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公益財団法人日本ユニセフ協会
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はしかの予防接種が救った命は2,000万人以上、今も毎日400人の子どもが死亡【共同プレスリリース】

ユニセフら報告書発表 さらなる世界的な取り組みの必要性を指摘

公益財団法人日本ユニセフ協会

エチオピアで母親に抱かれながら麻疹の予防接種を受ける女の子(2016年4月撮影)© UNICEF_UN020678_Balasundaramエチオピアで母親に抱かれながら麻疹の予防接種を受ける女の子(2016年4月撮影)© UNICEF_UN020678_Balasundaram

※本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。
※本信の原文は、http://bit.ly/2fDJbLe からご覧いただけます。

 【2016年11月10日 ニューヨーク/アトランタ/ジュネーブ発】

ユニセフ(国連児童基金)は本日、世界保健機構(WHO)などと共同で報告書(※)を発表し、はしかによる死亡数は2000年から2015年の間に79%減少したものの、現在でも毎日400人近くの子どもがはしかによって亡くなっている、と指摘しました。

「はしかを過去のものにすることは、不可能ではありません」とユニセフ予防接種部門チーフのロビン・ナンディ は述べました。「私たちにはそれを可能にする手段と知識があります。私たちに足りないのは、どんなに遠く離れていたとしても、すべての子どもたちに予防接種を届けるという政治的意志です。この決意がなければ、子どもたちは簡単かつ安価に予防できる病気によって、命を落とし続けるのです」

ユニセフ、WHO、GAVIアライアンス(ワクチンと予防接種のための世界同盟)および、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によると、はしか予防接種キャンペーンの大規模な実施や、はしかの定期予防接種普及率の世界的な伸びによって、2000年から2015年の間に推定2,030万人の幼い命が守られました。

 しかし、この前進は均等ではありません。2015年には、約2,000万人の乳児がはしかの予防接種を受けておらず、13万4,000人の子どもがこの疾病が原因で亡くなりました。世界ではしかの予防接種を受けていない乳児の半数、および、はしかが原因で死亡する人の75%が、コンゴ民主共和国、エチオピア、インド、インドネシア、ナイジェリア、パキスタンの6カ国に集中しています。
 

南スーダンの食糧配給施設で麻疹の予防接種を受ける男の子(2016年3月撮影)© UNICEF_UN016637_Holt南スーダンの食糧配給施設で麻疹の予防接種を受ける男の子(2016年3月撮影)© UNICEF_UN016637_Holt

「毎年何百万人もの子どもが予防接種を受けられない、ということは受け入れ難いことです。はしかの感染を予防し命を守ることのできる、安全で効果の高いワクチンがあるのですから」と、WHOのジャンマリー・オクオ・ベレ医師(Dr. Jean-Marie Okwo-Bele)は述べています。「今年、北米から南米までの米州全域で、はしかの撲滅が宣言されました。これは、はしかの撲滅が可能だということの証明です。今こそ、世界の他の地域のはしかを撲滅させなければなりません。それは、予防接種から始まるのです」

「はしかは、国の予防接種システムの強度を示す主要な指標であり、また、はしかの流行は、国が抱える深刻な問題に対する最初の警告になることが、しばしばあります」と、GAVIアライアンス事務局長のセス・バークレー医師は語りました。「ワクチンで予防可能でありながら、幼少期の子どもにとって世界で最も致命的な病気の一つであるはしかの撲滅に取り組むためには、定期予防接種の普及とモニタリングの強化に向けた、各国政府やパートナー団体の固い決意が必要なのです」 

はしかはウイルス性の感染症で、感染力がとても高く、接触感染および空気感染により拡大します。世界の幼い子どもたちの主要な死亡要因の一つである一方、安全で効果の高いワクチンを、適切な時期に2回接種することで予防が可能です。 

はしかの流行は、定期的な予防接種や大規模な予防接種キャンペーンに空白期間が生じることで引き起こされており、現在も多数の国で発生している深刻な問題です。2015年には、エジプト、エチオピア、ドイツ、キルギスタン、モンゴルで大規模な流行が報告されています。ドイツとモンゴルでは、より年齢の高い人々が感染したことから、はしかの予防を受けたことがない青少年や若い成人に対する予防接種の必要性が明らかになりました。 

はしかはまた、すべての子どもに対する予防接種が困難な、紛争下の国や人道危機にある国で流行する傾向があります。昨年は、ナイジェリア、ソマリア、南スーダンで流行が報告されました。 

WHOが区分する世界6地域のうち4地域におけるはしかの撲滅は、世界的なワクチン行動計画(Global Vaccine Action Plan)の中間点における世界的目標です。「世界はこの目標を達成できていませんが、米州で出来たように、はしかの撲滅の達成は可能です」とアメリカ疾病予防管理センター代表のレベッカ・マーティン医師は述べました。 

「アフリカの格言で『子どもは村全体で育てるもの』とあるように、子どもたちをはしかから守るためには同じ地域の村々と世界の村々との協力した取り組みが必要です。はしかを撲滅することは可能ですが、そのためには、全員が与えられた役割を果たす必要があります。 

今年の報告書は、WHOが掲げたはしか撲滅に関する2015年までの目標が、達成できなかったことを示しています。その理由はすべての子どもに予防接種を届けられなかったためであり、そこには格差が存在しているのです。これらの格差を埋めることが必要です。 

格差を埋めるには、すべての子どもたちに予防接種を届けるために適切な人的・財政的資源を確保・活用し、はしかのあらゆる症例を見つけて対応し、さらなる感染を予防するための決意を確実なものにする必要があります。 

これらの努力は次世代のリーダーとなる子どもたちを守ります。そうすることで、すべての国が、感染症が流行した場合にその脅威を食い止める強力なセーフティー・ネットを保持し、確実に世界を脅威から守ることができるのです」 

※報告書「Progress Toward Regional Measles Elimination — Worldwide, 2000–2015」の原文は http://bit.ly/2fEGd5p からご覧いただけます。

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■参考情報

  • 「世界的なワクチン行動計画」(Global Vaccine Action Plan)は、2015年までに世界の4地域ではしかを撲滅する目標を設定し、2012年の世界保健総会で採択された。すべての子どもに予防接種を届けられず、目標は達成されなかった。
  • 2000年以降、大規模なはしか予防接種キャンペーンを通じて、約18億人の子どもがはしかの予防接種を受けた。ユニセフは、米国赤十字社、国連財団、アメリカ疾病管理予防センター、WHOと協力し、2001年に、「はしか・風疹イニシアティブ」を開始。
  • GAVIアライアンスは、ユニセフ、世界保健機関(WHO)、世界銀行、ビル&メリンダ・ゲイツ財団などが協同で行っているワクチン提供のためのパートナーシップ。2016年~2020年計画では、約10億米ドルの予算をかけて、百万人以上の命を救うことに貢献する開発途上国における総合的なはしか予防の取り組みに対する支援を予定している。

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■ユニセフについて
ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念を様々な形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。(www.unicef.org
※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する34の国と地域を含みます
※ユニセフの活動資金はすべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています

■日本ユニセフ協会について
公益財団法人 日本ユニセフ協会は、先進工業国34の国と地域にあるユニセフ国内委員会のひとつで、日本国内において民間として唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 (www.unicef.or.jp)

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赤松良子
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未上場
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