【報道参考資料】ユニセフ・WFP合同調査結果 イエメンで1,000万人以上が食糧危機に

5歳未満児の慢性栄養不良率は世界ワーストレベル

栄養不良の子どもに、すぐに口にできる栄養治療食を与える母親。©UNICEF Yemen



※本信は、ユニセフ・イエメン事務所からの情報を日本ユニセフ協会 広報室が
翻訳したものです
※原文は http://www.unicef.org/media/media_74283.html でご覧いただけます


【2014年7月15日 サヌア(イエメン)発】

ユニセフとWFP国連世界食糧計画(以下、WFPと記載)が行った新たな調査の予備結果で、
イエメン国内では食糧確保が改善した地域がある一方で、人口の40%以上にあたる
1,000万人以上が、次の食事のあてがないことがわかりました。

深刻な食糧難にある人は約500万人。外部からの食糧支援がたいていの場合必要で、
5歳未満の子どもの慢性栄養不良は、国際的な基準で危険レベル を上回っており、
飢餓のさまざまな状況が確認されています。包括的食糧確保調査は通常2年ごとに実施
されており、今回の調査で、イエメンでの重度・中度急性栄養不良率は多くの国や世界
各地での緊急レベルの中で最も高いことが明らかになりました。本調査は、イエメン
中央統計局とアメリカ政府の資金協力を得て実施されました。


イエメン全体での食糧難の状況は、前回調査を実施した2011年時の45%から41%へと
わずかに減少しましたが、州によって大きな差があります。北部のサアダ州では、
人口の約70%が食糧難ですが、東部のアル・マハラ州では10%未満となっています。
また、食糧難が最も深刻なのは農村部です。

同様の格差は、国内各地での栄養不良でも見られます。重度・中度慢性栄養不良の
割合は、危険水準から緊急事態と開きがあります。海沿いの西部のタイズ州、
ホデイダ州、ハッジャ州の状況は、他の州と比べて深刻または乏しいものです。


WFPイエメン事務所のビショー・パラジュリ代表は「慢性栄養不良率が依然として高く、
残念です。WFPは、600万人に食糧を提供する新たなオペレーションを通じて、栄養不良
に取り組んでいきます。今後はさらに、持続可能な生計手段と回復力の構築に焦点を
絞って支援を行い、住民たちが自助できるようにしていきます」と述べました。

さらに、食糧不足は国の安定性に影響を及ぼすと付け加え「人々が普通の生活を送る
ことができ、次の食事のあてを心配する必要がなくならなければ、政治的プロセスは
成功しません」と述べました。


国内の12州は、慢性栄養不良による発育阻害の危険な状況にあります。発育阻害に
陥った子どもたちは、年齢に応じた成長がみられないばかりか、心身の成長が本来の
成長の軌道に戻ることはありません。最も厳しい状況にあるのは、首都サヌアの西に
あるアルマハウィット州です。60%以上の子どもたちが発育阻害で、年齢に対して
身長が低くなっています。ほかにも7つの州で発育阻害率が30~39.9%、2つの州で
20~29.9%となっています。

ユニセフ・イエメン事務所代表代行のジェレミー・ホプキンスは「イエメンでは、
食糧不足と栄養不良で、子どもたちが最も厳しい状況に置かれています。5歳未満の
子ども推定450万人のうち、5人にふたり以上は発育阻害で、さらに約13%の子ども
たちが急性栄養不良です」と述べました。

直ちに複数の支援を組み合わせて栄養不良に取り組む必要があります。ホプキンス
代表代行は「重度・中度栄養不良に取り組むために、ユニセフはWFPと共に、特に支援を
最も必要としている地域で協力して活動します」と述べました。

西部のイップ州とライマ州、首都のあるサヌア州、中部のマアリブ州では、食糧事情が
幾分改善し、飢餓レベルを示す状況は減ったものの、中部のシャブワ州では、食糧不足の
割合が2011年の38%から57%に増加しました。

調査データは、イエメンの全22州の1万500世帯への調査と、女性約1万4,000人、子ども
1万3,500人への測定をまとめたものになります。


* * *

ユニセフ・イエメン事務所(在サヌア)では、日本人スタッフの子どもの保護専門官が
活動しています。ご取材をご希望の場合は、広報室(後述)までお問い合わせください。

* * *


■参考情報:出典 ユニセフ『世界子供白書2014-統計版』
人口:2,385万2,000人(18歳未満1,148万5,000人、5歳未満339万7,000人)
5歳未満児死亡率:出生1,000人あたり60人(世界で43番目の高さ)
栄養:重度中度の低体重 43%、発育阻害58%、消耗症15%
改善された水源を利用できる割合:全国55%、都市部72%、農村部47%
改善されたトイレを利用できる割合:全国53%、都市部93%、農村部34%


■ 本件に関するお問い合わせ
日本ユニセフ協会 広報室
TEL:03-5789-2016  FAX : 03-5789-2036  Eメール:jcuinfo@unicef.or.jp
または
Alison Parker, UNICEF Yemen, Tel: +967712223001, aparker@unicef.org
Najwa Mekki, UNICEF New York, Tel: +1 212 326 7448, nmekki@unicef.org
Robin Lodge, WFP Yemen, robin.lodge@wfp.org, Tel.+967 214100 ext 2111,
Cell +967 738611778
Fares Khoailed, WFP Yemen, fares.khoailed@wfp.org, Cell +967 734163556
Elisabeth Byrs, WFP Geneva, elisabeth.byrs@wfp.org, Tel. +41 22 917 8564,
Mob.+41 79 473 4570




■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進
するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、
その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子ども
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に活動しています。(www.unicef.org)

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※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの
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■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会
のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ
活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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