イエメン紛争 教師と子どもたちが空爆の犠牲に ユニセフ事務局長声明 【プレスリリース】
献身的な活動を踏みにじる戦闘を強く非難
※ 本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が翻訳したものです。
※ 原文は、http://www.unicef.org/media/media_82946.htmlでご覧いただけます。
【2015年8月19日 ニューヨーク発】
ユニセフ(国連児童基金)のアンソニー・レーク事務局長は、18日夜のアムランへの空爆により、献身的に活動する教師とその子どもたちが犠牲になったことを受け、以下の声明を発表しました。
「昨夜(18日夜)、サヌアから少し北に位置するアムランの町で教師たちの職場が空爆に遭い、13人の教師とその子ども4人が、イエメンで続く紛争の最も痛ましい犠牲者となってしまいました。そして、子ども一人を含む20人が負傷しました。
教師たちはこの残忍な紛争で学年を修了できなかった何千人もの子どもたちのために、試験の準備をしようと集まっていたところでした。勤務時間後に子どもたちを連れて集まり、戸外で遊ばせたりしながら作業をしているときに、爆弾が投下されたのです。献身的な活動が、一瞬にして、理不尽な流血の惨事となりました。
この恐ろしい攻撃は、人道的な活動を行う人々の貢献と、彼らが働く神聖な場所を守るために定められた「世界人道デー」の前夜に起こりました。アムランへの攻撃は、「世界人道デー」の意味を踏みにじるものです。
イエメンでは今年3月に戦闘が激化して以来、毎日平均8人の子どもが死傷しています。紛争は、いま子どもたちに恐ろしい影響を与えるだけでなく、この国の未来に、長期にわたって暗い影を落とします。ユニセフは、今年末までに180万人の子どもたちが栄養不良の状態に陥る可能性があり、1,500万人以上が基本的な保健ケアさえ受けられず、学校の閉鎖で180万人の子どもたちが教育を中断され、安全な水と衛生施設を利用するのが難しい人は、2,000万人以上に上っていると見積もっています。
直接的な攻撃であろうと、栄養不良や病気であろうと、教育の欠如や恐ろしい体験によるトラウマであろうと、紛争によって子どもたちが犠牲になってよい国や社会などあるはずがありません。イエメンやナイジェリアだけでなく、シリアやスーダン、南スーダン、イラク、ウクライナ、ソマリア、中央アフリカ共和国、また、紛争によって分断されたその他の国々でも、あらゆる世代の子どもたちが犠牲となっています。
この世界人道デーを、自分たちが始めたわけではない残忍な紛争によって命を落とした子どもたち、また、子どもたちのために尽くした人々を悼む最後の日としなければなりません」
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■報告書『イエメン:脅威に晒される子ども時代(原題:Yemen: Childhood Under Threat)』
http://j.mp/1Lk8R9E にてダウンロード頂けます(英語)
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