シリア:北部でMSFの支援病院に爆撃――少なくとも7人死亡、8人行方不明
シリア北部のイドリブ県で現地時間2月15日午前、国境なき医師団(MSF)が支援する病院が爆撃に遭い、少なくとも7人の命が奪われた。現時点で確認できている死亡者は、患者5人、付添人1人、病院の警備員1人。さらに、少なくともスタッフ8人が行方不明者だが、おそらく亡くなっているとみられる。その他、行方不明の患者がいるが、正確な人数はわかっていない。病院は同県マアラト・ヌマンにあり、スタッフによると、2回に及ぶ数分間の攻撃で4基のミサイルが着弾したという。
周辺に暮らす4万人に影響
この爆撃では、MSFの支援先でない病院を含め、周辺の人口密集地でさらに15軒の家屋および建物が被害を受けている。MSF活動責任者のマッシミリアーノ・レバウデンゴは「今回の爆撃は、医療施設を意図的に狙ったように思われます。病院が破壊されたことにより、紛争の激しい地域で暮らす約4万人の人びとが医療を受けられなくなっています」と憤る。
マアラト・ヌマンの病院はスタッフ54人が勤務し、ベッド30床、手術室2室に外来科と救急処置室を備えていた。毎月約1500人の外来患者を治療したほか、救急診療を平均1100件、整形・一般外科が中心の手術も約140件行っていた。
MSFは2015年9月からこの病院を支援しており、医療物資や運営資金の提供など、あらゆるニーズに応えてきた。3回の攻撃被害を受け、2015年12月にやむなく所在地を移した際の再建にも協力している。
病院への攻撃、アレッポ県でも
15日午前は、マアラト・ヌマンから100km先のアレッポ県アザーズ周辺でも戦闘が激化し、いずれもMSFの支援先ではないが2ヵ所の病院が被害を受けたと報告されている。アザーズにあるMSFのサラマー病院はこれまでに戦闘の負傷者10人を受け入れ。市内の母子保健病院が爆撃に遭ったため、サラマー病院に小児外科の救急患者を引き継いでいる。
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