年ぶりに『JR東日本(東日本旅客鉄道)』がトップ10入りを果たした。

*8:明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)の選社理由:やりたい仕事ができそう=18.6%、商品企画力がある=15.0%
*9:東芝の選社理由:技術力が高い=22.1%、業界上位である=16.9%、安定している=16.0%
*10:カゴメの選社理由:やりたい仕事ができそう=17.7%、商品企画力がある=15.8%、社風が良い=12.0%
*11:ソニーの選社理由:技術力が高い=16.9%、国際的な仕事ができる=5.9%

■ 理系では、学科系統別に専攻課程を重視した企業を選択する傾向

理系を学科系統別に抽出し、30位までを見てみると、総じて自らの専攻課程を重視して企業選択する傾向にあった。
「機械・電気・情報系」の学生からは30位のうち、11社が『東芝』『ソニー』など「電子・電気機器」の企業に人気が集まっている。次いで、『トヨタ自動車』『本田技研工業』など「自動車・輸送用機器」が7社、「ソフトウエア・インターネット」「鉄道・航空・運輸・物流」がそれぞれ4社ランクインした。
「土木・建築系」の学生からは、『積水ハウス』をトップに「建設・住宅・インテリア」が24社ランクインした。「化学・薬学系」の学生では、『旭化成グループ』をトップに「繊維・化学・薬品・化粧品」が23社、「数・物・農・その他」では『明治グループ(明治・Meiji Seika ファルマ)』をトップに「食品・農林・水産」が21社ランクインするなど、自分の専攻課程を重視して企業を選択する傾向が強くみられた。


【 日本人留学生 】

■ 旅行・商社など国際的な仕事ができる企業が上位に

海外に留学経験のある学生を抽出し、30位までの総合ランキングを分析した。その結果、世界規模で事業を展開する企業が上位に入り、留学経験を活かせる企業への人気が集まった。
1位は『JTBグループ』、2位は『ANA(全日本空輸)』、3位は『エイチ・アイ・エス』と旅行・航空各社が人気となった*12。『JTBグループ』、『ANA(全日本空輸)』は文系総合でも同様に人気を集めており、あらためて幅広い学生から支持されていることを裏付けた。また、30位以内では商社が最も多く5社ランクインしている。各商社の選社理由を見ると、「国際的な仕事ができる」が他の企業に比べ高い割合を示した*13。その他、『国際協力機構(JICA)』や『商船三井』など「国際的な仕事ができる」を基準に人気が集まる傾向にあった*14。

<選社理由「国際的な仕事ができる」割合>
*12:JTBグループ=10.1%、ANA(全日本空輸)=23.4%、エイチ・アイ・エス=15.6%
*13:商社5社:丸紅=29.6%、三井物産=28.9%、三菱商事=28.5%、住友商事=24.9%、伊藤忠商事=23.5%
*14:国際協力機構(JICA)=40.1%、商船三井=32.2%


※文理総合「国際的な仕事ができる」を選社理由とした割合:全社平均3.7%




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就職情報事業本部 HRリサーチセンター 
TEL.03-6267-4571  FAX.03-6267-4015
e-mail:hrrc@mynavi.jp
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業種
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代表者名
土屋芳明
上場
未上場
資本金
21億210万円
設立
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