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公益財団法人日本ユニセフ協会
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欧州難民危機 搾取される難民・移民の若者たち「まるで奴隷貿易」【プレスリリース】

公益財団法人日本ユニセフ協会

海を眺める、保護者の同伴なしでイタリアに辿り着いた難民の少年。© UNICEF_UN019996_Gilbertson VII Photo海を眺める、保護者の同伴なしでイタリアに辿り着いた難民の少年。© UNICEF_UN019996_Gilbertson VII Photo

 

※本信は、ユニセフ本部の発信情報を元に、日本ユニセフ協会が翻訳、編集しています。

【2016年6月14日 ジュネーブ発】
今年、イタリアを経由してヨーロッパに入国した難民・移民の子どもたちの10人に9人以上は保護者の同伴がないことから、ユニセフ(国連児童基金)は子どもたちが虐待や搾取に遭ったり、死に至る脅威が高まっていると警鐘を鳴らしています。

本日発表の報告書「Danger Every Step of the Way(行く先々で直面する危険)」の中でユニセフは、今年初めからの5カ月間で、北アフリカから海を渡ってイタリアへ到着した保護者を伴わない子どもの数が7,009人に上っていることを明らかにしました。これは昨年と比べて倍増しています。 

報告書によると、紛争や絶望、貧困から逃れようとする若者たちの旅は、恐ろしいほどのリスクを伴っていることが分かりました。 
 

イタリアに辿り着いた難民・移民の人々。© UNICEF_UN019999_Gilbertson VII Photoイタリアに辿り着いた難民・移民の人々。© UNICEF_UN019999_Gilbertson VII Photo

 

今年1月1日から6月5日までの間、計2,809人が地中海で命を落としたことが記録されており、昨年1年間の3,770人と比べると深刻な数字です。大半が地中海の中央ルートでおきており、その多くが子どもたちです。 

保護者の同伴のない子どもたちは一般的に密航業者に頼らざるを得ず、渡航費は現金払いのシステムのため、搾取に遭いやすいのです。 

「逃げ出そうとすると、撃たれて命を奪われます。働くのを止めると、殴られます。まるで奴隷貿易のようでした」と、アイマモさん(16歳)が語ります。アイマモさんは、密航業者にヨーロッパへの渡航代金を払うため、双子の兄弟とともに、リビアの農場で2カ月間働きました。「たった5分休んだだけで、男に杖で叩かれました。仕事が終われば、屋内に閉じ込められました」 

性的虐待や性的搾取を受けた子どもたちもいます。イタリアのソーシャルワーカーがユニセフに語ったことによると、女の子も男の子もリビアにいる間に性的暴行を受けて売春を強要されました。また、レイプされ、イタリアに到着したときには妊娠していた女の子もいると言います。 
 

保護者の同伴がない難民の女の子たちのためのシェルターに身を寄せる、イタリアに辿り着いたナイジェリア難民の17歳の少女。© UNICEF_UN019995_Gilbertson VII Photo保護者の同伴がない難民の女の子たちのためのシェルターに身を寄せる、イタリアに辿り着いたナイジェリア難民の17歳の少女。© UNICEF_UN019995_Gilbertson VII Photo

 

しかしながら、密航業者は違法に活動していることから、どれくらいの数の難民・移民が死亡しているのか、強制的な労働や売春で行方不明になっているのか、あるいは、監禁されているのかに関する信頼できるデータはありません。 

「静寂で絶望的な状況です。人目につかず、人々の意識にも上りません。しかし、数万人の子どもたちが日々危険に直面しており、さらには数十万人の子どもたちが同様にすべてを危険に晒そうとしています」と、ユニセフ中部・東部ヨーロッパ、独立国家共同体地域事務所代表 のマリー・ピエール・ポワリエが述べています。「私たちは、この状況に付け込んで子どもたちの夢を搾取している人々によるあらゆる種類の虐待や搾取から、子どもたちを緊急に守る必要があります」

ユニセフは、地中海地域に夏が到来するにあたり、地中海中央ルートを通って欧州を目指す子どもたちの報告されている数は、おそらく氷山の一角に過ぎないと考えています。23万5,000人の移民が現在リビアに留まっており、そのうち数万人の子どもたちは保護者の同伴がありません。
 

一時受け入れ所に身を置くエリトリア難民の25歳の男性と3歳の女の子。© UNICEF_UN020042_Gilbertson VII Photo一時受け入れ所に身を置くエリトリア難民の25歳の男性と3歳の女の子。© UNICEF_UN020042_Gilbertson VII Photo

 

「子どもたちの出身国、目的国に至るまで通過する国々、移民・難民申請をしようとする国を含めたすべての国は、保護者の同伴のない子どもたちが直面するリスクに焦点を合わせた保護システムを構築する義務があります。欧州連合やその他の目的地の国々には、安全で合法的な正規のルートを子どもたちが利用できる機会を増やすため、政策や法律の改正をする余地があるのです」(ポワリエ代表)


* * *

■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(http://www.unicef.org/
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (http://www.unicef.or.jp/

 

 

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官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
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代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
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-
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