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株式会社インテージホールディングス
会社概要

春のドラマランキングにみる、テレビのチカラの「新しい測り方」 ~タイムシフトを含めたテレビ視聴実態理解がもたらすベネフィット~

レポートシリーズ 「インテージのライフログデータが示す、メディアの未来」 #2

株式会社インテージホールディングス

株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚 純晃、以下:インテージ)では、弊社が保有する生活者の「ライフログデータ」を自主分析し、「インテージのライフログデータが示す、メディアの未来」と題したレポートシリーズを発行しています。

スマホがあればいつでもどこでも動画が見られる時代。テレビコンテンツは必ずしも“テレビ画面”で見るものではなく、いつでもどこでも楽しめるようになり、視聴スタイルは多様化しています。2018年のいま、テレビコンテンツはどう見られているのでしょうか?レポートシリーズ第2回の今回は、視聴実態を明らかにするデータから、「これからのテレビのチカラの測り方」について考えてみます。


[ポイント]

  • 番組の価値はリアルタイム視聴だけでなく、タイムシフト視聴(=「見逃せない番組」)にも現れる
  • タイムシフト視聴においてもCMがスキップされにくい番組がある
  • タイムシフトを含む、テレビ視聴の実態把握における新しい視点、はテレビ局、広告主、そして、生活者を幸せにするチカラがある

「タイムシフト視聴(録画再生)」による正しい評価
生活者のテレビの見方の変化を受け、2018年4月から関東におけるTVスポット広告の取引が「世帯視聴率」から「個人視聴率」に変わりました。さらに、放映後7日までのタイムシフト視聴も反映されることになりました。この結果、タイムシフト視聴がそれなりの数字を持っているドラマなどはより正しく評価されることになりました。

この、「個人」の「タイムシフト視聴」を含めたテレビの見方について、インテージシングルソースパネル(i-SSP)を利用して、2018年春ドラマにおける視聴状況から見てみましょう。

接触率が安定してくる各ドラマの3話目を対象に、ランキングを出してみました(図表1)。ドラマの放送初期は「お試し視聴」も多く、話題性で数字をとりやすい傾向がありますが、3話目くらいになると「継続する/しない」がシビアに分かれてくることから、コンテンツの真の評価が浮き上がってきます。

【図表1】

リアルタイム、タイムシフトを統合した総合ランキング1位は「ブラックペアン(TBS)」。リアルタイムとタイムシフトともに1位であり、さらには、タイムシフトのスコアの方が上回っていました。このような番組は視聴者に「見逃せない番組」というイメージが形成されている番組に多く、最終回まで一定数の視聴者を維持する傾向があります。また、「コンフィデンスマンJP(フジ)」や「Missデビル(日テレ)」、「モンテ・クリスト伯(フジ)」のように総合ランキングでみるとリアルタイムランキングの順位を上回るものもあり、リアルタイムだけでは評価しきれない価値を持っていることがわかります。

タイムシフトが、新しい番組価値を照らし出している、と言えそうです。

タイムシフトはTVCMの『敵』?「CM飛ばし」の実態
次にインテージの「Media Gauge TV」というスマートTVログを用いてタイムシフト視聴の実態を詳しく見てみます。スマートTVログとはネットに接続されたテレビの操作履歴データのことで、チャンネル選択などの行動を秒単位で把握することが可能です。さらには、ネットに接続された録画機のデータも収集しており、再生はもちろん、早見再生(倍速再生)やCMスキップなど詳細な操作履歴の分析ができるため、広告主の関心の高い「CM飛ばし」などの視聴実態を浮き彫りにすることも可能です。

例えば図表2は2017年11月に放送されたあるドラマを「録画番組再生マップ」として視覚化したものです。縦軸は操作率、横軸は番組の経過時間軸を表していて、「どの時点でどのような操作が何%の録画機でされているのか」がわかります。また、赤く塗られた時間帯は「CM時間」を表していて、CM時間帯に再生している録画機は概ね2~3割であることがわかります。逆に、CM時間帯に6割程度の録画機は文字通り「スキップ=CM飛ばし」されている状態です。

【図表2】

同様に、テレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」のとある放送回のデータを見てみましょう(図表3)。上述の図表2とは全く違う形になっています。

【図表3】

多くのビジネスマンの情報源として愛されているこの番組は、音声が聞き取れる状態で早回しで再生される「早見再生」が多用されていることがわかります。「時短で。でも大切な情報は逃したくない」そんなニーズがこうした視聴形態を生んだと考えられます。CM時間帯も早見再生を含め、半数近くが視聴しており、完全にスキップしていた先ほどのドラマとは大きな違いが浮かび上がってきます。

この「テレビの見方」からは、「早見再生だと普通に聞こえる、『早見再生を逆手に取ったクリエイティブ』」など、クリエイティブ開発のアイディアも浮かび上がってくるのではないでしょうか。

子供向けのアニメなどの場合、TVCMそのものが番組コンテンツを模したしつらえとなっており、CMがほとんどスキップされないという分析結果もあります。タイムシフト視聴だからといって、必ずしも「CM飛ばし」されるわけではないのです。

このような実態を受けて、今後はタイムシフトの再生状況を前提とした番組作りやTVCM作りがなされることが期待されます。

新しい視点はだれを幸せにするのか?
「世帯視聴から個人視聴へ」という潮流は、広告主に新しい分析視点を整備する必要性を喚起しています。その結果、呼応するサービスも次々と生まれてきています。

