シエラレオネがエボラ終息宣言 影響を受けた子ども 1万1,500人以上 【プレスリリース】
ユニセフ、支援を呼びかけ
※本信は、ユニセフ・シエラレオネ事務所の情報をもとに日本ユニセフ協会が作成・配信しています。
※原文はhttp://www.unicef.org/media/media_86088.htmlからご覧ただけます。
【2015年11月7日 フリータウン(シエラレオネ)発】
ユニセフ(国連児童基金)は、WHO(世界保健機関)がシエラレオネのエボラ出血熱流行に終息宣言を出したことを受け、18カ月間の大規模なエボラ対策による大いなる勝利であると歓迎しました。一方で、今後起こりうる再流行に備え、強化中の監視体制を継続するとともに、復興に向けエボラ流行の影響を受けた人々への支援を一層強化しなければならない、と述べています。
「前例のない今回の危機は、直接的な感染や死、あるいは隔離や学校閉鎖、景気下降などの影響を引き起こし、子どもたちに深く悲しい衝撃を与えました」と、ユニセフ・シエラレオネ事務所代表ジョフ・ウィフィンは述べます。
「今後数カ月にわたる子どもたちへの投資は、今回のエボラ流行が将来の世代へ及ぼす長期的な影響を軽減することになります。したがって、ユニセフは活動規模を縮小することはできません。コミュニティと協働し、保健制度や他の基礎サービスを強化して、生存者やエボラ孤児を含む影響を受けた家族が忘れ去られないように取り組まなくてはならないのです」
エボラが流行している間、ユニセフは医療機器の供給や保健員が着用する防護服50万着以上の提供など、重要な役割を果たしてきました。2014年には、病床数を急速に増加させるため、エボラの地域ケアセンターを各地のコミュニティに設置し、エボラの影響を受けた子どもたちをケアするための施設も設立しました。そして、ラジオや携帯電話メール、ポスター、個別訪問を通じて啓発活動を行い、コミュニティレベルで安全確保のための情報を広めました。
またユニセフは政府を支援し、エボラによって閉鎖されていた学校の再開や大規模な予防接種キャンペーンの再開、そして、エボラによって影響を受けた子どもや学校に通えていない子ども、エボラ流行中に妊娠した女の子など、脆弱な立場に置かれている子どもたちを支援するプログラムの立ち上げに、重要な役割を果たしました。また今月には、シエラレオネ全土の保健施設を強化するため、ユニセフが支援する16の建設プロジェクトが開始される見込みです。
シエラレオネでは1万1,500人以上の子どもたちがエボラの影響を受けており、エボラへの感染や隔離、あるいは、エボラで親を失った経験をしています。そして少なくとも児童180万人が、学校が再開されるまでに8カ月間も待たなければなりませんでした。
「エボラ終息を達成したことで、シエラレオネは大きな安堵感に包まれています。しかし隣国のギニアではまだ終息しておらず、エボラによる感染がゼロになるまでは、特にカンビアのようなギニアとの国境付近では警戒を緩めず、引き続き厳戒態勢で臨まなければなりません。隣国リベリアでも、エボラ終息宣言後に再び感染が報告されましたから」(ウィフィン代表)
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ユニセフ・シエラレオネ事務所のジョフ・ウィフィン代表がエボラ終息宣言を受けて寄せた寄稿文(日本語翻訳版)はこちらでご覧いただけます。>http://j.mp/1SayHvY
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(http://www.unicef.org/)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (http://www.unicef.or.jp/)
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