【プレスリリース】サイクロン・パム ツバルへも緊急支援物資を輸送
日本ユニセフ協会、サイクロン被災地支援に10万米ドルを拠出
※本信は、ユニセフ本部の発信情報を元に、日本ユニセフ協会が作成・配信しています。
※原文は http://www.unicef.org/media/media_81304.html でご覧いただけます。
※画像・映像は、http://uni.cf/1Eh6Z8J よりダウンロードいただけます。
【2015年3月18日 スヴァ(フィジー)発】
人口およそ1万1,000人、9つの島から成る島国ツバルは、大型サイクロン・パムが引き
起こした高潮により大きな被害を受け、非常事態を宣言しました。ユニセフは、ツバル
への緊急支援物資の輸送を開始しています。
被災後の最初の報告によると、ツバルでは、ヌイ島を中心に、サイクロンによる高潮に
よって家々が浸水したり、建物の土台が損傷したりしたほか、食糧の水没や、家畜の
死亡などの被害が出ています。特に被害の大きかった島々では、貯水タンクが破壊され、
水の確保に深刻な影響が出ています。診療所や商店も被災したため、備蓄されていた
物資にも被害が出ています。
ユニセフ太平洋事務所代表のカレン・アーレンは、「調査によると、ツバル北部の
島々では、42%の家庭が高潮による洪水で被害を受けています。ユニセフの緊急支援
物資は、緊急のニーズに対応し、今後数日の間、被災者の健康を守るためのものです」
と話します。
1万人分の医薬品や医療器具を含む基礎保健キット、子どもたちを下痢、寄生虫、
腸チフスなどから守るための浄水剤、子どもたちの病気への免疫を高めるビタミンAなど、
子どもたちの命を守り成長を支えるユニセフの支援物資は、フィジーから空輸され、
本日19日にツバルに到着する予定です。
最も大きな被害を受けたバヌアツへの支援に焦点を当てつつ、ユニセフは、被害を
受けた周辺の国々への支援も継続していきます。現在、89人のユニセフ職員が、
フィジー、バヌアツ、キリバス、ソロモン諸島、ツバルで活動を展開しており、
さらに追加の人員がこの緊急事態に対応するために現場に向かっています。
* * *
ユニセフは、サイクロン・パムの被災地への支援のため緊急に必要な資金として、
300万米ドルの支援を国際社会に訴えています。日本ユニセフ協会は、本日、ユニセフ
の迅速な緊急支援活動を支える資金として、10万米ドルの拠出を行いました。
* * *
■被災地状況速報(3/18時点)
・バヌアツの被災者数:17万1,000人、そのうち子どもは8万2,000人
・避難所の数:48カ所
・避難者数:3,370人
・家が破壊された数千人が、親類や友人宅に身を寄せている
・避難所として使用されている学校、34校
ユニセフは当面の緊急支援に必要な300万米ドル*の支援を国際社会に要請
*被害状況に応じて更新されます
■ ユニセフの活動 更新情報 ■
【教育】
教育分野は、幼稚園児~中学生まで、5万7,000人を対象に支援を開始。学校の被災状況
調査と並行して、学校再開のためのテント、学用品キット、レクリエーションキット、
幼稚園キットなどの追加物資の輸送準備を進めています。タンナ島では、通信網や
交通網が遮断されている中、スタッフが教員とともに徒歩で島中の学校を周り、
ほとんどの学校が壊滅的な被害を受け、残っているわずかな校舎は、避難所として使用
されていることを確認しました。
【保健・栄養】
バヌアツ保健省から派遣された看護師による6つの予防接種チームが、ポートビラを
中心にはしかの予防接種活動を開始。予防接種と並行して、被災したコミュニティの
調査や蚊帳の配布なども担っています。すでに5歳未満児1,750人に予防接種を実施。
さらに、6カ月~5歳までの子ども1万500人に、はしかワクチンやビタミンA、駆虫薬
などを配布する予定です。
【水と衛生】
給水システムのための電力が戻らないことや水源が汚染されたことなどから、バヌアツ
のシェファ州とタフェア州では、人口の6割が安全な水を手に入れられない状況である
と推定されており、食糧とともに緊急の課題となっています。ユニセフは政府や
パートナー団体に、発電機や燃料、給水車などの提供をしていきます。
ユニセフはまた、タンナ州政府に対し、2,000世帯分の衛生物資を提供し、追加の物資
発送の準備が進められています。
【子どもの保護】
ユニセフは、国家災害管理局とともに避難所の状況の調査を実施中。避難所の状況調査
と並行して、親と離れ離れになった子どもや特別な保護を必要としている子どもが
いないかなどの確認を進めています。また子どもたちの心のケアのニーズに対応する
ための人材育成や、トラウマを抱える若者や保護者たちのための資材の開発を計画
しています。
* * *
現在、東アジア・太平洋諸国地域事務所(バンコク)の緊急支援専門官である日本人
職員が1人、バヌアツで支援活動にあたっています。
同職員への取材のご希望は、日本ユニセフ協会広報室までお問い合わせください。
・ご参考:ユニセフ東アジア・太平洋地域事務所ブログ
http://unicefeapro.blogspot.jp/2015/03/super-cyclone-pam-rebuilding-process.html
「被災地域が広範囲に点在し、通信も絶たれているため、非常に困難な中で支援活動を
進めています」(ユニセフ日本人職員)
* * *
日本ユニセフ協会は、バヌアツのサイクロン被害に対応するユニセフの活動を支える
緊急募金を受け付けています。報道関係の皆様におかれましては、ユニセフ『自然災害
緊急募金』の告知にご協力いただけますよう、お願いいたします。
■□ 自然災害緊急募金 □■
郵便局(ゆうちょ銀行) 振替口座:00190-5-31000
口座名義:公益財団法人 日本ユニセフ協会
*通信欄に「自然災害緊急募金」と明記願います。
*窓口での振り込みの場合は、送金手数料が免除されます。
*公益財団法人 日本ユニセフ協会への寄付金には、特定公益増進法人への寄付として、
所得税、相続税、法人税の税制上の優遇措置があります。また一部の自治体では、
個人住民税の寄付金控除の対象となります。
■お問い合わせ
(公財)日本ユニセフ協会 広報室
TEL:03-5789-2016 FAX : 03-5789-2036 jcuinfo@unicef.or.jp
または
Rose Foley, ユニセフ・ニューヨーク tel: +1 212 303 7987, rfoley@unicef.org
Andrew Brown, ユニセフ・バンコク tel: +66 2 356 9407, abrown@unicef.org
Donna Hoerder, ユニセフ・スヴァ(フィジー)tel: +679 3236 100,
dhoerder@unicef.org
■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進
するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、
その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子ども
たちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのため
に活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの
任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会の
ひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動
の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
すべての画像