「新聞もテレビもネットも見ません」 芥川賞受賞作家・羽田圭介が明かす、29歳のリアル
『未来授業』 8月24日(月)~27日(木)19:52~20:00放送、『未来授業SUNDAY CLASS』8月30日(日)6:30~6:55放送 ※総集編

◆若者もいずれは老人になる。そこにリアルがある。
第153回芥川賞を受賞した「スクラップ・アンド・ビルド」(文藝春秋)は、「早く死にたい」という要介護の祖父と、その願いを叶えようとする失業中の孫。2人の奇妙な攻防戦を描いた作品。
「最近は、色んな論調が二極化している。生か死か、右か左か、というように。介護の問題も、虐げられている『若者』と年金をもらっている『老人』=利益が対立する存在、として語られていることに異和感を感じた。リアルなものは、対立じゃないところにあるんじゃないか」という羽田圭介。
「若者もいずれは老人になる。"年金なんて廃止しろ”と若者が攻撃したとしても、天に向かってツバを吐くようなもの。主人公の延長線上に祖父がいる。そのことをずっと意識して書いていた」と語ります。
◆テレビをとるか?サボテンをとるか?自分に問いかけた
社会問題を内包した作品が多い羽田圭介。意外にも、普段の生活では、新聞もテレビもネットも見ないと言います。テレビは半年前の引っ越しの時に処分したまま。「テレビの後ろに出窓があるんですが、そこにあるサボテンのほうが美しいと思った。テレビとサボテンどっちをとる?と自分に問いかけた」とか。ではどうやって情報を得ているのか?「ラジオだけは聴いている。ラジオ番組だから言うわけじゃなくて(笑)、唯一の情報源です」と意外な私生活を明かします。
◆29歳の結婚観とは?高校3年生17歳の時に、「黒冷水」(河出文庫)で第40回文藝賞受賞してから12年。4回目の候補となって受賞した芥川賞については、「作家デビューして12年。時間がかかりすぎて、やり遂げたという感じはない。ずっと“まだ結婚してないの?そろそろいいんじゃないの?”と言われているみたいな感じだった」と率直に語ります。
恋愛・結婚については「同世代の女性は結婚や出産を考えているので、中途半端な気持ちではつきあえない。結果、さびしい想いをしていますね(笑)。」という。「家庭以外にも生きがいをもって仕事をしている女性が好き。でも両立が難しいですよね。働いている女性が家庭を持てる政策づくりをちゃんとやらないとダメだと思います!」と、介護問題に続く、新たな社会テーマについても熱く語ります。
芥川賞作家・羽田圭介を迎える『未来授業』、放送は、8月24日(月)~27日(木) 19:52から。さらに総集編を『未来授業SUNDAY CLASS』にて8月30日(日)6:30から放送します。どうぞご期待下さい。
《番組概要》
◇タイトル: 『未来授業』 (月~木)19:52~20:00放送)、『未来授業SUNDAY CLASS』 (日6:30~6:55放送)
◇放送局:TOKYO FM
◇内 容:TOKYO FMをはじめとするJFN38局が毎年開催している、大学生を対象としたインタラクティブ型公開授業「FMフェスティバル 未来授業~明日の日本人たちへ」のレギュラー番組。日本が世界に誇る「知のフロントランナー」を講師に迎え、未来の日本人たちへ送るアカデミックな授業をお届けします。
◇提 供:NEC、川口技研
◇ホームページ:http://www.tfm.co.jp/podcasts/future
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