南スーダン 3週間で子ども129人殺害 ユニセフ事務局長 声明 【プレスリリース】
※本信は、ユニセフ本部の発信情報を元に、日本ユニセフ協会が作成・配信しています。
※原文は http://www.unicef.org/media/media_82319.html でご覧いただけます。
【2015年6月17日 ニューヨーク発】
南スーダンにおいて残忍さを増す子どもたちへの暴力行為に対し、ユニセフ(国連児童基金)のアンソニー・レーク事務局長は強い懸念を示し、以下の声明を発表しました。
「南スーダンでの子どもたちに対する暴力は、かつてないほど残忍性が高まっています。激化する暴力の詳細はあまりにひどく、言語に絶するものです。しかし、我々は声を上げ、現実を伝えなければなりません。
ユニティ州では、5月のわずか3週間の間に、129人の子どもが殺されました。生存者の証言によると、男の子たちが性器を切り取られ失血死するまで放置されていた、わずか8歳の女の子が集団レイプされて殺された、子どもたちは互いに縛りつけられた状態で喉を切られた、燃える建物の中に投げ込まれた子どもたちもいた・・・と報告されています。
また非常に多くの子どもたちが、敵対する武装グループの双方によって、強引に徴用されています。およそ1万3,000人の子どもが、強制的に武力紛争に参加させられているとみられます。暴力によって自身が苦しめられただけでなく、暴力によって他者を苦しめた経験が、子どもたちの心身にどれだけの影響を及ぼすか、想像してください。
人道と良識の名のもとに、罪なき子どもたちへの暴力を止めねばなりません」
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■南スーダン概況
- 2011年の独立後も政情不安が続いていた南スーダンでは、2013年12月15日、武力衝突が発生。その後も続く紛争により、子どもたちは自宅や学校、生まれ育ったコミュニティを追われ、暴力や栄養不良、病気の危険に晒されている。
- 国内避難を続ける子ども:80万人以上 / 国外で避難生活を送る子ども:34万4,000人以上。
- 1万3,000人以上の子どもたちが、武力衝突を引き起こしている両陣営に徴用されているとみられる。
- 武装勢力と政府との間の和平協定により、今年1月から段階的に子どもの解放が進み、1,757人が解放された。
- ユニセフは、解放された子どもたちの家族の居場所を追跡し、再会を進める支援のほか、子どもたちに食糧や避難場所、衣類の提供のほか、基礎的な保健ケア、カウンセリング、心のケアを実施している。
- 紛争の長期化により、推定22万9,000人以上の子どもたちが重度の急性栄養不良に陥っている。
- 戦闘地域にある学校の70%は機能しておらず、40万人の子どもたちが教育を受けられていない。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(http://www.unicef.or.jp/)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (http://www.unicef.or.jp/)
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