欧州難民危機 氷点下の寒さに襲われる子どもたち 【プレスリリース】

難民・移民の3分の1以上が子ども 子どものための越冬支援の拡大を

一時受け入れ所のテントの外で、毛布にくるまるシリア難民の女の子。(マケドニア)© UNICEF_UN03023_Gilbertson VII Photo

 

※ 本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。
※ 原文は、http://www.unicef.org/media/media_89845.html からご覧いただけます。

【2016年1月19日 ジュネーブ発】
南東部ヨーロッパの厳しい冬の只中に到着した子どもたちは、身体的にも疲れ果て、おびえ、困窮し、医療支援を必要とする子どもも少なくないと、ユニセフ(国連児童基金)は警鐘を鳴らしました。

移動を続ける子どもたちの多くは十分な衣類を持たず、年齢に応じた十分な栄養を摂ることができていません。このところの氷点下の気温や降雪は、そうした子どもたちの健康状態に打撃を与えています。避難施設の不足に加え、受け入れセンターの一部や移動に用いるバス、列車にも十分な暖房設備がないことで、子どもたちの健康状態は悪化し続けています。
 

越冬用一時受け入れ所に向かう、ダマスカス(シリア)からドイツに向かう5歳の女の子と母親。(クロアチア)© UNICEF_UN07713_Kljajo

 

難民や移民の中に子どもが占める割合は増え続け、現在3分の1以上に上っていることから、ユニセフは事態は急を要すると伝えています。各国内の情報では、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国(以下、マケドニア)では、昨年9月には23%だった子どもの割合が12月には37%になり、セルビアでは同じく9月の27%から12月には36%に増加しています。12月にセルビアでユニセフが設置している「子どもにやさしい空間」を利用した子どもは、ほとんどが乳幼児や5歳から9歳の幼い子どもたちでした。

2015年、100万人以上の難民や移民が地中海を渡り、ヨーロッパの海岸に到着しました。その4人にひとりに相当する25万3,700人が子どもでした。

ユニセフの欧州難民・移民危機特別調整官のマリー・ピエール・ポワリエは、子どもたちは特に呼吸器系感染症、消化器系疾患、下痢などにかかりやすくなっていると述べています。また、適切な管理がない状況下で赤ちゃんにミルクが与えられていることは、赤ちゃんの健康に深刻な影響を与えかねないとも指摘しています。

人々の移動が広範囲に及んでいることで、厳しい状況にある子どもたちに関する国境を越えた情報共有や子どもたちへの必要な支援の提供が未だ十分ではないと、ユニセフは警告を発しています。

ポワリエはまた、人々の移動が下火になる一方、旅の途上で立ち往生する人々が増えている状況に対応する緊急対応計画を策定するため、ユニセフがパートナー団体や政府と協働していることを明かしました。 
 

 

過去3カ月間にわたって、ユニセフはマケドニア、セルビア、クロアチアに冬用の設備が整った「子どもにやさしい空間」を設置し、パートナー団体と共に8万1,000人の子どもに支援を行いました。さらに、1万8,000人近い乳児が、ユニセフの母子ケアスペースで乳児に特化した支援を受けました。 
 

ユニセフの支援物資配給所で受け取った赤ちゃん用の暖かい服を着せる女性。(クロアチア)© UNICEF_UN07723_Kljajo

 

また先月には、ユニセフは冬用の衣類や毛布、おむつ替えマット、抱っこひもなど1万3,500点を配布しました。クロアチアでは、6,000人の子どもが越冬用の物資を受け取り、マケドニアでも同様の規模で支援物資が配布されました。セルビアでは、8,000人近い子どもたちが、冬の必需品を受け取りました。 

同じ時期に、
・マケドニアでは、1万1,651人の女性(うち、妊婦が803人)が支援を受けました。12月の後半だけで、女性394人と子ども495人が保健サービスが必要と診断され、支援を受けました。
・セルビアでは、2,802人の赤ちゃんが母乳や年齢に適した栄養を摂ることができ、1,508人の母親はカウンセリングや子どもの健康や栄養に関する支援を受けました。
・クロアチアでは、1,200人以上の乳児が母子ケアスペースを利用し、352人の母親が母乳育児の支援を受けました。

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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する36の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国36の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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