詳細な属性設定はもとより、実際の商品購入やサービス利用状況、生活意識・価値観を加味したターゲット設定など、リッチな付帯情報を駆使して視聴者像を分析するというサービスもその一つです。

「生活者360°理解」を実現するインテージのデータベースを用い、特定番組あるいは特定時間帯の視聴者像を詳細にプロファイリングしたアウトプットが図表4となります。

【図表4】

車という商材の選び方からその背景にある価値観、好みの世界観までが詳細に描かれています。

このように詳細なプロファイリング分析を行うことは「届けたい人にメッセージは届いているのか?」を追求することであり、その活動は「必要な人に必要な情報が届く」ことにつながり、最終的には広告主と生活者に幸せな関係をもたらすことへとつながります。

広告取引指標の個人視聴への切り替えは、番組評価のみならず、テレビ局の「番組作り」をも変化させます。「だれに向かって」をより意識した番組作りは、視聴者(=生活者)にとっても観たいコンテンツが増える可能性をはらんだ、うれしい変化であるはずです。その変化はテレビ局や番組のファン層を育成するでしょう。

また、タイムシフト視聴を含んだ番組評価によって、テレビ局にとって正しい「番組の価値」が顕在化します。それは、スポンサーに対しての新しい価値証明につながります。

テレビ視聴の実態把握における新しい視点はテレビ局、広告主、そして、生活者と、三方を幸せにするチカラがあります。

マーケティングのデジタル化が「個」への対応を急がせています。その潮流はデジタル施策に端を発し、テレビをはじめとしたさまざまな効果計測、プランニングにも及んでいます。「個」への対応は「新しい視点」を求めています。テレビは個人視聴率になり、デジタルとの統一指標開発も始まっています。

他方では、タイムシフト、Netflixなどの動画コンテンツの充実、ロケーションフリーの持ち出し再生など、電通の奥律哉氏が提唱する「一周まわってテレビ※」という「テレビ」や「テレビを取り巻く場」の新しい潮流も動き出しています。

新しい「テレビの見方」を捉え、価値を計測するフレームの開発・整備を急ぐことが求められています。

※ NEWS MEDIA 2017.7号 「一周まわってテレビ」論から“これからのテレビ”を考える 電通 奥律哉
http://www.newww-media.co.jp/backnumber/201707/201707p53.pdf

インテージのオウンドメディア「Intage知る gallery」内での記事では、ここに掲載しきれなかった、スマホでのテレビ視聴実態データもご紹介しています。あわせてご参照ください。
「テレビのチカラの「新しい測り方」はだれを幸せにするのか?」 https://www.intage.co.jp/gallery/media-2/

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本レポートに使用した当社調査データ
i-SSP®(インテージシングルソースパネル®)https://www.intage.co.jp/service/platform/issp/
当社の主力サービスであるSCI(全国消費者パネル調査)を基盤に、同一対象者から新たにパソコン・スマートフォンからのウェブサイト閲覧やテレビ視聴情報に関するデータを収集するものです。当データにより、パソコン・スマートフォン・テレビそれぞれの利用傾向や接触率はもちろん、同一対象者から収集している購買データとあわせて分析することで、消費行動と情報接触の関係性や、広告の効果を明らかにすることが可能となります。また、調査対象者に別途アンケート調査を実施することにより、意識・価値観や耐久財・サービス財の購買状況を聴取し、あわせて分析することも可能です。

Media Gauge TV https://www.intage.co.jp/service/platform/mediagauge-tv/
日本全国を調査対象に、月あたり61万台のスマートテレビと58万台の録画機から収集された視聴ログデータです。都道府県ごとのエリアマーケティングや、テレビCMのプランニングやバイイングにご活用いただけます。
2018年5月、新たに日々の時間帯別、番組別の接触率が確認できる【日報】機能を搭載した「ASP Liteプラン」をリリースしました。
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【株式会社インテージ】 https://www.intage.co.jp/
株式会社インテージ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石塚 純晃)は、「Create Consumer-centric Values ~お客様企業のマーケティングに寄り添い、共に生活者の幸せを実現する」を事業ビジョンとして掲げ、様々な業界のお客様企業のマーケティングに寄り添うパートナーとして、ともに生活者の幸せに貢献することを目指します。生活者の暮らしや想いを理解するための情報基盤をもって、お客様企業が保有するデータをアクティベーション(活用価値を拡張)することで、生活者視点に立ったマーケティングの実現を支援してまいります。

【報道機関からのお問い合わせ先】 
■株式会社インテージ 広報担当:西澤(にしざわ) 
TEL: 03-5294-6000 
サイト「お問い合わせフォーム」 https://www.intage.co.jp/contact/

本分析内容関するお問い合わせ
■株式会社インテージ 
DCG・サービス事業本部  リサーチ&コミュニケーション1部
担当:田中(たなか)
TEL: 03-5294-8338 

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種類
調査レポート
ビジネスカテゴリ
マーケティング・リサーチ
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URL
http://www.intageholdings.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都 千代田区神田練塀町3番地 インテージ秋葉原ビル
電話番号
03-5294-7411
代表者名
石塚 純晃
上場
東証1部
資本金
16億8140万円
設立
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