東日本大震災緊急・復興支援から学ぶ 「お父さん支援」の重要性 8/22(土)セミナー開催

2011年3月11日に発生した東日本大震災。公益財団法人日本ユニセフ協会(東京都港区・赤松良子会長)は、国連児童基金(UNICEF・本部=ニューヨーク)の全面的な協力を受け、発災直後から、飲料水や肌着、栄養補助食品などの支援物資の提供をはじめ、保健、栄養、教育の分野で緊急支援活動に取り組みました。また、その一方で、ユニセフが全世界で展開する支援の大きな柱の一つである“子どもの保護”の観点から、震災によって保護者を失った子どもたち、なかでも、支援対象として比較的焦点が当てられることがなかった、母親を失い父子のみとなった家庭の子どもたちへの支援に取り組んできました。 

岩手・宮城・福島の3県で、震災によって父母いずれかをなくし、遺児となった子どもの数は1,514人(厚生労働省発表 2014年3月1日現在)。この約半数が、母親を亡くした子どもたちです。 

「イクメン」という言葉に代表されるように、お父さんによる子育ては、今や、それほど特別なことではなくなりました。しかし、家庭や保育園、幼稚園、そして学校等、実際の子育ての現場の主役は女性が中心。特に、東日本大震災で被災した多くの地域では、「イクメン」は、まだテレビや雑誌、インターネットの世界の話でしかなかったというのが現実です。 

東日本大震災の被災地に限らず、全国的に父子家庭支援や男性を対象にした子育て支援策や制度の整備が遅れてきたため、子育てに関する支援や援助の現場でも、母親だけが、その支援の対象として捉えられる傾向にあるのが実情です。東日本大震災はこうした状況の中で発生しました。そして、多種多様な支援が寄せられる中でも、突然、子育ての主役となった“お父さん”を支える活動は限られていました。 

当協会は、2011年7月、NPO法人新座子育てネットワークと共同し、2011年7月、「東日本大震災 父子家庭+父親支援プロジェクト」をスタート。福島、宮城、岩手各県で、子ども支援やひとり親支援、子育て支援に関わる専門家やボランティアの方々約500名に、「お父さん支援員」として必要な知識や技術を身に付けていただく研修機会を提供。お父さん方が、研修受講者に子育ての悩み等を気軽に相談できる「パパステーション」を3県107カ所に設置し、その活動をサポートしました。 

8月22日(土)のセミナーでは、本年3月末まで実施した「東日本大震災 父子家庭+父親支援プロジェクト」の企画・運営・推進・評価に関わった専門家が、本プロジェクトを通じて得た知見を参加者のみなさまと共有。今後の日本の「父子家庭+父親支援」支援の在り方を考えてまいります。  

 

                      ユニセフ東日本大震災被災地父子家庭支援プロジェクトから学ぶ
                              地域子育て支援拠点における父親支援の重要性

主催: 公益財団法人 日本ユニセフ協会
          NPO法人子育てひろば全国連絡協議会
          NPO法人新座子育てネットワーク
開催日時: 2015年8月22日(土)10:30~16:00 (10時受付開始)
会場:ユニセフハウス 2F会議室 (東京都港区高輪4-6-12)

プログラム:       
■ユニセフ「東日本大震災父子家庭+父親支援」から考える父親支援
■「ある日突然、父子家庭となって…」被災父子家庭のお父さんの声
■地域子育て支援拠点の父親支援力の重要性
■災害への備え「子育てひろばのための災害対策ガイド~備えの123」
■避難所での子どもの居場所づくり「子どもにやさしい空間」
■震災を経験した拠点の父親支援
■父親支援の動向と拠点の父親支援力について
■拠点のための父親支援の基礎講座
■父親支援力を高めるワーク/お母さんから始める父親支援/カナダに学ぶDad Central MDM Train-the-Trainer Workshop
■父親の子育てを支援できる拠点となるために

登壇者:
日本ユニセフ協会 小野道子
北九州市立大学 恒吉紀寿
マザー・ウイング 出雲洋一
子育てひろば全国連絡協議会 釘町千明
新座子育てネットワーク 坂本純子

対象・定員:子育て支援センターやつどいの広場、子育てひろば、児童館で、地域子育て支援に取り組んでいる方 先着50名 

参加申し込み方法: 子育てひろば全国連絡協議会ホームページより
http://kosodatehiroba.com

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間としてユニセフ(国連児童基金-UNICEF)を代表する唯一の組織として、ユニセフ活動の広報、政策提言(アドボカシー)、募金活動を担っています。
ホームページ:http://www.unicef.or.jp/

■日本ユニセフ協会による東日本大震災支援活動について
日本ユニセフ協会は、ユニセフ本部や被災地の団体や自治体、企業などの協力を得て、震災発生直後から支援活動を展開。学校や保健サービスの再開などの緊急支援活動や児童福祉施設再建支援などを実施しました。現在は、「心理社会的ケア支援(心のケア)」、「子どもの保護支援」、および「子ども参画による復興計画づくり支援」の3分野を中心に活動を継続しています。
日本ユニセフ協会東日本大震災緊急・復興支援特設ウェブサイト 
http://www.unicef.or.jp/kinkyu/japan/2011.htm


 

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会社概要

公益財団法人日本ユニセフ協会

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URL
http://www.unicef.or.jp
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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設立
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