イエメン 昨年度35万人が学校に戻れず ユニセフ、「学校に戻ろう」キャンペーン実施中【報道参考資料】
校舎修復、教材提供、心理社会的ケアなどを強化
※本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。
※本信の原文は、http://www.unicef.org/media/media_92867.html からご覧いただけます。
※イエメン危機に関連する画像・動画は、http://uni.cf/2dhmR77 よりダウンロードいただけます。
【2016年10月4日 サヌア(イエメン)/ジュネーブ発】
イエメンで、今週学校の新年度が始まることを受け、ユニセフ(国連児童基金)は、全ての紛争当事者に対して、学校を保護するよう強く求めています。
18カ月前に紛争が激化して以来、子どもたちや教員、教育施設に対する攻撃は、イエメン国内の教育システムに壊滅的な被害をもたらし、何百万人もの子どもたちの教育の機会を奪っています。
「子どもたちは、学校へ向かう途中で、また学校の中で命を落としました」と、ユニセフ・イエメン事務所代表のジュリアン・ハーネスは訴えました。「全ての紛争当事者は、教育の機会が奪われないよう、子どもたちと学校に被害が及ばないよう配慮すべきです」
暴力と学校閉鎖の影響を受け、前年度、学校に戻ることができなかった子どもは35万人以上にのぼり、その結果イエメン全土では、2百万人以上の子どもたちが学校に通えていません。「学校に通えない子どもたちは、子どもの兵士として徴用される危険性が高まります」とハーネスは指摘しました。
2015年3月に紛争が激化してから、国連は、わずか8歳の子どもを含む1,210人の子どもたちが兵士として徴用されたことを確認しています。
ユニセフの推定では、イエメン全土で2,108校の学校施設が使用できなくなっています。それらは、破壊などの被害を受けていることに加え、避難民の受け入れ施設あるいは軍事施設として使用されています。
ユニセフは、子どもたちに学ぶ機会を提供するために、「バック・トゥ・スクール(学校に戻ろう)」キャンペーンをおこなっています。このキャンペーンでは、被害を受けた約700の学校の修復、学校用の家具の提供、学用品やスクールバッグの提供などがおこなわれます。また、教員に対して、紛争で恐怖を経験した子どもたちへの心理社会的ケアの研修を実施しています。
「ユニセフは、子どもたちが学べるように、被害を受けた学校施設の修復や、仮設教室として使用できるテントを提供しています。」(ハーネス代表)
過去1年半に、ユニセフは57万5,000人以上の学齢期の子どもたちに対して学用品や心理社会的ケアを提供し、9年生から12年生の子どもたち60万人以上が試験を受けられるよう、パートナー団体と協力してきました。
ユニセフは、被害を受けた学校の建設・修復、教育・学習資材の提供、教員や地域の支援員に対する子どもたちへの心理社会的ケアについての研修、および「バック・トゥ・スクール」キャンペーンを実施するための資金として、3,400万米ドルを要請しています。
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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org)
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています
■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)
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