関東学院大学とベネッセグループが共同研究を実施~大学で学生が成長するために何が必要なのか?~
日本の大学教育は、ディプロマポリシーに基づく学修成果の評価、アドミッションポリシーに基づく多角的な選抜方法の工夫、カリキュラムポリシーに基づく授業・カリキュラムの改善など、様々な改革課題に直面しています。学生の成長や学修の成果をどのように可視化し、教育の質向上につなげていくのか、多くの大学で試行錯誤が行われています。
今回の共同研究は、学生の成長や学修成果を可視化するプロセスを通じて、大学における教育の質向上を目指すことを目的にしています。FD(※)活動の再定義と全学的な教育の質向上に取り組む関東学院大学、学びと成長に関する調査研究を行ってきたベネッセ教育総合研究所、年間20万人の大学生が受検するアセスメントの実施・分析実績を有するベネッセ i-キャリアの知見を持ち寄り、新しい実践を作り出すことを目指します。学生がどのような学修体験や行動様式を持っているかを調査し、成長の要因とGood Practiceを抽出・分析し、その知見を授業・カリキュラムの質向上へとつなげます。
共同研究で得られた成果は、わが国の高等教育機関における教育の質向上のために広く情報提供を行う予定です。
※ FD(Faculty Development)とは、教員が授業内容・方法を改善し向上させるための組織的な取組の総称。具体的な例としては、教員相互の授業参観の実施、授業方法についての研究会の開催、新任教員のための研修会の開催などを挙げることができる。(出典:中央教育審議会「我が国の高等教育の将来像」答申) |
共同研究の概要は、以下のとおりです。
①共同研究の目的・内容
学生へのインタビュー調査、アセスメントテスト、授業内のミニレポートなどの多面的な評価をもとに、学生の成長過程を明らかにします。加えて、入学後の早い段階で学生の学びへの意欲を高め、成長を促すためには、どのような支援や環境が必要なのかを検討します。その結果をもとに、「学生を成長軌道に乗せる多様な『仕掛け』を授業・カリキュラムの中に埋め込むための提言と、実践のプロトタイプ開発を行います。
②研究成果のイメージ
・成長の要因分析
・Good Practice事例集
・学習と成長のプロセスを可視化するアセスメント指標の体系化・構造化
・カリキュラム・各種施策への提言
・FD研修(体系的な初任者研修プログラムの構築など)
③研究成果の公表
本研究の成果は、ウェブページ等を通じて公表するとともに、学会、研究会を通じて、広く内外に情報提供する予定です。研究成果の取りまとめは、2017年3月頃を予定しています。
④プロジェクト・メンバー(◎は代表者)
<関東学院大学>
◎奥 聡一郎(高等教育研究・開発センター長)
杉原 亨(高等教育研究・開発センター 専任講師)
奈良 堂史(高等教育研究・開発センター 専任講師)
山田 昭子(高等教育研究・開発センター 研究員)
<ベネッセ教育総合研究所>
◎谷山 和成(ベネッセ教育総合研究所 所長)
佐藤 昭宏(高等教育研究室 室長)
岡田 佐織(高等教育研究室 研究員)
<ベネッセi-キャリア>
◎竹内 健一(教育事業本部 本部長)
影山 裕介(教育事業本部 東日本営業部 グループリーダー)
松尾 洋希(教育事業本部 東日本営業部)
⑤アセスメントテストの概要
株式会社 ベネッセ i-キャリアが提供するアセスメントテストです(年間受検者数:約20万5千人)。
「大学生基礎力レポートⅠ」(新入生向け)、「大学生基礎力レポートⅡ」(上級学年向け)があります。
実施時間:約90分(マークシート式)
結果返却時期:実施後約2週間
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