イエメン:サウジ主導の連合軍がMSF診療所を空爆、9人が負傷

イエメン南部タイズ市フーバン地区で国境なき医師団(MSF)が運営する診療所が12月2日、サウジアラビア主導の有志連合軍による空爆を受けた。地元の情報筋によると、同日午前11時20分、同診療所から2km離れた公園に向けて3回の空爆が行われた。MSFは診療所内の人びとを緊急退避させるとともに、連合軍に同軍の戦闘機が近隣を攻撃していることを通知。しかし空爆は診療所にまでおよび、MSFスタッフ2人を含む9人が負傷。そのうち重体の2人はMSFが支援する2ヵ所の病院にそれぞれ搬送された。

空爆で負傷した子ども

 

負傷者の緊急処置へ

タイズでMSF医療チームリーダーを務めるノラ・エハイビは、「フーバンの診療所から1km離れた、別のMSF母子保健病院でも空爆が聞こえました。皆、不安そうでした。私は医療チームをすぐに緊急退避させました」と話す。現在、タイズ市のMSFチームは、今回の空爆で負傷した人の緊急処置にあたる現地医療スタッフの支援に回っている。

MSFは2015年5月から、タイズ市内で診療を続ける病院に救急薬、外科用品などを提供、また実務支援を行ってきた。この2ヵ月はフーバン診療所でも緊急医療を担っていた。12月の2日間だけでも同診療所で治療を受けた患者は480人に上る。

所在地は連合軍側に通知済み

 

フーバンのMSF診療所はテント式で、紛争により住まいを追われた人びとに緊急医療を提供していた。同診療所の所在地と、フーバン地区におけるMSFの活動はかねてから有志連合軍にも通知されてきた。

イエメンでMSF活動責任者を務めるジェローム・アランは、「各医療施設のGPS座標は繰り返し有志連合軍に通知し、直近では11月29日にフーバン診療所の活動について情報を提供しています。連合軍がこの場所のMSFの存在と活動を知らなかったということはあり得ません。11月にはサアダ州ハイダンでもMSFの支援先病院が空爆を受け、全壊しています。民間人と医療施設への爆撃は国際人道法に反するものです。保健医療を求める民間人と医療施設は尊重されなければなりません」と訴える。

イエメン国内のMSFの活動地は現在8州(サヌア、サアダ、アデン、タイズ、アムラン、アッダリ、イッブ、ハッジャ)に及び、今回の緊急事態がぼっ発した2015年3月以来、これまでに少なくとも1万6000人の戦闘被害者の負傷を治療。保健医療体制の機能不全を受け、救急以外の医療も行っている。
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