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公益財団法人日本ユニセフ協会
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欧州難民危機:ユニセフ、伊議会へ保護強化法案採択訴え【報道参考資料】

同伴者のいない子ども2万人がイタリアへ

公益財団法人日本ユニセフ協会

同伴者のいない子どもたちのための受け入れ施設で暮らしている男の子が、海岸を見下ろしている(2016年5月撮影)© UNICEF_UN019996_Gilbertson VII Photo同伴者のいない子どもたちのための受け入れ施設で暮らしている男の子が、海岸を見下ろしている(2016年5月撮影)© UNICEF_UN019996_Gilbertson VII Photo

※本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。
※本信の原文は http://www.unicef.org/media/media_92976.html からご覧いただけます。

【2016年10月27日  ローマ/ランペドゥーサ発】

ユニセフ(国連児童基金)は、今年イタリアに到着した少なくとも2万人という記録的な数のおとなの同伴者のいない、もしくは親と離ればなれになってしまった子どもたちに対して、支援と保護を強化する歴史的な法案を可及的速やかに採択するようイタリア議会に求めています。毎日のように移民が地中海で溺死する報告がされるなか、命をかけてイタリアの海岸に辿り着こうとしている子どもたちにとって、この法案は待ち望まれているものです。

EU-トルコ間の協定によって、地中海東部を経由するヨーロッパへの難民・移民の流れは激減した一方で、北アフリカから地中海中部を渡る経路が、紛争や迫害、絶望から逃れてくる人たちにとって最も長く、危険な主要経路となりました。

海上で救助された人たちが最初に下船するイタリアの小さな島のランペドゥーサ島で、最近、3歳の男の子が到着直後に窒息死し、若い女性がボートの燃料をかぶり重度のやけどから死亡し、分娩が始まった妊娠9カ月の妊婦がヘリコプターでシシリア島のパレルモに搬送され、それぞれ別の事件に巻き込まれ銃弾による傷を負っていた十代の女の子1人と男の子2人と重度のやけど(Ⅲ度熱傷)を負った4人の若者が、緊急治療のために島外に搬送されるという出来事が、すべて24時間のうちに起こったものでした。

彼らは、10月25日から26日にかけてイタリア沿岸警備隊によって救助された4,300人の難民・移民のほんの一部です。その中にはボート上で死亡が確認された17人も含まれます。

現在、イタリア上院議員に提出されている法案C.1658 または「ザンパ提案(‘Proposta Zampa’)」は、おとなの同伴者のいない子どもたちの受け入れおよび保護に関する初めての包括的な法律です。ユニセフは、これまで3年間にわたり、他機関と共にこの法案の制定を支援してきました。

この法案の基本原則は、ユニセフが避難民・難民・移民の子どもたちを保護するために奨励している行動と完全に一致しています。その例として:
  • おとなの同伴者のいない、もしくは親と離ればなれになってしまった子どもたちが、彼らに被害が及ぶ可能性がある追放や送還の対象にされないこと 
  • おとなの同伴者のいない、もしくは親と離ればなれになってしまった子どもたちが、最初の受け入れセンターに留められる時間を削減すること
  • 年齢確認の手続きを子どもに配慮した方法に調整し改善すること 
  • すべての受入施設に適用する最低基準を示した、体系的で整備された国家の受入システムを構築すること 
  •  困難な状況にある若者のニーズを聞き、通訳が可能な資格のある文化的仲介者*の活用を広く展開すること
  • 子どもたちを受け入れる里親やホストファミリーを支援し、後見人を適切な時期に指名すること

イタリア政府は、移民や難民の受け入れの負担を追っている地方自治体に対して6億ユーロを割り当てました。この資金は、移民や難民のための受け入れセンターの運営や支援活動を推進している人々やグループ、組織が長い間待ち望んでいたものです。イタリアユニセフ協会は、イタリアのNGOフォーラムのメンバーとして、イタリア政府に対して、こうした若者に対する施策を含む「資金安定法("Legge di stabilità")」の2017年の制定を求めるキャンペーンを行ってきました。

ユニセフは、ランペドゥーサにおいて、妊娠の可能性があったり、身体的・精神的なケアが必要なおとなの同伴者のいない子どもや若い女性の治療のためにイタリア政府が提供している保健・衛生サービスを支える婦人科医や文化的仲介者*の動員を支援してきました。ユニセフは地域の病院内に子どもにやさしい空間も設置しました。

注記*:「文化的仲介者」は文化的ニーズや実践に関する通訳を行う

* * *
■  参考情報:現地の最新状況
  • リビアーイタリア経路は、ヨーロッパに向かう難民・移民にとって最も生命を危険に晒すもので、2016年には到着する47人に1人が死亡または行方不明となっています。
  • より距離の短いエーゲ海経路の利用が最も多かった2015年には、全体の死亡率は269人に1人でした。 
  • 2016年には、地中海を渡る難民・移民の少なくとも3,740人が死亡あるいは行方不明となりました。そのうち88%(3,252人)は地中海中部経路を利用した人たちです。
  • 今年だけで、海で命を落とした子どもの数は660と推定されます。その多くは家族の追跡調査が進行中で、イタリア南部の名前のない墓に埋葬されています。 
  • 今年は現在までに、北アフリカから海路でイタリアに到着した移民・難民の数は15万7,000人(出典:UNHCRの2016年1月24日更新情報)で、おとなの同伴者のいない子どもたちの数は少なくとも2万人という記録的な数字になっています。  
  • 2015年の1年では、1万2,530人のおとなの同伴者のいない、もしくは親と離ればなれになってしまった子どもたちが、イタリアに到着しました。 
  • 2016年の現在までに到着した人数は、すでに2015年の年間人数を上回っています。 

* * *

■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内ににおいて民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)

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業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
東京都港区高輪4-6-12 ユニセフハウス
電話番号
03-5789-2016
代表者名
赤松良子
上場
未上場
資本金
-
設立
-
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