シリア:救援物資の到着後も、マダヤでさらに5人が餓死

シリアの首都ダマスカス郊外にある包囲下の町マダヤでは、国連、赤十字国際委員会、シリア・アラブ赤新月社による最初の人道支援物資が1月11日午後に到着した。しかし、それ以降も、国境なき医師団(MSF)が支援する医療従事者によると5人の患者が餓死したという。2015年12月に23人が餓死したマダヤでは、最初の支援物資が向かう中、1月10日に5人、翌11日にも2人が亡くなっており、同医療従事者が確認した餓死者は、直近の5人を加え35人に上っている。MSFは、人命がこれ以上失われないよう、特に重度の栄養失調患者と疾病患者の救急医療搬送を強く求めている。

 

重体患者18人の救急医療搬送を要請

MSFオペレーション・ディレクターのブリス・デ・ル・ヴィンヌはショックを隠さずに言う。「2回の大規模な国際人道支援が到着した後も、患者が亡くなっています。今いる患者の中には、あと1日ももたないかもしれない人がいます。特に重篤な患者と栄養失調患者の医療搬送は速やかに行わなければなりません。紙一重で命を保っている患者たちがなぜいまだに搬送されていないのか、理解に苦しみます。紛争当事者と支援輸送団の関連機関は、命を救う人道的行為として医療搬送を促すために尽力すべきです」

MSFが支援する医療従事者は、患者のうち18人に喫緊の死亡リスクがあり、医療搬送が必要と判断。また今後何日かでさらに多くの患者の医療搬送や、専門的な栄養失調治療が求められるとしている。

専門的な技術を要する栄養失調治療

重度栄養失調患者の治療は技術的に難しく、経験の浅い者が単に栄養治療食を与えるだけでは浮腫を引き起こす恐れもある。特に重体の患者には、技能を身に着けた医療スタッフによる適切な医療インフラを備える病院での処置が必要となる。MSFは妊婦と授乳期の女性も町の包囲の外へ搬送するよう呼び掛けている。

デ・ル・ヴィンヌによると緊急入院の必要な患者の中には、速やかに医療搬送をしなければ亡くなってしまいそうな患者もいるという。「今回のMSFの警鐘はこの上なく強いものです。また搬送に加え、今後何日間かの最低限の医学的な経過観察も必要なのです」と訴えている。
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