ウクライナ東部 子ども70万人が極寒の脅威に 【プレスリリース】

紛争の影響で 暖房システム停止の恐れ

幼稚園に向かう、ドネツク州の子どもたち。© UNICEF_UKRA2015-00008_Filippov

 

※ 本信は、ユニセフ本部の発信情報をもとに日本ユニセフ協会が作成・配信しています。
※ 原文はhttp://www.unicef.org/ukraine/media_28424.htmlでご覧いただけます。

【2015年11月13日ジュネーブ/キエフ(ウクライナ)発】
ユニセフ(国連児童基金)は、ウクライナの紛争地域において、水供給インフラが直ちに修繕されなければ、およそ70万人の子どもたちとさらに多くの人々が危機に晒されると警鐘を鳴らしています。

ドネツク州東部とルハンスク州の集中暖房システムは水を必要としますが、紛争による水道パイプラインやインフラの破損、破壊された複数の橋の瓦礫によって、水供給が妨げられています。これにより水が凍結する可能性が高まっており、水道システムの停止につながる恐れが生じています。停止した場合、水や暖房、電気供給に影響が出て、子どももおとなも、極度の寒さのなかで暖房なしの生活を送らなくてはなりません。

「数カ月にわたる冬の間、最も苦境に立たされる子どもたちを守るために、可能なことはすべてする必要があります」とユニセフ・ウクライナ事務所のジオバンナ・ バルベリス代表は述べ、「破損している水道インフラを修繕するために、それらの地域の人道アクセスを確保しなくてはなりません。この季節に暖房なしで暮らすというのは、それがたった1世帯であっても、想像を絶します」と加えました。

過去には、ウクライナで集中暖房システムが機能不全に陥った事例があります。2006年、ルハンスク州のコムナルスクの町で、集中暖房システムの設備が凍結により破損し、人口12万人の住民の多くが避難をする事態となりました。
 

2014年6月の攻撃で破壊されたドネツク州にある橋。水道パイプラインやインフラも大きな被害を受けた。© UNICEF_UKRA2015-00002_Filippov

 

「私たちはドネツク州とルハンスク州の破損している水道インフラ設備を修繕する必要があります。インフラの破損による暖房設備と飲料水の欠如で、人々の生活が危機に晒されてしまうだけではありません。どんなシステムであれ一度停止してしまうと、再び始動させるには莫大な時間と費用がかかってしまうのです」と、ユニセフ・ウクライナ事務所の水と衛生部門部長、ウイリアム・フェロウズは述べます。

水道システムを止めないために、関係当局や人道支援組織のスタッフが懸命に働いてはいるものの、地雷や爆発性戦争残存物、不発弾の存在が、安全な修繕への努力に深刻な影響を及ぼしています。

ドネツク州内の政府支配下にない地域へのアクセスは未だ限られている上に、これらの地域で暮らす人々への社会サービスや福祉に対するウクライナ政府の歳出削減は、家族や設備使用に悪影響を及ぼすとみられています。

もし集中暖房システムが停止すれば、代替として電気暖房機や石炭ストーブが用いられます。しかし、何十万人もが追加の電力を必要とすれば、既に水供給不足の影響を受けている発電システムに一斉に負荷がかかってしまい、電力系統の過負荷につながる恐れがあります。そうなると、学校や幼稚園、養護施設、医療施設は、運営維持のための必死の努力を強いられてしまいます。

ユニセフは子どもたちの命を守る物資の提供や不発弾の除去、上下水道や暖房システムを維持するためのインフラ修繕の目的のため、ウクライナ東部の政府支配下にない地域において、安全な人道アクセスが確保されるよう求めています。

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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(http://www.unicef.org/
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

 ■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (http://www.unicef.or.jp/
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