シリア危機 ユニセフとEUが連携強化 200万人以上に安全な教育環境を 【プレスリリース】
シリア、トルコ、レバノンで
※ 本信は、ユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。
※ 原文は、http://www.unicef.org/media/media_85696.htmlからご覧いただけます。
※ シリア関連の画像・動画は、 http://uni.cf/1HhTwjd からダウンロードいただけます。
【2015年10月1日 ニューヨーク/ブリュッセル(ベルギー)発】
ユニセフ(国連児童基金)とEU(欧州連合)は1日、シリア紛争によって厳しい生活を強いられている200万人以上の子どもたちに安全な教育環境を提供する支援をしていくことで合意しました。
6,200万ユーロ(6,900万米ドル)の資金援助によって、シリア、レバノン、トルコで暮らす子どもたちが、安全な環境下で自らの力を伸ばすための教育を受けることができるよう、ユニセフとEUが支援している取り組みをさらに拡大することができます。
シリアの教育危機は、甚大な規模で起こっています。シリア内外で270万人もの子どもたちが学校にいくことができず、シリア国内の学校の4分の1は使用できない状況です。5万2,500人の教員が職を離れ、教育インフラの損失は7億米ドル近くにもおよぶと見積もられています。
周辺国の特にトルコとレバノンでは、学齢期の子どもの半数が学校に通えず、学校自体も過密状態で設備が足りていません。
「ニーズは膨大です。EUはこれまでもシリア危機に対する国際支援の第一線で活動してきており、ユニセフや対象国政府との協力のもと、特に教育分野に注力しています」と欧州委員会欧州近隣政策・拡大交渉担当委員のヨハネス・ハーン氏は述べました。
ユニセフとEUは、760万人ものシリアの子どもたちが人道支援を必要とする状態で、この国の子どもたちが失われた世代となる危険があると警鐘を鳴らしました。
「失われた世代にしないために」イニシアチブのような取り組みは、インターネットを通じた教育や自己学習などを通じて、最も厳しい状況にある多くの子どもたちに学ぶ機会を提供しています。
「今回の資金援助は、シリアの子どもたちが平穏な日常を取り戻し、よりよい将来への展望を持てるよう後押しするものです。しかし、これらの取り組みをもってしても、まだこの地域の多くの子どもが教育から取り残されています。すべてのパートナー団体が力を合わせ、子どもたちの教育の機会を奪っている障壁を取り除く努力をしなければなりません。EUは、今後もユニセフとの力強いパートナーシップを通じて教育への支援を続けていきます」(ハーン氏)
「EUとのパートナーシップは、シリアの子どもたちへの大規模な支援を可能にします。シリアの子どもたちが勉強を続けることが非常に重要であることに、疑いの余地はありません。子どもたちの人生だけでなく、この国や地域の未来が危機に瀕しているのですから」とユニセフ事務局次長のギータ・ラオ・グプタは話しました。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(http://www.unicef.org/)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (http://www.unicef.or.jp/)
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