【報道参考資料】ガザ・3日間の停戦 子どもたち40万人に心のケアが必要 

28日間の戦闘:子どもの死者429名、負傷者2,744名 /ユニセフ現地事務所 功刀(くぬぎ)代表インタビュー受付中

国連が学校に設けた避難所にたどり着いた子ども。(7月18日撮影)©UNICEF/Eyad El Baba/2014国連が学校に設けた避難所にたどり着いた子ども。(7月18日撮影)©UNICEF/Eyad El Baba/2014



※本信はユニセフ本部とユニセフ・パレスチナ事務所が発信した情報を日本ユニセフ協会
広報室が翻訳、独自に編集したものです
※原文は http://www.unicef.org/media/media_74714.html でご覧いただけます


【2014年8月7日 エルサレム発】

停戦3日目が終わりを迎えつつあるガザ。ガザの住民たちは、停戦期間中に、28日間に
及んだ戦闘と破壊の爪痕を何とかしようと奔走しています。1カ月にわたる戦闘で、
6万5,000人が家を失ったとみられています。


ユニセフ・パレスチナ事務所特別代表の功刀 純 子(くぬぎ じゅんこ)は「(この
7年間に起きた)3回の紛争の中で、最も長く、最も多くの方が亡くなり、そして最も
破壊をもたらしています。ガザに暮らす方やガザへの物質的な損害は、言葉では言い
表せません」と述べました。

今回の戦闘では、ガザの住民の4人にひとり以上が自宅を離れ、避難しました。住民
たちの中には、一時停戦中に自宅に戻ったものの、その被害状況を見て、避難所に戻ら
ざるをえない人が大勢います。

国連が学校などに設けた避難所は、避難してきた住民たちであふれかえっており、基本
サービスや感染症を予防する衛生的な環境の提供が困難になりつつあります。子ども
たちの間では、下痢と皮膚病が増えています。

基本サービスには、特に激しい被害が出ています。水の利用が制限されている人は
150万人に上り、電力がないことから、給水、トイレ、保健サービスにも影響が及んで
います。

ユニセフは衛生用品や貯水用容器、毛布を配布。避難所になっている学校で支援物資を受け取る子ども。©UNICEF Palestine/2014ユニセフは衛生用品や貯水用容器、毛布を配布。避難所になっている学校で支援物資を受け取る子ども。©UNICEF Palestine/2014


子どもたち約40万人に、お漏らしや両親から離れない、夢にうなされるなどを含め、
精神的な不調の兆候が見られ、心のケアが必要です。ガザの人口180万人のうち、
半数は18歳未満の子どもたちです。

今回の戦闘が始まって数日が過ぎたころから、ユニセフが支援をする緊急心理ケア
チームは、初期の心のケアを開始。これまでにガザ地区で1,870人の子どもたちに
心のケアを行ってきました。

避難所の状況を改善するために、ユニセフはパートナー団体のパレスチナ赤十字を通じて、
おとな用の衛生用品の詰め合わせ1,500セット、乳児用の衛生用品の詰め合わせ1,000
セット、貯水用容器1,388缶、毛布4,000枚を配布しました。さらに、子どもと女性に
衣料品2万4,000点を配布する予定です。

功刀特別代表は「子どもたちの心身の傷を癒すこと、そしてガザの完全に破壊された
インフラを復旧することは、困難な戦いであり、途方もない仕事です」と述べています。

ユニセフが最新で確認した統計では、この1カ月間の空爆と攻撃で少なくとも子ども429名
が殺害されました。ガザで最も幼く、そして弱い立場にある子どもたちが、今回の戦闘で
壊滅的な被害を受けています。

一時停戦が発効して以降、新たな子どもの死者は確認されていません。

負傷した子どもは少なくとも2,744名。最も幼い負傷者の中には、ガザでは治療が
できない傷を負っている子どもがおり、ガザの外に搬送し、治療を受ける必要があります。


■参考情報:ガザにおけるユニセフの活動について
ユニセフは、1990年代初頭よりガザでの活動を開始。水と衛生、教育、保健、地雷教育など
を含む基本サービスの支援を行っています。今回の戦闘による人道支援ニーズに対応する
ために、ユニセフは、約1,400万米ドル(約14億1,400万円 ※1米ドル=101円で換算)の
資金を必要としています。




* * *

ユニセフ・パレスチナ事務所の功刀 純 子(くぬぎ じゅんこ)特別代表(在エルサレム)
へのインタビュー(使用言語:英語)を受け付けております。ご希望の場合は、同事務所
広報官のCatherine Weibel (後述)までお問い合わせください。

* * *


報道関係の皆様におかれましては、ユニセフ『人道危機緊急募金』の告知にご協力
いただけますよう、お願いいたします。


■□ 人道危機緊急募金 □■

郵便局(ゆうちょ銀行) 振替口座:00190-5-31000
口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会

*通信欄に「人道危機緊急募金」と明記願います。
*窓口での振り込みの場合は、送金手数料が免除されます。
*公益財団法人 日本ユニセフ協会への寄付金には、特定公益増進法人への寄付として、
所得税、相続税、法人税の税制上の優遇措置があります。また一部の自治体では、
個人住民税の寄付金控除の対象となります。





■ 本件に関するお問い合わせ
日本ユニセフ協会 広報室
TEL:03-5789-2016  FAX : 03-5789-2036  Eメール:jcuinfo@unicef.or.jp
または
Catherine Weibel, ユニセフ・パレスチナ事務所, cweibel@unicef.org,
Tel:+972 54 778 7604
Juliette Touma, ユニセフ・中東北アフリカ地域事務所, Tel: +962-79-826-34-37;
jtouma@unicef.org
Najwa Mekki, ユニセフ・ニューヨーク本部, Tel: + 1917 209 1804,
nmekki@unicef.org

■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進
するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、
その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子ども
たちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのため
に活動しています。(www.unicef.org)

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの
任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会の
ひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動
の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)

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会社概要

URL
http://www.unicef.or.jp
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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